【インタビュー企画】vol.1 藤田太郎 地域の人が自分の街に誇りを持てる町づくりを目指して ~後編~
0, はじめに
こんにちは!
インタビューゼミ 岩手県遠野市でインターン中、
寝坊しがちな、たかはしひなこです。
今回は藤田太郎インタビュー後編です!
前編はこちら
現在4年生のたろうちゃん、2年生で参加したこの復興・創生インターンは就職や「どんな大人になりたいか」という将来設計にも大きな影響を与えていることが分かってきました。
たろうちゃんの人としての魅力が詰まったインタビュー、
どうぞお楽しみください!
(インタビューの雰囲気や、ご本人の魅力をお届けしたいので以下「たろうちゃん」でお送りします。)
1, インターンへの参加を考えたきっかけは何?
—ここまでインターンの内容を聞いてきたけど、ここからはたろうちゃんのインターン前後の成長や得られた気づきについて教えてほしいです!
まず、たろうちゃんはどうしてこのインターンに参加することになったんですか?
大学内で地域創生について学ぶ自主ゼミに所属してたんです。
フィールドワークが中心のゼミで、1年生の時に東北研修という形で大川小学校や浪江町を3日間でまわりました。でもその3日間だけで、被災地について分かった気になるのっておかしいなと思ったんですよね。
僕は被災地の過去・現在・未来全部に関わりたいなって。
だから、被災地でもっと学びたいと思って被災地域に関われるインターンを探したら、この復興創生インターンに出会ったんです。
プロジェクト自体も、「中心市街地のまちづくり」というテーマで僕の興味にぴったり合っていたから株式会社キャッセン大船渡を選びました。
2, たろうちゃんを育ててくれた、「地域」の存在
—そうなんだね、すごく素敵な考え方をしていたんだね!
もともと地域創生を学ぶゼミを選んだのはどうしてだったんですか?
僕が地域で育ったという意識があるからかな?
小さい頃鉄道が好きだったんだけど、地元に鉄道博物館があって。そこではJRの人や国鉄OBのボランティアが、列車や地元の鉄道の歴史を紹介してくれるんですよ。僕、そこが大好きで、小学校の時毎週通ってたんです。
ボランティアさんのお話を丸暗記するくらい。笑
そうしているうちに、「良かったら、手伝ってくれない?」と言われて
中学生くらいからその博物館で観光ボランティアをするようになったんです。
—へー!鉄道好きが転じて、観光ボランティアか!面白いねー!
そうなんだよー笑
この観光ボランティアで、地域の大人と昔からたくさん触れ合ってきたんです。あの経験から自然と「まち」に興味を持つようになった気がします。
3, 市民大学は、今どうなっているの?
—たろうちゃんは、地域の大人みんなに育てられたんだ!
インターン前のお話凄く面白かったので、次はインターン後のお話聞きたいです!
インターンを通して自分のここが変わったな、という点はありますか?
まず1つ目に、地元の他に帰りたいと思える町が出来たことかなあ・・・
僕はインターン期間中、インタビューや市民大学の集客のために、
キャッセンエリアの人たちと沢山関わることが出来たんです。
その人たちとの繋がりはまだあって、今でもキャッセンに行くと店主さんとかが「おー!たろうちゃん帰ってきたか!」って声をかけてくれるんですよ笑。それが嬉しくて、帰っちゃいますね。
—それは帰りたくなるわ!すてき!
2つ目に、インターンを通して関心がある対象が少し変わったかなあ。
町づくりなのは変わらないんですけど、町づくりって、人づくりと繋がっていると思っているんです。その対象が大人から高校生へと移行したんですよね。だから今は教育にも関心があります。
—高校生に関心を持ち始めたきっかけは、何だったんですか?
これは大船渡の特徴が背景にあって。
大船渡の半径30kmには大学がないんです。だからまちに住む高校生以下の子供たちは、大学生と触れ合う機会がないまま育ちます。
でもこの復興・創生インターンによって継続して大学生がまちを訪れる。
大船渡の子供たちが初めて出会う大学生って、僕らなんですよ!
僕らを見て、僕らがやっていることを見て、参加してワクワクしてくれる。すごいことじゃないですか?その感動が、高校生に対象が変わるきっかけだったと思います。
大船渡には大学がないから、町から出ていくことは避けられない。
でもだからこそ、地域に自信を持っている子供たちを増やしたいなと思っています。
市民大学自体も、もともとは若手社会人にターゲットを絞っていたんだけど、今は傾向として高校生の参加者が増えているからターゲットを拡大して講座を作っているんです!
高校生に地域を好きになってもらえる学び、「まちづくりって楽しい!」って思ってもらえる学びを作りたいと思っています。
—今の市民大学のことも詳しく把握できているみたいだけど、まだ継続して市民大学の運営とかに関わっているの?
今でも毎回、開催当日は参加しているし前後の運営にも少し関わらせてもらっているよ。
コロナの影響で開催が危ぶまれて、一時はプロジェクト自体が途絶えてしまう心配もしたけど、今はオンライン開催に切り替えてより良い方法を模索しています。
オンライン開催なら僕自身ももっと関わりやすくなるしね。
社会人になっても関わり続けたいと思っているんです。
4, おわりに、これからのたろうちゃん
—そうなんだねー!応援しています!
そんなたろうちゃんはもう就職活動は落ち着いたんですか?
希望していた企業さんから、職種の形で内定を頂きました。
「人」を軸としてまちづくりに関わり続けていくつもりです。
—たろうちゃんがどんな大人になるのか、これからどんなことをしていくのかすごく楽しみになったよ!今日はありがとう!
こちらこそ!
地域に育てられ、今度は自分が地域の子供たちを育てる側になる。
たろうちゃんのインターンは、単なる市民の交流の場づくりではなく、たろうちゃんや今までのインターン生たちと出会ってワクワクした高校生たちの学びの場になっているようです。そして、市民大学を通して地域が好きな子が増えていく、そんな素敵な循環を生むきっかけになっていたようです。
さて、ここまで東京大学4年生 藤田太郎くん のインタビューでした。
楽しんでいただけたでしょうか?
(2020年5月取材)