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眼鏡は年に1回交換しましょう!

最近、作家の方々との付き合いも増えてきました。自分が本の原稿を書いて商業出版をしようと思っているので、同じような作家の卵の仲間であったり、既に何冊も出版しているベストセラー作家の方々とのつながりが増えてきました。

ベストセラー作家と呼ばれる方々は、本当にアクティブです。本業や講演、セミナー、雑誌の原稿執筆など他の仕事の合間に新刊の執筆もバリバリこなしています。私が老眼専門医であることから、目の話、老眼対応をどうしているかの話を聞かせてもらうこともありますが、老眼専門医の私から見ても老眼対策が完璧で、老眼による目の疲れが出ないように工夫されています。私の周りの眼科医より、よっぽど自分の目に気を配っていると感じました。
話をしていて気がついたのは眼鏡をかけているベストセラー作家は、レンズには累進レンズを使っていること、そして年に1度眼鏡を作り替えています。フレームが気に入っているから視力検査をしてレンズだけ交換したんだというエピソードを教えてくれた方もいます。

この「年に1度眼鏡のレンスの度数を老眼の進行度合いに合わせて変える」ということは、老眼になった目には理想的だと考えています。でも老眼専門医の私でも、外来診療でなかなか患者さんに積極的にお勧めすることはできていません。老眼が日々進行し、1年分進んでいても、本人にははっきりと見えにくくなったという実感がないことが多いからです。本人が見えにくいという実感がないと眼鏡のレンズを交換しようとは思わないですよね。
2年3年経つと日常生活の中で不便を感じることも増え、眼鏡を変えた時に明らかに見えやすくなるということを実感してもらえるので、そのぐらいの間隔での交換になっています。そのタイミングでの交換なら眼鏡を変えたら近くが見えやすくなった、目が疲れにくくなったと喜んでもらえます。

でもちょっと待って下さい。

それだとその方は半年とか1年、明らかな老眼による不便を体感しながら生活していたということになりませんか?老眼の進行は毎日、ほんの少しずつだから日々や1月ぐらいでは気がつきません。でも1年経てば、注意深く観察すれば老眼の進行は実感できます。

自分は老眼専門医で、レンズの研究のためもあり眼鏡を年に2つぐらいのペースで作っています。新しい累進レンズが出たりするとレンズの理解のために実際に使って試しています。
新しい眼鏡を作りかけ比べると、はっきりと自覚できるのですが、1年前に作った眼鏡は作成当時より近くの見え方が悪くなっています。「見えなくなってるいる」という訳ではないのですが、長い時間、パソコンやスマホを見ていると以前より疲れやすくなったり、原稿を書くために根をつめて1時間以上スマホを見たりしていると、だんだんとスマホの文字が見えにくくなってくるのが体感できます。新しい眼鏡の方が疲れにくいし見え方がいいのです。

脳が疲れている状態では、とてもいい文章を書くことはできません。いいアイディアも浮かばないし、ぼんやりしてしまい事務作業にもいつもより時間がかかります。老眼対策が不十分なため近くを目を凝らして見ているようでは、ぼやけて見えにくい近くの文字情報を処理するために脳に負担がかかり、脳疲労を起こしてしまいます。

今回は眼鏡について書きましたが、コンタクトレンズも同じようにきちんと合わせていても1年経つと老眼への対応が不十分になります。

そうならないためにも、老眼に対して理解ある眼科、眼鏡屋さんに行って、年に1度検査を受け眼鏡、コンタクトを作り直して下さいね。それがベストセラー作家のようにバリバリ仕事をこなす秘訣になります。

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