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「老眼」を放置すると「老人」になります

世界保健機関(WHO)では65歳以上を高齢者と定義していますし、保険診療上は65歳になると「前期高齢者」の分類に入ります。そして75歳を超えると「後期高齢者」になります。つまり定義上は65歳になると、高齢者つまり老人ということになりますよね。

しかし仕事に趣味に人生を謳歌しているアクティブな60代70代の人は、自分のことを「老人」だとは全く思っていません。

逆にまだ50代であっても、何かあると口癖のように「年を取った」と嘆く人もいます。

その差はどこから来るのでしょうか?

長年眼科でたくさんの患者さんを診察していて、その差は「老眼」を放置するかどうかにあると気が付きました。

老眼つまり「目の調節力の低下」は誰にでも起きます。それを年を取ったからだと諦めてしまい、老眼による不便をそのままにしてしまう。この諦めることが自分から老人になることを選択してしまうことに繋がっていると考えます。

老眼対策をしないと、45歳ぐらいで近くを見るのが辛くなり、さらに老眼が進むと見えなくなります。少しずつ進むから自分では気が付きませんが無意識のうちに、じわりじわりと近くを見ることに対する困難さを感じます。

そうするとスマホやパソコン、本、雑誌などをあまり見なくなる。そして情報が得られなくなります。さらに何か興味があることが出てきても、わざわざスマホやパソコンで検索して調べようという意欲が失われます。
SNSやメール、LINEなどの文字も見えず、わざわざ老眼鏡をかけて見て返事するなどしていると反応が遅くなり、仲間とのつながりも薄くなってしまい、テレビやラジオなどから与えられた限定的な情報を受け取るだけになってしまいます。

老人の自覚がないアクティブな人は、老眼の不便を感じないように自分の見え方について気を配っています。老眼を攻略するために眼鏡やコンタクトを使って遠くから近くまで見えるようにしています。

何歳になっても生き生きと歳を重ねるためには、生涯、学び続けることが必要になります。そのためには遠くから近くまで見える目で居続けるということが必要になります。

「老眼」を放置していると「老人」になってしまいます。目も心も老人になってしまわないように、老眼対策を取っていきましょう。


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