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【インタビュー企画】vol.2 戸上雄揮さん 「地元に還元したい。 地域と関わり続けるキャリアを通して。」~前編~


こんにちは!
今回のインタビューを担当させていただく、安藤惟です!
今回は社会人企画のオーナーである戸上雄揮さんにインタビューさせていただきました!ここで軽く紹介させていただきます。

1.はじめに

戸上雄揮さん
熊本県出身、立命館大学法学部卒業。過去に女川と石巻の復興創生インターンを経験。現在はソフトバンクに勤務されています。社外の活動の1つとして、復興創生コミュニティで社会人企画のオーナーもされています。
詳しいインターン内容などはインタビューさせていただきました!
今回は前編をお送りします!

前編は戸上さんが大学1年生の時に行っていた熊本での活動、そして大学2年生の時に参加した女川でのインターンのことについてお聞きしました!!

2.地元の現状をみて感じた責任感

—今回はよろしくお願いします!
よろしくお願いします!

—まず、戸上さんの生い立ちについてお伺いしたいです!
熊本県の玉名市に生まれました。中学校の頃はあまり勉強せずに野球ばっかりしている生活でした。高校生活もあまり勉強せずに野球ばかりしていました。成績はあまりよくなくて高3の時にこのままだめだという漠然とした不安がありました。で、高3から勉強を頑張り始めてセンター利用で立命館大学の法学部に進学しました。

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(高校3年生時代。野球部のチームメイトと)

—法学部を選んだ理由はなにかあったのですか?
単純だけど、1番学費が安かったからかな。あとは経済学部のキャンパスが滋賀にあって遠かったから通いたくなかったんです。笑
それに加えて将来は公務員でいいかなと思っていて、それだったら法学部だよねと思って選びました。高校時代に野球しかしてなかったので大学は最初のスタートが大事だと意気込んで熊本から出てきました。

—なるほど!!次に大学に入り初めての戸上さんについて、お聞ききしたいです!
大学1年になって4月に京都に引っ越してから、熊本地震がありました。僕の地元の玉名市は被害がほぼありませんでした。だけど、甚大な被害を被った熊本市内の大学に進学した友達と連絡ができなくなって、地元が危険な状態になっていることを感じました。そこで漠然となにかしないといけないと思いました。

立命館大学には災害センターというところがあります。当時は東北のボランティアだけでなくて熊本のボランティアもありました。そこで学生を無料で熊本に連れていくプロジェクトがあり、僕はそれに参加しました。参加して熊本がひどい状況になっていることに初めて気がつきました。僕は地元が田舎でそれが嫌だったから上京したのですが、その地元が壊れているという状況を見て自分でも何かできないかという気持ちが強くなりました。

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(大学2年生の時。くまだす+Rメンバーと)

—実際に行ってみて分かることはたくさんありますもんね。具体的にはどのような活動をされたのですか?
有志で熊本の支援を関西でやるために「くまだす+R」という学生団体を作りました。基本的にボランティアだと学校が休みの土日しかいられないからです。僕は長期的に熊本の活動に関わりたかったので、そのような形を取りました。団体自体の活動としては、学祭で熊本の名産品を売ったり、熊本のスタディーツアーを企画したりしていました。活動をしているうちに熊本に関わってくれる学生を増やしたい気持ちが強くなったので2年生までこの活動を続けていました。
 
熊本の活動をする中で東北とのかかわりができたのは1年生の8月でしたね。学生団体の活動をする中、熊本でいろんな大人と関わる機会が増えました。その経験から短期的に復興するだけでなく、震災をきっかけに熊本をもっとよくしたいと思うようになりました。そこで自分は何ができるか考えたところ、それが他の場所で経験を積んでそれを熊本に還元することでした。そこでいいなと思った場所が当時震災発生後から5年たった東北でした。立命館のボランティアセンターに相談したところ、復興創生インターンを紹介されました。

