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陰キャだって、恋しかるべき! ~15年後のstory~ 第1章

1 15年後
 
 「なーちゃーん!!早くしないと、遅れるよー!」
 「はぁーい」
 私、明下菜央…じゃなくて、わ、渡辺菜央です!
 今日は、小学校時代の同窓会。
 「勇大もいくよー!」
 「おう!」
 (みんな、どんな奥さん・彼女さんがいるんだろう?)
 場所は近くの居酒屋。
 一応26歳だしね?
 お酒は大丈夫だよ!!
 ガラガラ
 「こんにちはー!」
 居酒屋に着き、扉を開けると優真くんと女の人がいた。
 女の人は優真くんの隣に座っているから、優真くんの奥さんか彼女さんなのだろう。
 「おぉ、菜央ちゃん、久しぶりだねぇ」
 「久しぶりだね!」
 「堀口、その女の人は?」
 勇大が優真くんにたずねる。
 「あぁ、俺の妻の琴乃ちゃんだよ」
 「は、初めまして!糸口琴乃です!」
 「琴乃。『糸口』じゃないでしょ?」
 優真くんが琴乃さんの耳元に口を寄せて呟く。
 その瞬間、琴乃さんの頬が真っ赤になる。
 なんか新婚さんって感じがすごいするなぁ。
 そして優真くん…イケメンになった気が…。
 ちなみに優真くんと琴乃さんの結婚式はつい3ヶ月前に行ったばかりなんだ。
 優真くんのタキシード姿もかっこよかったけど、琴乃さんのドレス姿にはまいったなぁ。
 一言で言うと……めっちゃ綺麗だった!!
 その時。
 ガラガラ
 「こんちはーでごわす」
 「同じく、こんちはーでやんす」
 「こんにちは」
 「こ、ん、に、ち、はー!」
 「こ、こんにちは」
 「おじゃまー」
 この声は…。
 「大之介くん、かっちゃん、霧也くん!」
 …と誰?
 「まぁまぁ。紹介は席に座ってからにしよ」
 優真くんが半ば強引に座らせてから、自己紹介が始まる。
 「俺は、渡辺勇大」
 「つ、妻の渡辺菜央です!」
 「僕は渡部霧也。隣にいるのが」
 「妻の渡部梨帆(りほ)です。よろしくお願いします」
 「青山大之介でごわす」
 「大ちゃんの彼女の野々宮(ののみや)さゆりでぇーす!」
 「堀口優真」
 「妻のい…じゃなくて、堀口琴乃(ことの)ですっ!」
 「片岡奏史でやーんす」
 「彼女の栗野(くりの)澄麗(すみれ)でーす!よろしくー!!」
 ……。
 待って。全然覚えられる気がしない…。
 「はいはーい!」
 さゆりさん(?)が大きな声で手を挙げる。
 「あたし、みんなの小学校時代の恋バナ聞きたーい!!」
 ((((((恋バナ!?))))))
 (こ、恋バナなんてあるわけないよぉー!!)
 「そもそも、みんな誰が好きだったの?」
 「いっせーのーでっ!!」
 「菜央」
 「菜央ちゃん」
 「明下ちゃん」
 「勇大!」
 「いない」
 「いーなーい」
 ……。
 あぁーっ!さゆりさんと澄麗さんのペースに完全にのせられたぁ!!
 「勇大君なんて言った?」
 「菜央」
 「優真君は?」
 「菜央ちゃん」
 「大之介君は?」
 「明下ちゃん」
 「菜央っちは?」
 (な、菜央っち!?)
 「え…えっと……勇大」
 「霧也君は?」
 「いない……けど訳あり」
 「奏史君は?」
 「いーないーでやんす」
 ……。
 「わぁー!菜央ちゃん!!」
 「すっごいモテモテ!!」
 「いいなぁー」
 (え、えぇ……)
 「き、霧也くん。なんか訳ありって言ってたけど……。どういうこと?」
 霧也くんの奥さん(梨帆さんだったかな?)が心配そうに霧也くんを見つめる。
 「えっと……。その件なんだけど、実は僕、あ…じゃなくて渡辺さん。旧姓は明下さんなんだけどね。明下さんと婚約していたんだ」
 ……。
 「「「「えぇーっ!?」」」」
 「ど、どういうことなの?」
 泣きそうな顔で梨帆さんが霧也くんに尋ねる。
 「え、えっと…。梨帆さんっ!実はそれ、親に決められた結婚で、ちゃんとお母さんとかに説明して理解してもらったから大丈夫だよ!それに昔の話だし!理解してもらったから、梨帆さんも霧也くんと結婚できてるんでしょ?」
 「う、うん……?」
 早口でしゃべったから理解してくれているかイマイチ分かんないけど……。
 「でも、どうやって理解してもらったの?」
 さゆりさんが興味深々の顔で尋ねてくる。
 「それは―」


あとがき
皆さん昨日ぶりです!!
椿井です!!
うわぁぁ
もう終わっちゃうー!!
物語がぁぁー!!
かなしぃぃぃぃーーー!!!
ふぅ、最近キャラ崩壊しすぎだな(((
テンション爆上げぇぇー
じゃあ多分明日最終回上がるかなー?と思います!
楽しみにしててください!!
                         椿井咲希夏


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