見出し画像

【あややノート】第14回「主体性を育む」ということ

こんにちは。HUG for ALL代表のあややです。
教育界では「主体性」ということが最近とても重視されています。文科省は「対話的・主体的で深い学び」を、厚労省も「子ども主体の保育」を掲げています。今回はこの「主体性」ということをテーマにお話をさせてください。

子どもたちの主体性を大切にしたい

私は、HUG for ALLの活動の中では、子どもたちの主体性を大切にしたいと強く願っています。これからの時代を生きる子どもたちみんなにとって必要な「主体性」ですが、私が特に児童養護施設の子どもたちの「主体性」を重視しているのには大きく2つの理由があります。

主体性を重視する理由①

児童養護施設の子どもたちは、施設に来るまでの過程で「自分の思う通りにならなかった」という経験を持っていることが多くあります。

家族と過ごしたかったのに離れざるを得なかった。
施設入所を機に転校になり友だちと離れ離れになった。
自分の望みを家族に叶えてもらえなかった。

そんな「思い通りにならない経験」は、子どもたちに無力感を感じさせます。「自分がアクションをしても変わらないんだ」という考えを持ったままでは、自分の人生に、未来に、希望を持てなくなってしまいます。

だからこそ、私はHUG for ALLの活動の中で、施設の子どもたちの「主体性」を尊重したい。活動を通して「自分で考えて、やってみたら、うまくいった!」という経験を積み重ねて、一歩ずつでもいいので「自分には何かを変える力がある」と信じる力を取り戻していくことが、大きな過去の経験からくる無力感に対抗する方法だと思うのです。

主体性を重視する理由②

以前、児童養護施設出身のある若者が「進路は職員さんに言われて決めた。自分では考えてない。」と話してくれたことがあります。

彼は高校を卒業して専門学校に行っていましたが、体調不良で単位が取れなくなりそうなときに「どうせ自分のやりたいことじゃないし。」と諦めて、学校を辞めてしまいました。

学校をやめるときに彼の想いを聞いて、「人に決められた進路」と「自分で決めた進路」だと、何か壁にぶつかったときに「粘り強くがんばる力」が変わるんだな…と感じたことが、今も心に残っています。

もちろん、あきらめずにやり抜くことだけがいいのではなく、柔軟に道を変えることも一つの選択肢だと思います。でも、それでも、その選択が「自分自身のためによりよいと自分で決めたもの」かどうかがとても大切な気がしています。

変化の大きいこれからの社会。誰かの言うままに進路や仕事を決めたとしても、それが未来永劫安定なわけではありません。そんな中で、「他人に決めてもらう」ではなく「自分自身で決めること=主体性をもつこと」が、新しい挑戦をする力になり、がんばり続ける力の源になるのではないかと思うのです。

子どもたちの主体性を育むために

子どもの主体性を育むためには、まわりの大人が主体的であれる環境が必要だと、私は考えています。

自分で考えて、自分で決めて、自分から動くことを奨励される大人の姿を見ることで、子どもたちは「自分もあんなふうになれるかな?」という希望を持つことができます。また、大人も「主体性を尊重される」という経験があるからこそ、子どもの主体性を尊重できるのだと思います。

子どもたちの主体性を育むために、私たちHUG for ALLは「大人の主体性」も大事にしたいと思っています。子どもたちと向き合う「クエストフレンド」も、運営業務を担う「HUGスタッフ」も、みんなが安心安全な場の中で、それぞれの強みを発揮しながら、主体的に活動を続けていく。

それがHUG for ALLの理想の姿です。

ボランティア大募集!

関わるみんなの主体性が尊重されて、心理的安全性が確保されていること。HUG for ALLが目指しているのはそんな組織です。

「そんなふうに働いてみたいな」
「それってどんな組織なんだろう?」
「なんだかおもしろそう!」

どんな理由でもウェルカムです。私たちとともに「すべての子どもたちに安心できる居場所と生きる力」を育んでみたい・私たちと一緒に活動してみたいと思うかたは、ぜひこちらの記事をご参照の上、ボランティア説明会にお越しください!

ボランティア説明会お申込フォームはこちら

そしてよかったらぜひ、周りの方々にもシェアをお願いいたします!多くの方にHUG for ALLの活動に関わっていただけると嬉しいです。どうぞよろしくお願いします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?