3.地域活動に火をつけたインターン

—熊本の活動が今の戸上さんの核となる東北の活動につながっていくのですね!1回目のインターンの活動はどのようなものだったのですか?
女川にあるホテルエルファロというホテルにインターンに行きました。女川は住民の1割が津波の被害を受けていて、宿泊施設がほとんど流されています。そのため、建物を建てる工事現場の人が泊まる場所がなく、津波で流されたところには建物自体が建てにくいので更に泊まるところがないという状況でした。その抜け穴としてトレーラーを活用したホテルというものを生み出したのがホテルエルファロさんです。僕はエルファロで働きながら宿泊プランを企画していました。

—とても興味深いインターン内容ですね!なぜ、たくさんある地域の中から女川を選んだのですか?
今は福島や岩手などエリアが広がっていますが、当時はあまりエリアが広くなくて選択肢自体が少なかったのもあります。女川を選んだというよりかは当時ホテルでのバイトをしていたこともあってホテルエルファロにインターンしたいから選んだという感じです。

—女川のインターンに行って何か感じたことはありましたか?
今まで野球ばかりしてきてバイトもしたことなく、社会に出たこともありませんでした。だから、インターンというものを理解していなくて何をしたらいいか当時分かりませんでした。そのため、パートナーの4年生に活動の大半を任せてしまって自分から動けなかったと後悔しています。会社に対して何も貢献できなかったと後ろめたい気持ちがありました。ですが、エルファロの人が本当に優しくて送別会のときに「いつでも帰ってきてね」と言ってくれたのが自分の中で大きかったです。震災というすごく大変なことがあったのに前を向いて頑張っている人たちを間近で見て本当に感動しました。そしてこんなにもかっこいい大人たちがいるのだと驚きました。
また、地方に対するイメージが女川に行ったことで変わりました。今まで自分は地方に対してダサいイメージしか抱いていませんでした。しかし女川は、自分たちの町は自分で作るという気持ちが強くてこんな地方があるのかと驚き、地方に対する見方が変わったと思います。それからは半年に1回女川、ホテルエルファロを訪れています。

—実際に行って自分の見方がガラッと変わることありますよね。すごく共感できます。具体的に女川でのインターンで学んだことを教えていただきたいです!
いろいろなことに飛び込んでいくマインドです! アスヘノキボウという機関に1年間休学してインターンに参加している大学生に出会いました。その人の地域に飛び込んでいく姿を見て、話を聞くうちに将来自分がこのようになりたいという像ができました。そこから今までやっていた熊本の活動もしっかりやろうと思うようになりましたし、課外活動にのめりこむきっかけになりました。この人との出会いがこの学びにつながったと思います。

—自分のマインドを刺激してくれる人に出会えたことは大きいですよね。次にインターンを経験して感じた女川の魅力を教えてください!
ありがちになってしまうけど「人」だと思います。女川は小さい街だけど飲み屋でいろんな人たちに出会えて真面目な話からくだらない話まで、いろんな話ができるくらい地元の方が親しみやすいです。だからあの人に会いたいというのは明確にできます。僕もインターン終了後にはホテルエルファロの従業員さんにもう一回会いたくなっていました。そのため、先ほども話しましたが今では半年に1回、女川を訪れてホテルエルファロにも顔を出しています!

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(大学1年生の時。ホテルエルファロのインターン中の一枚)

—「人」という魅力に気付いてしまったらその地域が本当に素敵なところだと実感しますよね。私も女川に行ってみたくなりました!

4.最後に

戸上さんのお話を聞いて、戸上さんの過去の活動が未来の活動につながっていることを実感しました!そして自分が今行っている活動も自分の未来に今後つながっていくのかなと思いました。また、女川だけではなく、石巻にも活動を広げた戸上さんの今後が気になります。
女川でのインターンを経験した戸上さんは、その後石巻で再び復興創生インターンに参加されます。なぜ2回目の復興創生インターンに挑戦したのか、理由が気になりますね!また、このインターンでの経験が戸上さんの将来にどのように繋がっていくのでしょうか。後編でお伝えします!