抜け出せないセンチメンタル
世の中のスピードについていけないと感じることがよくある。
なにがあっても大概の人間はそのまま前に進んでいく。日々をこなすことを続けていく。
でも、私にはそれができなかった。
私には困ったくせがある。なにか少しでも気になることがあると、足を止めて考え込んでしまうのだ。
そうすると、あっという間に置いていかれる。
私が足を止めている間、時が止まってくれるわけでもなく世の中は回り続ける。
私は、踏んづけられた道端の花を思い泣くことに容易く2日費やせる。そんな立ち止まりマスターなのである。
気づけば皆が遠くに見えている。
幼い頃からの感覚だ。
私がのろのろとしているうちに皆いつの間にかいなくなっていて、私は遠くから皆を見るのだ。
その度に、私はたまらない気持ちになる。
言い知れぬ疎外感と孤独に打ちひしがれてしま
う。
いつかこのセンチメンタルを抜け出せる日は訪れるのだろうか。