大蛇が出る山 そして初めての金縛り
皆様、こんにちは。
前回は私の50年近くの人生における恐怖体験第1位を投稿させていただきましたが、今回は引き続き「第2位」の恐ろしい出来事について語ります。
まだまだ文章を本格的に書き始めて間がないので意味不明な文があれば、申し訳ございません。
前回は「ヒトコワ系」のお話、今回は「霊的」なやつです。
ちなみに私は、まったく霊感がなく(ないと思ってるだけ?)そっちの存在も、いるかも?いないかも?という半信半疑な感じです。今回ご紹介する体験があとにも先にも、これ系の体験では最初で最後です。
時は私の小学生時代に遡ります。私は広島県にある片田舎の町で育ちました。私が、育った故郷は私が通っていた小学校を境に、少し栄えている大きな駅や住宅地がある地域と、畑や田んぼ、農場に囲まれた自然豊かな地域の2つに分かれていました。私が暮らしていたのは少し町の方の地域で、小学校までは歩いて10分と好立地な実家でした。
しかし、皆様も経験があるかもしれません。小学校の帰りなどは、友達とワイワイしたい衝動があり、家が近いのは逆に物足りない物です。しかも、住んでいる地域の方にも当然同級生はたくさん住んでいましたが、私は自然豊かな方の地域の友達になぜか惹かれました。
当時はすでにファミコンも世に出回っており、空前のブームを引き起こしていましたが、私の実家は厳しく、ファミコンを買ってもらえませんでした。その影響もあったかもしれません。
畑、田んぼに囲まれた地域の同級生たちは、外での遊びを熟知しており、私にはとても魅力的に感じました。そのため、いつも小学校下校時は正門からではなく、裏門から下校し、自宅とは反対側に遊びに行ってから、また小学校に戻り、正門から帰るというような毎日でした。
私の最も楽しかった小学校時代は5.6年生時です。裏門から下校し、泥だらけで友達と遊びました。時には田んぼで野球をしたり、畑の柿の木に登ったり、お寺が一緒になった公園でかくれんぼもしました。
特によく遊んだ友達は5人〜6人ほどいました(うち3人はその後も塾が一緒だったり、しばらく連絡はとっていました)が、関西に住みだした今となっては、全員疎遠になってしまいました。
その中の1名に、「児玉くん」というとても博識な友人がいました。彼はみんなから「こだっちゃん」と呼ばれ、ある種新しい遊びを考える天才でした。リーダーというわけではないのですが、なぜか彼のうちに集まり、今日は何をしよう?という流れが多かった気がします。
その児玉くんが、ある日興奮を伴った表情で学校に登校しました。
「◯◯池に大蛇がでるらしいよ!!」
◯◯池というのは、自然豊かな地域の方の、低い山間にある小さな池で、地元では少しだけ知られた観光スポットでした。
今思うと、そんな観光スポットに大蛇など出るわけありません。しかも大蛇ってなに?
しかし私たち小学生には、これがとてつもなく魅力的な情報に感じました。ただ、大蛇など出なくていいんです。いやむしろ出ては困ります。ただただ、みんなと冒険ができる!!それだけで大興奮でした。
行動は早かったです。こだっちゃんの情報がもたらされた、その週の日曜日、数名が山の麓に集結しました(これが何人だったか覚えていません。そのことが後に問題を引き起こします)当然、小学生の行動におけるマストは自転車です。何段階に変速するかが当時の自転車のグレードを表しており、それがグループ内の若干の優劣にもなっていた気がします。
ふぅふぅと息を切らしながら、自転車で坂道を登っていきます。先頭の友達がある遊歩道の前で止まります。私は以前、投稿した内容でもある通り、持病のため体力がなく、後方集団の一員でした。
「ここからは自転車では登れない!」
確かに「◯◯池こちら」と書かれた看板の矢印の先は自転車では登れない草に覆われた山道になっていました(これは今思うと不思議なことで、◯◯池には駐車場かあります。自転車でもいけないはずがないが?)
