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猫とアルミ (続き)
僕の思い出が始まる・・・・
ねぇ、君だけが僕を理解してくれる。ねぇ、君だけが僕の友達。
ずっと一緒だと思っていた。大事に出来ていたのかは分からないけれど・・・。
忘れもしない
12月15日。
大事な大事な僕の友達は、ただただ、硬いだけの・・・・自宅階段の踊り場に置かれている貂の剝製のように、抜け殻になっていた。
ほんのり空が明るくなって、太陽がカーテン越しにそろそろ朝が来たことを教えてくれる。
そんないつも通りの朝、母親の叫び声が聞こえたんだ。
「蓮っ!蓮っ!ポチが、ポチが死んでるっ!」
布団の中で、母親が何を叫んでいるのか分からなくて、もそりもそりと布団から這い出て僕は庭に目をやった。ポチが横たわっていた。僕には死んでいるというのが理解できなくて、目を擦りながらそのまま布団に戻ってもう一度眠りについた。