ポストにシールを?シェアリングコミュニティ
オンラインショッピングであらゆるものを簡単に購入できる現代。しかし、せっかく買ったのに数回しか使わなかった……というモノはないだろうか。
スイスで始まったプロジェクト「pumpipumpe」は、そんな無駄な買い物を減らし、必要なモノを近所の人から借りられる画期的な仕組みだ。
システムは至ってシンプル。人に貸し出せるモノがある家は、ポストにpumpipumpeのシールが貼られているので、これを目印に借りに行く。自分が人に何かを貸したいときは、同様に自宅のポストにシールを貼っておくだけだ。pumpipumpeのシールは、オンラインで注文できる。
貸し出し対象となるモノは、自転車の空気入れ、バーベキューセット、卓球のラケット、クリスマスの飾り、チーズフォンデュ用の鍋など。シールのイラストは、全部で50種類が用意されている。他に貸し出したいもの用に自由に書き込めるタイプもある。どれも「頻繁には使わないけれど、たまにあると嬉しいモノ」ばかりだ。
近年、モノやスキル、場所などを共有するシェアリングエコノミー(民泊、カーシェアなど)が人気だ。pumpipumpeのシステムが画期的なのは、このシェアリングエコノミーに「近隣の人々との交流」というコミュニティ要素が組み込まれている点だろう。
現代ではインターネットで世界中の人々と瞬時につながることができるが、一方でリアルな人間関係が希薄となり、自分をうまく表現できなかったり、孤独を感じている人も多い。そんなとき、モノの貸し借りを通して身近なネットワークに気軽にアクセスできれば、人とのふれあいが生まれ、私たちの日常をさらに豊かにしてくれるだろう。
出典 ELEMINIST
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