「ひまわりの夏」制作裏話 #4
オルガン
はじめ入れていたエレピはちがうなぁと思い始める。「冷たい雨」ではエレピはとってもうまくはまったと思う。でも今回のひまわりの夏では違うなぁなんて考えていた。もうちょっと湿度を感じたい。
ピアノは清らかだしなぁと思っていたら、同じ鍵盤楽器のオルガンを思い出した。オルガンのイントロでこのネトっとした感じといえば私の中では、プロコルハルムの「青い影」だ。久しぶりにiTunes専用マシンになっているMacを立ち上げ聴いてみる。やっぱりこれだこの感じいいなぁ。
ということでさりげなくオルガンを入れることにしてみた。「ハモンドオルガン」、「レスリースピーカー」など今では考えられないような構造の楽器があるのはこの頃の音楽表現への探求のためではないだろうか。頭が下がる。
希望
なんとなく彼女いつもうつむいているイメージしかない。もうちょっと爽やかにできないだろうか。下がった視線を少し上げることはできないのだろうか。そこで悩んだのがひまわりの扱いだ。
この抱えているひまわりをどう思うかによってお話が変わってしまう。青空とひまわりならばやっぱり前に進んで欲しいと思ってしまった。そのためには過去の気持ちとお別れする必要がある。残念ながら今のひまわりは咲かなかった。咲けなかった。お日様に似た花なのだから空に返してあげるというのはどうだろう。そう思い返してあげることにした。
そういう辛い思い出はもう初めからなかったと思いたいものだが、彼女は自分の心が蜃気楼でも幻でもないと言っているのできちんと心の奥に刻むことができたのだろう。いい加減に扱うのではなく、真正面から向き合ってうまくいかなかったということを心にしまったのだろう。
「きっと次の恋はうまくいくよ。」と創造主ながら涙してしまった。いかん涙もろいぞ最近。(^^;)