【あややノート】第25回 HUG for ALLの向かう先
あけましておめでとうございます。というのが憚られるような、2024年のスタートとなってしまいました。元旦の地震、みなさまは大丈夫でいらっしゃったでしょうか。被災された方々に心からお見舞い申しげます。
不安も心配も拭い去れない中ですが、今回は2024年のはじまりの「あややノート」。未来のこと・これからのことについて書いていきたいと思います。
2024年の変化(1) 退所者向けプログラム開始
これまで何度か書いているように、2024年の3月には、私たちがかかわっている子どもたちの一番上の年代が、児童養護施設を退所して、それぞれ新しい生活を始めます。
同時に、HUG for ALLとしても彼らを社会に迎え入れていくための新プログラム「はたちクエスト退所者編」がスタートします。
施設職員さんにも、子どもたち本人にも、HUG for ALLのメンバーが退所後も伴走していくことは伝え済み。子どもたちの反応は様々ですが、退所後の彼らを必要なときに支えられる存在でありたいと思います。
そのためにも、まずは彼らにとっての"歳の離れたよき友人"でいられるように、共に過ごす時間を大切にしていきたいと考えています。月に一度は担当クエストフレンドと共にお茶をしたりごはんを食べたり。みんなで集まってイベント的な活動を楽しんだり。学校や仕事もある中で、子どもたちが"行きたい"と思えるように、彼らの声を聴きながら、一つひとつ挑戦を重ねていきます。
ちなみに、一番上の世代の子たちについては第23回の「あややノート」で書います。よかったら読んでみてください。
2024年の変化(2) 2施設目のはたちクエスト
2021年度から活動を開始した2施設目は、これまで「まなびクエスト」と「あそびクエスト」のみ実施してきました。でも、実は2023年度の参加者には中学生が2名。来年度は4名になることもあり、いよいよ2施設目でも「はたちクエスト」を始めることになりました。
オンラインで「はたちクエスト」を実施している1施設目とは違い、2施設の「はたちクエスト」は対面型。だからこそ、社会科見学や商品開発など、外の社会とのつながりを持つプログラムも考えていきたいと思っています。
2施設目でトライしたものを、1施設目でやっている内容に反映させて、だんだんと一つの形に収斂していく予定です。オンラインと対面というちがいだけではなく、子どもたちの個性や特性、施設職員の方々の期待などもそれぞれちがうので、既存のプログラムありきでは考えられないのですが、そんなちがいもおもしろがりながらやっていきたいと思います。
それぞれの施設で、子どもたちの姿を見て、子ども自身や職員さんの声を聴いて、子どもたちといっしょに体験したいことを共にやってみる。「はたちクエスト」はそんなふうに、変化すること前提でひとつひとつ進めていく予定です。
未来への「ビジョン・ミッション・バリュー」
私たちが活動を始めて7年。子どもたち一人ひとりのことを知っていろいろ考えたり、職員さんの想いを感じたり、元々見えていなかったものが見えてきたような感覚もあって、いま改めて、団体としてのビジョン・ミッション・バリューを考えています。
ビジョンやミッションを大きく考えながら、同時並行で「団体としてこだわりたいこと」を、クエストフレンドやスタッフ、理事のみんなと言語化していく「バリュー検討ワーク」を2023年11〜12月に実施したのですが、そのプロセスはとてもおもしろいものでした。
特におもしろかったのは、HUG for ALLの中での「最高の体験」や「違和感を感じたこと」について、みんなと対話をしたワーク。同じ言葉や似た言葉がたくさん出てきて、思っていた以上にみんなが同じような想いを持っているんだなと感じています。
それらの言葉を吟味していく中で、これまでなんとなく「HUG for ALLらしさ」という言葉でまとめてきたものが、改めてみんなの中から立ち現れてきたような、不思議な感覚を味わっています。
年度内には私たちの「バリュー」として、対外的にも公表できるような形にまとめていく予定です。これからはこの「バリュー」を元にいろんな対話が生まれてきそうで、そんな団体としてのあり方にもわくわくしています。
HUG for ALLで活動しませんか?
まだまだ発展途上で、いろいろ整っていないことも多いHUG for ALLですが、そんな混沌も含めて楽しみながら活動をしていきたいと思っています。現在、これからいっしょにわくわくしながら活動する仲間を、大募集しています!
来年度、私たちの活動には、新たに5人以上の子どもたちが参加する予定です。4月からの活動に向けて、いま、HUG for ALLではボランティアを募集しています。
子どもたち一人ひとりに丁寧に向き合いながら活動してみたいかた、仲間たちと共に子どもたちのことを真剣に考えてみたいと思うかた、子どもたちの主体性を尊重したかかわりをしたいかた、もしよかったらまずはHUG for ALLのボランティア募集説明会に参加してみてくださいね。
これからもHUG for ALLの活動を応援いただけるとうれしいです。2024年もどうぞよろしくお願いいたします。
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