魔法スクール!! 第3章
3 魔法の世界
「ううっ」
「ん……?」
「ニャン……」
「えっ……」
ん?今、1つ知らない声が聞こえたような……
目を開けると……。
「「うえぇーっ!?誰ぇー!?」」
「ニャニャン!(誰やねん!)」
そこに立っていたのは……つやつやの黒髪で漆黒の目をした美少女だった。
手にはほうきを持っている。
ということは……
「あ、あなた、魔女なの?」
「えっ……えぇ。そうよ」
……
「「うわぁーっ!」」
あたしと勇樹はまたしても声がそろってしまう。
「う、うそ。魔女なんて、漫画とかテレビとかしかいないイメージなんだけど……」
「お、俺も」
「ニャンニャン!(こっちに来るな!)」
初めて見る人だから、美月は威嚇してる。
「と、ところであなたたちはなぜここにいるの?ふつうの人間は魔法界に入れないはずだけど……」
美月の威嚇に少しびっくりしながらも、美少女は訪ねてくる。
「えーっと……あっ!そうそう、あたしたち不気味な箱を見つけて、その箱の中に入っていたカードをスキャンしたら、この世界へワープしてしまったんです」
「そのカードに書かれていた名前って分かる?」
「えっと……確かA・Nだったはず」
あたしとイニシャル一緒だったから……。
「あっ。じゃあそのカード、私のカードだわ」
そうだったんだ……。
「っていうか、あなたの名前って……?」
「そういえば、自己紹介を忘れていたわね。私の名前は青森南絵(あおもりなえ)。魔法学校初等部4年C組の生徒よ」
だからイニシャルがA・Nだったんだ。
「あ、あたしの名前は明理夏月。青森さんの1個上の小学5年生。こっちに座っている鬼……じゃなくて、あたしの幼馴染で同級生の渡辺勇樹です。こっちの猫は、美月といってあたしたちのペットです」
「……よろしく」
「ニャン!」
「よろしくお願いします。あ、あと、明理さん……でしたよね。私のことは呼び捨てにしてもらってもかまいません。明理さんの1個下の学年なんで」
「じゃあ、南絵ちゃんでいい?あたしのことは、夏月ちゃんとかなっちゃんでいいよー。『明理さん』だったら、なんかよそよそしいから。勇樹のことは呼び捨てでいいよ」
「それじゃあ申し訳ないのでゆ、勇樹くんと呼ばせていただきます」
南絵ちゃんって、礼儀正しいね。
あたしとは正反対だよー。
「ね、ねぇ、南絵ちゃん」
「はい。何ですか?」
「えっと……悪いんだけど、このまま人間界に戻れないかな?」
「多分、無理ですね」
「「むりぃー!?」」
めっちゃ淡々と返すじゃん!
って、ちょ、ちょっと待って。なんでこっち(魔法世界)には来れたのに、人間界には戻れないの?
「なぜだ?」
勇樹が南絵ちゃんに聞く。
「人間世界から魔法世界へ来るのには、あのカードが使用できますが、魔法界は、人間界へ簡単に出入りすることを禁じられているので、一流の魔法使いになった人しか魔法界から人間界へワープ出来ないんです。魔法を使わないといけないので」
「「えぇーっ!!」」
っていうかあたしたち今日だけで何回叫んだっけ?
「こ、これ。マジで現実世界か?」
勇樹が言ったので、あたしがほっぺたをつまむと……
「いったぁーっ!夢じゃないー!!」
「うるせぇ!」
「うるさいです!」
うぅーっ。2人一緒に叫ばなくてもいいじゃない……(しかも初対面の人にも!)
「急に叫んだりしないでください!」
「夏月、マジでうるさい」
「う、勇樹の怒りメーター95」
ブチッ
「いい加減にしろぉー!」
「ぎゃあぁー!怒りメーター150だぁー!」
「だまれぇー!」
ひえぇー逃げろぉー!
あたしと勇樹の追いかけっこは十分近く行われていたらしい。
「この人たち……変な人たちね」
「ニャンニャン(そうだね)」
と言った美月と南絵ちゃんの言葉はもちろんあたしたちには聞こえてなかった。
あとがき
皆さんめちゃくちゃお久しぶりでぇぇぇす☆
椿井です!
最近忙しくて投稿できてませんでした……。
早めに宿題終わらしますww
結構投稿数も増えてきたので過去作とか見ていただけると嬉しいです!
じゃあ宿題してきまーすw
椿井咲希夏