大人の言うこと

うんと幼いころ

『大人の言うことは正しい』

と思っていた。

類似するものに、
『大人は何でも知っている』
『大人は何でも出来る』
『本に書いてあることは本当』(だって大人が書いているから)
など。

今の自分がその頃の自分からして
主に年齢的な意味で
とっっっっっっても大人になった現在思う。

いやいやいやいや。
「とんでもない間違いや!」と。

待て待て待て待て。
「そんなん信じたらあかん!」と。

ああ。ピュア。あの頃のわたし。
ピュアすぎて、
それが信じるに値するのかどうかも分からないまま、
信じてしまう。
ピュアすぎて、なんか切なくなる。

あの頃、無防備に信じたものは
信じなくても良いものだったかもしれない。
信じてはいけないものだったかもしれない。

そして大人になった今、

信じたいことを選べる。
それが信じるに値するのかどうかも分からないままで、
信じることさえ決められる。

信じることを
受動的な行為から
能動的な行為へと
変化出来る。

いや、むしろ本来、能動的な行為なんだろう。


今の自分は、
信じたいことを信じているか。
信じていることを堂々と「信じている」と言えるか。

信じていることが
自分の展開する世界を動かすのだ。


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