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KIRINキャリア教育 Day1 & Day2
はじめまして!
私は先日、キリンビール仙台工場主催の『KIRINキャリア教育』
に参加しました。
Day1
は、今年の8月6日に。
大学3年生の夏休みが始まった初日のことでした。
この日は、岩手県 遠野(とおの)市に行き、ホップ圃場の見学と
地域のクラフトブルワリーを訪問しました。
、、、なぜ、遠野市なのでしょうか。
それは、遠野市が『国内最大のホップ栽培地』だからです。
ホップ圃場に到着すると、目の前に広がる青々とした葉が
お迎えしてくれました。
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高く伸びた蔓からホップを一つちぎる。毬花を指の腹でやさしく割ると、
“フルーティーな香り”が広がりました。
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このホップこそが、ビールの味と香りを決める要になります。
農家さんに、ホップについての基礎知識をはじめ、今年の出来具合や、
抱える問題など、様々なお話を聞くことができました。
その中で、私が一番印象に残ったことは、次のお言葉でした。
「ホップ農家は全国でも200軒未満。つまり、栽培に必要な機械は需要がない。需要がないから機械の開発は進まない、輸入するにも相当な費用がかかる。『だから、ほとんど手作業なんだよね。』」
驚きました。
これだけ広い敷地を有する農家さんが、手作業で??!?
はい、農家さんは毎日、手作業で管理されているそうです。
毎日ホップの顔を見ていれば、ホップに愛着が湧くのも想像できます。
「今年は何キロ取れそう」「今年の出来は良さそう」
去年と比較しながら、正解を模索しながら、日々ホップと向き合う
農家さんの姿がとても輝いて見えました。
お昼を挟み、続いてはクラフトブルワリー「遠野醸造」に行きました。
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ここは、
「現在、そして未来の遠野市をリードする一番星」
であると、お話を聞いた後に私は感じました。
こちらのクラフトブルワリーは、『ビールの里・遠野』を
どのように守っていくか、どのように発展させていくか、
地域に根差した取り組みを行われています。
『日本のホップ栽培を持続可能なものにするために、遠野にある圃場を守るだけでなく、ホップ栽培を守る』ことを掲げています。
ホップは、自然に生えてくるものではありません。
ホップは、『人』の手を借りなくては育ちません。
食物を育てるために、『人』の存在は不可欠です。
つまり、ホップの栽培地そのものを豊かにするだけではなく、ホップの生産に関わるすべての『人』を豊かにすることも大事であり、忘れてはならない、と学びました。
また、こちらのクラフトブルワリーは、地域の中でコミュニティを広げていける場所づくりに貢献しています。
“コミュニティブルワリー”
です。
遠野市のホップ栽培を守るとともに、遠野の町を守る活動も行っています。例えば、新規就農者の支援から、新規ビール醸造所の開業まで。
遠野の『宝』ホップを守るために、遠野の町を盛り上げていこうと
先頭に立ち、地域一丸となって活動される様子が印象的でした。
そして、この日の最後は一関市の「世嬉の一(せきのいち)酒造」を訪問し、クラフトビール発展の取組を学びました。
やはり、ここでも共通することは地域と連携してビール文化を盛り上げていこうとする姿です。
江戸時代から始まった酒造りの基本は、今も昔もほとんど変わらないそうです。
クラフトビールの誕生についてお聞きした後、創業当初からある4銘柄を試飲させていただきました。
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麦芽とホップと酵母、そして水。
ビールの原料はたった4つ。
原料は同じでも麦の種類が変わることで、味わいはまるっきり異なります。
皆さんはビールを飲んだ時、「時間が経って味が変わった」と感じたことはありますか。
私は一口目の「ツンッ」とした刺激が、時間をおいて再び口にした時に
なんだかまろやかに感じました。
そうです。温度で味は変わるそうです。
誰かに話したくなるような、おもしろい一面を知りました。
今回訪問した世嬉の一酒造では、山椒や三陸のカキなど、ヨーロッパにはなく、アジア特有の食材を使ったビールの製造・販売もされています。
地域の農業関係の方や、果物農家さんから、
「うちの食材でビールを作れないか」
と問い合わせがあるそうです。
創業当初からの酒造りの基本は変わらず、日々新しい味を求めながら、ビール文化を盛り上げていこうとする姿が印象的でした。
8月8日
Day2
この日はキリンビール仙台工場にて、ビールの製造方法について学んだ後、現場見学を行いました。
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キリンのモノ作りのこだわりがぎゅっと詰まったお話は、ビールに関する知識の乏しい私には驚きの連続でした。
一番印象に残ったことはキリンのCSV(Creating Shared Value)です。
CSVとは、「(企業が社会と)共有できる価値の創造」を言い、
〈社会の課題解決〉と〈企業の成長〉を同時に考える方針です。
例えば “一番搾りとれたてホップ生ビール” は、遠野産のホップを
使用することで、〈遠野の町を知ってもらう〉きっかけになります。
さらに、美味しいビールで〈売上の拡大〉も実現します。
例えば、“氷結®宮城県産いちご もういっこ” は、その名の通り、
宮城県産のいちごを使用して〈産地を助ける〉ことができます。
さらに、美味しいお酒を販売している、と〈注目を集め〉ます。
キリンは、生産支援を通じて社会課題の解決に取り組んでいます。
美味しいビールを作るために、安定した供給を実現するために、
生産者との関りを深く持って、ビールを製造していると学びました。
今回は、KIRINキャリア教育Day1 & Day2に参加した感想でした。
少しでも興味を持っていただけたら幸いです。