友情出演について
映画のエンドロールを見ていて、「友情出演」という言葉が出て来ることがある。
主演俳優と関係性がある俳優がチョイ役などで出て来たりしている場合は大抵が友情出演だ。
調べてみると出演者やスタッフが友人の俳優に頼んで出演してもらう事らしく、ギャラも「友達なんで」という事で格安またはノーギャラの場合もあるらしい。
とても良い文化だと思う。
ただ、友情出演という文字を見るたびに
「どのくらいの友情度なのか?」
が気になる。
なので、友情出演の時は、( )で、どのくらいの友情度なのかもついでに書いて欲しい。
友情出演(月一で飯行くくらい仲良い)
とか、
友情出演(昨日も一緒に銭湯行った)
みたいな。
そう書いてくれたら、友情出演の『友情』の解像度が上がる。
(昨日も銭湯一緒に行った)とか書いてたら、出演交渉も銭湯でしたんかな?
とか観客も考察できるし。
「なぁ、今度、初めて映画の主演するんやけど、友達のお前にどうしても出て欲しい!」
「マジか!もちろん出るよ!」
「ホントか、ありがとう!」
「でも、ギャラは弾んでもらわんとな」
「お前がそういうなら、全然出すけど、、いくらぐらい欲しい?」
「風呂上がりのコーヒー牛乳奢ってくれ」
「お前ぇ!」
みたいな事あったのでは?という考察で映画見終わった後の喫茶店で盛り上がれる。
それに、コーヒー牛乳で出演したとしたら、それも書いても良いかもしれない。
友情出演(昨日も銭湯行った。ギャラ:コーヒー牛乳)
こんなん書かれたらめちゃくちゃ友情出演やん、てなる。
流石に金額を書いたらやらしくなるし、観客からしたら相場がわからないのでダメだと思うけど、「コーヒー牛乳」みたいな、お金じゃないギャラで出てもらった場合は、そのギャラの感じで友情度が見えそうだ。
友情出演(ギャラ:焼肉)
友情出演(ギャラ:手作りのクッキー)
友情出演(ギャラ:オリジナルソング)
友情出演(ギャラ:看病)
などなどいろんなパターンがあると思う。
看病に関しては、昔熱出した時にゼリーとかポカリ買って来てくれておかゆ作って、頭冷やすタオル変えてくれた恩を返すために出ているケース。
友情出演(ギャラ:長期海外ロケの間、猫預かる)
これも友情を感じる。
猫を託せるのは心許してないと無理だし、家も近い。
友情出演(ギャラ:これからも友達でいること笑)
とかそういうノリの人もいそう。
これは見え方によってはエンドロールで滑る可能性もあるが。
友情の歴史とかも書いたりしても良いかも。
友情出演(10代の頃に学園ドラマで共演して以来、意気投合。それ以来公私共に関係性が深く、当時の教師役の武田鉄矢さんも交えて手巻き寿司パーティーなども行う間柄)
こんな風に書いてたら、家帰ったら当時の学園ドラマ見返したくなる。
友情の歴史にも色々あって
友情出演(20代で劇団で出会って凄い仲良かったけど、ある日劇団の当日券の売り上げ金を盗んだ犯人扱いされて5年くらい絶縁状態あったけど、結局犯人は違う劇団員の当時の彼女だった事がわかり和解、その流れで出演)
みたいな、そんな事があったのかという新情報が出て来たりしても見応えがある。
なんなら、その劇団時代の出会い〜絶縁〜和解の流れを描いた再現VTRとかもいっそエンドロールの端で流してくれたりしても良い。
そしてエンドロール内再現VTRでデビューした若手俳優が成長して、いつか
友情出演(エンドロール内再現VTRで出会い意気投合、以降猫預かったり看病されたりする間柄に)
というエンドロールが流れたりしたら、エモい。
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