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確実に面白い!支持者続出の名スリラー
まさかの前日譚『エスター ファースト・キル』(3月31日公開)も話題沸騰中! 伝説的スリラー『エスター』の魅力を3つのポイントで紹介。
映画好きの間で必ずと言っていいほど名が上がる人気作
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世には「映画好きが確実に通る作品」「定期的に話題になる鉄板映画」というものがある。その時代を象徴する話題作、思わず他者に薦めたくなるアイデア作などその特徴は様々だが、『エスター』はそうした“愛され続ける映画”の1本。日本公開されてから14年経つが、いまだに多くの映画ファンのハートを串刺しにし続けており、「外れない映画」として君臨している(筆者もご多分に漏れず、知人に「面白い映画ない?」と聞かれて本作をチョイスしたことは数知れず)。薦めやすく、面白く、観た者同士で会話が盛り上がる『エスター』は映画好きにとって押さえておくと安心な、様々なシーンで“使える”映画だ。
観ると話したくなる衝撃的な結末、アイデア満載の物語構成
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『エスター』がそれほどまでに人心を惹きつける、いや惑わす理由はいくつもあるが、ひとつは予測できない斬新な設定だ。赤ん坊を失った夫婦が、養子縁組で引き取った孤児院出身の少女・エスター。可憐で利発な彼女だったが、次第に不審な行動をとるようになり……。なぜ?どうして?の連続がサスペンスフルに描かれていき、観客においては色々と予想を張り巡らせながら能動的に楽しめる。しかもエスターの行動はどんどんエスカレートしていき、ダレるどころか緊迫感がマシマシになってゆく。
そして後半に明かされる衝撃的な芯層。「明らかにヤバい子ども」というシチュエーション自体は既存の映画にも見られるものだが、本作は「そう来たか!」と観る者を唸らせるものであり、それを踏まえてもう一度見てみると彼女の行動が腑に落ちるという秀逸な仕掛けが張り巡らされている。
一度遭遇したら忘れられない強烈キャラを具現化した天才子役
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『エスター』日本公開時のキャッチコピーは「この娘、どこか変だ。」だが、その言葉通りに奇ッ怪な行動をとり続ける不気味なエスターのキャラ立ちが半端ではなく、観る者に強烈な印象を残す。天使のような可愛らしさと、その奥にある危険性……。映画界の名キャラクターのひとりであるエスターを具現化したのが、天才子役といわれたイザベル・ファーマン。前述した物語の独自性も、作品が現在に至るまで人気を保持し続けているのも、彼女の類まれなる存在感あってこそだろう。ちなみに続編にしてエピソード・ゼロを描く『エスター ファースト・キル』では23歳になったファーマンがエスターを続投。それを“できてしまう”演技力に改めて驚かされる。
Text/SYO
SYOプロフィール
1987年福井県生。東京学芸大学卒業後、映画雑誌の編集プロダクション、映画WEBメディアでの勤務を経て、2020年に独立。映画・アニメ・ドラマ・小説・漫画・音楽などカルチャー系全般のインタビュー、レビュー、コラム等を各メディアにて執筆。トーク番組等の出演も行う。Twitter:@SyoCinema