「宇宙がすき」制作裏話 #3
お話の発端
ここのところ寒い。夜もずいぶん冷える。年末というのもあって、遅く帰ってくることが多くなっていた。ちょっと仕事が忙しかったり、休んだ同僚の仕事をしなくてはいけないので残業が多くなった。ずっと下を向いて歩いていたら、頭の上にある星空に気づいていなかった。
これはいけないと思い星空が好きな私としては、少し寄り道をして星空を見上げることにした。確かに仕事は忙しいし早く帰りたいのであるが、10分ぐらい立ち止まってみる星空を見る分にはそんなに影響はなかった。いやかえって仕事の嫌なことなど星空に吸い込まれて気分が良くなる。
なんでこんなに星空好きなんだろう?などと思っていたのだが、好きなものは好きなのだから仕方がない。そこでピンときた。今度の曲の主人公は星空が好きな子にしよう、そう考えた。でもなんで星空見ちゃうんだろうなぁ?ってことで、その理由を考えてみることにした。
むかし星空を眺めたいい思い出がある。いいけれど少し弱い。宇宙に何か好きなものがある。そう。空の向こうの宇宙(そら)だ。そこに好きな人がいたらつい見ちゃうよね。ということで宇宙に好きな人がいるってことにしよう。でもそれってどういうこと?空ではなく宇宙にって事はお相手は宇宙人?などと妄想して出来上がったのが今回のお話。我ながらなんちゅう話考えているんだ。(^^;)
アレンジ
まだお話ができる前にメロディーとコードは打ち込んでいた。ピアノやエレピだったのでちょっとおしゃれな感じ。ドラムもアナログドラムで入れていたのでなんだか静かな感じ。ちょっと今回のお話はコミカルな感じなので違うかな。
う〜ん、どんながいいかなと思い、昔の宇宙な感じってどんなだろう。そんなふうに今回は自分の中身に降りていく作業が多かったのでちょっぴり楽しい。やはりシンセサイザーだろうか。しかしシンセなど持っているわけないので、ゲーム音楽に宇宙を感じていたと思う。
ゲーム音楽と言うよりもBGMのピコピコ音、それでそういうプラグインを探していた。以前から持っている、magical-8bit-plugをためしてみた。確かにゲーム音がしていたのでいいけれど、なんだかピコピコすぎるので違う気がした。もうちょっと時代的に後のピコピコがいいのではと思った。
もうちょっとあとのピコピコは何で聴いていたかなと思い出してみるとパソコンのFM音源ボードの音だった。ピコピコまではいかないけれどどうやらFM音源ボードの貧弱で音数は少ないんだけれどちゃんと音楽しているのが好きみたい。そんなときフォロワーさんから「YFM2612」なるプラグインを教えてもらった。これはメガドライブに内蔵されたFM音源チップをエミュレートしたプラグインである。
ここのページを見ていたら、なんだか盛り上がってきてしまった。むかし好きだった音ってどう言うものだったかなぁと思い出してみると、日本ファルコムのソーサリアンというのをやった。小さなシナリオがたくさんあるタイプなのでBGMも多かった。
お~、懐かしいものばかりだ。当時は何も考えずに聴いていたが、FM音源3音、PSG3音といい事は最大6トラックでこれはできているということと驚く。こんなバランスの良いミックスをするのはやはり音楽知識は並大抵のものではないと驚かされる。まさかそんなことで驚く日が来るというのも驚きである。あの頃こんなことで振り返るとは思ってもみないだろう。そう未来は何が起こるかわからないのだ。