散文:睡眠と夢
昨日と一昨日のまいにち散文は発熱で寝ていたのでお休みしてしまった。
こういう日もある。
強迫観念的に続けていくと苦しくなるので、適度に力を抜くのもありにする。
マガジンタイトルのまいにち散文をそっと(ほぼ)まいにち散文にして、今日もゆるやかに書き始めたいと思う。
具合が悪いと、一日10~20時間くらい寝る。
連続して10時間寝るときもあるし、間に4回起きて、四度寝になることもある。
わたしは寝ている時死んだように静からしく、家人に「死体寝の達人」とよばれている。様子を見に行くと1時間前と同じ格好で寝ているらしい。
無音すぎて、長時間の睡眠から目覚めてリビングに行くと、えっいたの、でかけていると思ってた、と言われたことが何度もある。
自分の寝ている姿を見るのはなかなか難しいので、せめて音だけでも知ろうと睡眠アプリで一週間録音してみたが、枕元に置いたアロマディフューザーらしき音がかすかに録れただけだった。
つまらない。
なにか人に披露できるようなおもしろい寝言を、一回でいいのでわたしも言ってみたい…。
一方、夢にかんしては、人に話せるくらいわりとバリエーションがある。
起きた時に夢をおぼえていることが多いので、よくメモに書いているが、武田信玄の娘になっていたり、ギャルの経営する居酒屋で働いていたり、塔のようなホテルをずっと登っていたり、本当にいろいろある。
今回は、発熱にちなんで病気の時にかならず見る夢が2つあるので紹介する。
ひとつは、どこかの一軒家の二階にあがる階段の一番上から飛び降りるというもの。
白いクロス張りの壁にそってつくられたやや急な階段(たぶんパイン材)を、下まで降りるのが面倒でここから飛んだら楽なんじゃないかな、と思いながら飛び、ふわっと着地する。
ふたつめは、服を着たまま海の底にいるというもの。
底は白い砂で、そこに背中をつけ仰向けになって、はるか頭上にある水面を眺めている。呼吸が小さい泡になって上にのぼるのが見えるが、息は苦しくない。
水面と自分の間には魚やウミガメがこちらに気づかずに泳いでいる。たまに鮫もいて、すこしこわいな、と思いながらぼんやり見ている。
この2つは今まで生きてきて何度も見ているので、この夢になった瞬間にこれか〜と夢の中で夢だと気づく。
わたしは一度の睡眠でみる夢が一個ではなく何個かをパッパッと切り替れながらみるのだけれど、病気の時はその中に必ず混じっている。
病気なんだな、という自覚がそうさせるのかもしれないし、体の不調がなにか作用しているのかもしれない。
夢は、過去に見聞きした情報をジャンルごとに脳が整理している作業の過程が再生されているもの、だとなにかでみた。
途方も無い夢を見たときも、案外自分が無意識のうちにでも触れたことがある何かでできているということだ。
そう考えると、やはり創作と同じで自分の能力以上のものは自分からは生まれないんだな、と少しがっかりしてしまった。
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