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特殊な見え方の不便には個別対応で

老眼攻略として、眼鏡のレンズを累進レンズにする、遠近両用コンタクトにするなどで日常生活は便利になります。

でも人によっては、もう少しはっきり見えるようになりたいという場面が出てくることもあるのです。

ある50代の男性の例を書いてみますね。普段はサラリーマンをしていて、日常生活や仕事をしていて近視に対して遠近両用のコンタクトレンズをしていて見え方の不便はありません。

この方は、卓球が大好きで長年続けています。全日本の大会にも継続して出場されて好成績を収めています。

この方は自分の目でいろいろ試した結果、卓球をする時には普段の時より、遠方が良く見えるように、ちょっと近視過矯正ぎみの遠近両用コンタクトを使っていました。それでもここ数年のお困りごととして、試合中、相手の表情が見えにくい。例えば自分のサービスや返球のコースを嫌がっているのかとか、そういったことを相手の表情から判断していたがそれが見えにくくなってきたと。同じように、試合のインターバルに、相手がベンチでコーチと話している様子が見えにくい。

卓球は相手との駆け引き、心理戦の要素も強いので、ただボールが見えるというだけでなく、相手の表情や仕草が見えることが大切なのですね。

という訳で、単焦点のコンタクトレンズへの切り替えを勧めたところ、相手の表情や仕草が、若い頃のように、よくみえるようになったとのこと。遠近両用よりは単焦点のコンタクトの方がクリアにくっきりと遠くが見えますので予想通りの結果になりました。

ただそのコンタクトだと遠くの見え方重視のため、大会のパンフレットにあるリーグ戦やトーナメントの自分の対戦表が見えにくいという不便が出ました。とりあえず老眼鏡を買ったが、陣取ったスタンドから、次に自分の試合が予定されているコートで今どの試合が行われ、あとどのぐらいで試合が終わるかを確認する。ということがうまくできなくなったと。遠くのコートと手元のパンフレットを見比べて確認するために老眼鏡をかけたり外したりしないといけないのが不便ということで、試合の時以外は、老眼鏡でなく遠近両用眼鏡をかけるようにしてもらって問題を解決しました。遠近両用眼鏡なら、下方に視線を動かすことで近くが見えるようになりますので。

仕事や趣味の中には、遠くや、近くをかなり高い精度で見ることが必要であったり、見たいという要望を持っている人もいるでしょう。

今回のように「卓球をする」という場合でも、一般の趣味レベルであれば遠近両用コンタクトで問題なく楽しむことができます。でもそれ以上の見え方が必要な場合、それが可能となる選択肢を提示できるのは、私のような老眼専門医になります。

そういった、かなり特殊な要望にも応えるために、あやし眼科クリニックでは私の自由診療として、ひとりひとりの細かい要望に対応できる見え方を提供する診療を行っています。累進レンズの入った眼鏡、遠近両用コンタクトなどを使うことで、日常生活で遠くから近くまでストレスなく見えるようにするというのが基本ですが、それだけでは感じてしまう今回のような不便についても解消していくための診療になります。



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