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76歳で発達障害と診断された父との凸凹暮らし

【診断までの道のり.5】

はじめまして。
1年前に発達障害と診断された父を持つ40代主婦です。
「発達障害」と言えば、ここ10年くらい前に知られるようになった特性としてご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
父と暮らす中で、日々起きることに対する、娘の私の気持ちや対応が、皆さんの役に立てるのではないかと今までの経験を記すことにしました。
ちなみに父は、「自閉スペクトラム」「注意欠如多動症」「運動協調性障害」の3つの要素が全て混ざり合った状態だと診断されました。
何故この年齢で診断に至ったかの詳しい経緯についてのお話です。

前回からの続きです。
父が認知症なのかの確認を先ずはしておきたいと思った私と妹は、「発達障害者等支援センター」の相談員の方とどのように父に話をするか、いつするのか話し合いました。

父の気持ちを尊重すること、心配していることを正直に伝えることを大事にしましょうとアドバイスを受けました。それから短い言葉で伝えるというポイントも教わりました。

時期については、身内が緩和病棟に入院することになり、家族仲も悪くなっていたのでその前に急ぎ話を進めることにしました。

父に話をするのは私の役割になりました。
何故なら父と別居していて比較的冷静に対することが出来る、これまでに父の特性について私なりに理解を深めてきたからです。

とはいえ、本人が希望していない話を切り出すこと、父は自分には関係ない、興味がない、聞きたくない話をずっと聞くことは難しいので悩みました。

結局どうするか迷っていた時に1冊の本と出会いました。

それが『7つの習慣』スティーブン・R・コヴィー著
という本でした。
その中の第5の習慣
「まず理解に徹し、そして理解される」
ここに書かれていることを何度も読み返し、具体的に父との対話のイメージトレーニングをひたすらしました。 

そこに書かれていたのは、人は先ず自分を理解されたいと思っていること、相手の話を聞いているようで聞いていないことが多いこと(話を聞きながら次に自分が話したいことを考えていたり、興味のある部分以外は聞き流したり)、本当の意味で人の話を聞けていないことが多いことでした。
相手の立場や気持ちになって傾聴する、人は相手を理解して初めて自分を理解してもらえるといった内容でした。

つまり認知症の検査を切り出す前にやることは、
父の思い、不安などを先ず理解をする、
表情から読み取れることも出来るだけキャッチしようと決めました。

根気強さが必要になります。
それは幼少期からずっと関わってきて分かっていました。
ただ諦めてしまうと、前に進めない、父が認知症だったら早めに気づきたい、母と妹が望むことを叶えたい一心でした。

日にちを決め、父の在宅を確認しいよいよ父に会いに行く日が来ました。

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