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老眼専門医はどう老眼を攻略しているの?
では老眼専門医の伊勢屋先生は老眼と、どのように向き合い攻略しているのですか?
お会いした方に時々聞かれる質問なので、ここで答えてみますね。
現在わたしは52歳。年々老眼が進行している世代です。
わたしの眼は「軽度の近視」のパターンです。近視なので眼鏡やコンタクトレンズがないと遠くがボヤっとみえます。若い頃から遠くがはっきりと見えるように、過矯正の眼鏡やコンタクトレンズを使っていたため40歳になる前から眼精疲労がひどくなり、夕方になると近くが見えにくくなるという老眼の初期症状が出始めました。
そのため眼鏡とコンタクトレンズの度数を見直し、眼鏡には累進レンズのアシストレンズを入れました。これで劇的に眼精疲労が良くなり、近くもクリアに見えるようになりました。この苦労した経験が老眼専門医になろうと思ったきっかけなのです。
45歳になってからは、老眼が進んで、近くが見えにくくなったため、日常生活と仕事の時の眼鏡を遠近両用の累進レンズに変えました。コンタクトレンズについては、モノビジョン法を取り入れました。利き目で遠くを見て、逆の眼で近くが見えるようにコンタクトの度数調整をしました。
46歳になり、趣味を楽しむ時のコンタクトレンズの度数を日常生活に使うコンタクトレンズと使い分けるようになりました。趣味をもっと楽しむために、もう少しはっきり遠くが見えるようにしたいと思ったので。レースの時は遠くがよく見えるようにちょっと度数を上げたコンタクトレンズにして、卓球の時は、一日仕事をして夜に練習をすることもあり、さらにもうちょっと度数を上げたコンタクトレンズにしました。度数を上げたコンタクトレンズをしている時には、近くを見た時に疲れやすくなるので、スマホを見る時間を必要最小限にしました。それまではレースの予選結果などをこまめに速報としてSNSに投稿していましたが、眼を休ませるためにやめました。
48歳で日常生活と仕事用に、遠近両用のコンタクトレンズを使い始めました。モノビジョン法でも不便はなかったのですが、今後、より老眼が進んだ時のために変えました。
50歳でさらに老眼が進んだことを自覚して、日常生活と仕事用の遠近両用コンタクトレンズにモノビジョン法を取り入れました。また日常生活用の眼鏡を中近両用の累進レンズに変えました。
51歳からスカッシュを始めたのですが、このスポーツは目の保護のためにゴーグルもしくは眼鏡の着用が必要なので、遠近両用の累進レンズを入れた眼鏡を作りました。
だいたいそんな歴史ですが、時々細かく度数を見直すことがあります。
52歳の現在、、読書含む日常生活は中近両用の眼鏡を使うことが多く、眼鏡をかけたくない時には遠近両用のコンタクトレンズをモノビジョン法で使っています。
趣味のレースや卓球はちょっと強めの遠近両用ではない単焦点のコンタクトレンズ、スカッシュは遠近両用の眼鏡です。
それによって見え方の不便を感じることなく若い頃と同じように仕事も趣味も全力投球で打ち込むことができています。これまでの自分自身の体験も踏まえて「レンズ」の使い分けが老眼を感じることなく、人生を謳歌できる秘訣だと思っています。