おばちゃん大冒険~一人でヨーロッパへ〜帰国編①駅員につかまる
アラ還おばちゃんが海外旅行20年のブランクを経て、2024年3月に単身ヨーロッパに行ってきた話です。
楽しかったベルギー旅が終わり、帰国します。
往路編はこちら。
帰りは大したアクシデントもなく、面白みがないのですが、
シャルル・ド・ゴール空港駅での出来事を。
あぶない あぶない
ブリュッセル南駅から乗ったTGV、わたしが乗った車両は席の半分くらいが空席だった。
乗車間もなく車掌さんがやってきて、チケットのチェック。スマホの画面を見せてピッとしてもらった。わたしのチケット、問題なし!←これ、覚えておいてね。
その車掌さん、ピッとするたびに乗客一人ひとりに「メルシ~~♬」と言っていたのだが、それが歌っているかのようだった。シャンソンのひびき♬
途中リールからは団体客が乗ってきた。その中の40代かとおぼしきグループは頭にミニーマウスのカチューシャ。そう、目的地はパリのディスニーランドのようだ。
これからディズニー楽しむよ!!!というワクワク感がこちらまで伝わってくる。
その後「まもなくシャルル・ドゴール空港駅に着く」というアナウンスがあったが、誰も動かない。あれ?
あ、でも大きな駅だもの、大勢の人が降りるはず。ほかの人が動き始めてから準備しよう。(どんだけ呑気なんだ)
と、思っていたら、もう駅だ!!!
え?え?え?えー----!!
大慌てで、リュックを背負い、スーツケースを引きずって出口を目指すと、ミニーちゃんの一人がドアを開けてくれた(自動ドアだったかもしれないけど)
結局、この車両の出口から降りたのは私一人だった。
シャルル・ドゴール空港駅だよ!田舎の小さな駅じゃないのに。誰も降りないなんて。あー、油断していた。
あぶないあぶない、最後の最後になって、乗り過ごすところだった。
初めて英語でブチ切れる
冷や汗をかいたが、無事にシャルル・ドゴール空港駅まで着いた。
ホームにはわたししかいない。こんなに大きな駅なのに。(今思うと、わたしは長い車両の端っこに乗っていたのかも)
駅のあるターミナル2から、ANAが発着するターミナル1まで移動をしなければいけないので、先を急ごう。
そう思いながらホームを歩いていたところ・・・
駅員の小柄の男性が慌てたようにこちらにやってくる。
けっして威圧的ではなく、ただ慌てているようだった。
彼がチケットを見せるように言う。
理由はともかく、チケットを見せればいいだけのことなので、車内で車掌さんに見せたようにスマホのチケットを見せた。
ところが、「このチケットではだめだ」だと。彼もちょっと困ったような顔をしている。
ん?もしかして、ちがうチケットを見せてしまったのかな?と、もう一度よく確かめて見せるが、やはりだめだと言う。え?これ?→ダメ
そういうやりとりを何回かしていると、同僚らしい2人連れが通りかかった。彼はその2人を呼び、フランス語でなにやら話している。
その間にわたしも少し冷静になった。
ちょっと待って!!このチケット、さっき問題なかったよ!車掌さんも「メルシ~♬」って言ってたし。このチケットでいいはず。
でも、また「このチケットではだめ」と言われ、ついにわたしもブチン💢
大きな声で WHAT?? WHY NOT??
たったこれだけのことだけど、英語で怒ったのは人生初だった(笑)
すると、後からやってきた一人が静かに
「どこに行くの?」と聞いてきた。
「空港。わたし、ブリュッセルから来たんだけど。」
それを聞いた3人、はっと顔を見合わせたかと思うと笑い出した。
後からやって来た2人が最初に声をかけてきた男性に何か笑いながら言って、3人はそのまま笑いながら歩き去って行った。。。
へっ?? (ぽつんと残されたわたし)
おーい!「失礼しました」はないのか⁉️
自分たちだけで解決してそのまま行くのかー----い!
たぶん、
これから出発する乗客が自分勝手にホームに入って(※この駅は、出発の少し前にならないとホームに入れない)うろうろしていたと思われたのだろう。
「おまえ、勘違いしたんだよー」「あはは、そうだね」みたいな笑いだった。
でもさー、数分前にブリュッセル方面から列車が到着したことを、駅員なら知ってそうなんだけど。チケットの見方に慣れていなかったのかなあ。
ま、そそっかしい人はどこにでもいるってことね。
その後は、CDG-VALの乗り場を教えてくれるスタッフがいたり、動いていないエスカレーターの前で「うわっ、階段を使えってこと?」となっていたら「むこうにリフト(エレベーター)があるよ~。」と教えてくれる女性がいたり、助けてもらった。
最後まで、人の温かさに支えられた旅だった。