海洋生物が誤食 風船のリリースが禁止に
不必要なプラスチック汚染から野生動物を守るため、アメリカ・バージニア州で風船を空に放つことを禁止する法律が可決された。風船を飛ばした大人は、1つにつき25ドルの罰金、大人がこどもに指示して風船を飛ばした場合は、その大人が罰金ということになる。
バージニア州が面する大西洋岸には豊富な海洋生物が繁殖しており、9種の海鳥のほか、絶滅危惧種に指定された5種のカメも生息する。
比較的アクセスの悪いビーチにもかかわらず、0.2から0.4エーカー(約63mの正方形の面積程度)という小さな調査エリア4つで、15000個以上の破片が見つかりました。そのうち、80%以上がプラスチック製だったとの調査報告もある。
バージニア州にとって、風船を規制するのは初めてではない。既存の法律では、1時間に50個以上の風船を意図的に放すことが禁じられている。
昨今はより"環境に配慮した風船"として、生分解性プラスチックでできた風船も多く発売されているが、それは海洋生物にとって普通のプラスチックと何ら変わらない。
なぜなら、生分解性プラスチックが分解されるには、土壌中の温度や微生物などの環境が必要不可欠だからだ。海のなかでは普通のプラスチックより早く分解されるわけではないため、結局誤食するリスクが減るわけではないのだ。
頻繁に使われない商品である、プラスチック風船が規制された。頻繁に使われる他のプラスチック製品の規制が遅く感じるのは、私だけであろうか…
出典 ELEMINIST
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