そこで全員が立ち止まり、自転車を置いて山道を登っていくことになりました。時刻は昼過ぎくらいだったと思います。じつはそこからの記憶が曖昧なのです。◯◯池にたどり着いたのかどうかも、覚えていません。途中の川で、橋桁から飛び込んだり、川遊びをした記憶はうっすらあります。
しかし、鮮烈に覚えているのは、山道の途中に小さな「子屋」がありました。当然、中には入ってはいけません。覗くことすらダメです!その時の私の行動は、本当に覚えていません。ヤンチャな数名が入ろうとするか、覗こうとするのを止めた?もしくは、それすらなく見守っていた?もしくはそんなヤンチャな友達すらいなかったのかもしれません。
突然!小屋の影から人が出てきました!真っ白な長い髪の老婆でした。それだけは覚えています。友達の一人が叫びながら逃げ出します!私もつられて逃げます!そこからは本当に覚えていません。どこをどう逃げたかも覚えていません。気がつげば、自転車のところまで下山していました。
次の日の月曜日、その話題で持ちきりになるかと思いきや、そうでもなかったような気がします。しかし、昨日ともに行動していた友達が1名登校していません。その子はその後も卒業するまで登校しませんでした。自転車で最後に別れた記憶もありません。一緒に下山した?覚えていません。その子の名前も思い出せません。
私の通っていた小学校は、都会に転勤する親御さんも多く、頻繁に転校していく児童がいたので、ひっそりと転校したのかもしれません。当時の田舎の小学校は「◯◯くんが、もうじき転校します」なんて発表しません。気がつけばいない?なんてこともよくありました。しかし、タイミングが?どうなんだろう?その後、その子の記憶は曖昧なまま卒業していきます。当時の私は淡白だったんでしょうね。その子のことを他の友達に詳しく尋ねることも無かった気がします。
時が流れて、私は地元の中学校に進学します。小学校時代の友達は、優秀な子が多く、ほとんどが私立の中学校に行ってしまい。公立中学校に進学した私は新しい友達探しで、この大蛇事件のことも、すっかり忘れてしまいました。
中学校からは部活が始まります。
私は体が小さく、体力は無かったのですが、筋肉質で運動神経には自信がありました。恐らく、瞬発力を活かして短距離の陸上等が適していたのでしょうが、友達に誘われたこともあり、強くなりたい!という男の子ならではの思いもあり、なんと最も適していなさそうな「柔道部」に入部することになります。私が在籍した柔道部は、私の前の代はそれほど強く無かったのですが、私の代で小学校からの柔道経験者2名が加わり、その他もヤンキーの喧嘩番長だったり、リアルジャイアンのような大柄な子もいたり、私の代で県大会の上位までいけるほどの、部に仕上がりました。その中で、私も時には懸命に食らいつき、時にはサボりながらも、団体戦の先鋒ができるくらいの位置のレギュラーの座を確保していました。柔道部の練習はなかなか厳しかったです。先生は今ならあり得ないでしょうが、竹刀を持って指導していました。毎日毎日、練習がハードで、逃げたしたい時もありました。
ある日の放課後、「あー今日も練習か〜」なんて、暗い気持ちでいました。ふっと教室の隅に目をやると「学級文庫」なるものが置いてあります。今の学校はどうかわかりませんが、当時は各生徒が定期的に好きな本を持ち寄り、教室に一定期間並べておく、なんて風習がありました。
その中に「心霊写真」を集めた本がありました。少しでも部活に行く時間を遅らせたい!なんて思いで、無意識にその本を手に取ります。「つくりもんじゃ」なんて読み進めていきますが、どうにも1枚だけ目が離せない写真がありました。5〜6名複数の人物が写っている写真で、最初は何がおかしいのかわかりませんでした。解説を読み進めると、「これは1名のみを写した写真」です。とのこと。では残りの人物は全て、居るはずのない人ということ!
その写真の真実が分かった途端、急に吐き気がしてきました。具合が悪くなり、その本を慌てて元に戻します。
しかし、そんな理由で部活をサボるわけにはいきません。その日もクタクタになるまで練習して、家路につきました。
「今日も練習きつかったな〜」と晩ごはんまでの間、自室でウトウトします。寝てはいません。多分寝てないと思います。目をつむっただけだと記憶しています。
目の奥に複数の人の顔が浮かび上がります。それは、今日夕方に見た例の心霊写真に載っていた人達でした。そんなことは、すっかり忘れており、なぜその人達が目の奥に現れたのか分かりません。
そして、人生初の強烈な金縛りに襲われます。体を動かそうとしても、まったく動きません!そして、母親が「◯◯くんご飯よ
〜!」と呼ぶ声が遠くの方から聞こえます。行きたい!目を開けたい!体を動かしたい!でも動きません。強引に目を開けよう!!
目を開ければ何かが変わるはず!と思いました。
動かない体を落ち着かせ、強引に目を開けて見ました。天井が見えます。助かったのか?と思った矢先!!自分のことを真っ白な長い髪の老婆が見下ろします。まばたきもせず、見下ろしています。誰だ?この人?自分のおばあちゃんではありません。そもそもおばあちゃんとは同居していません。
「助けて〜!!」思わず叫んでいました!金縛りが急に解けました。
慌てて1階のキッチンに駆け込み、母親のところに行きます。「どうしたの?」と不思議そうに尋ねられますが、あまりの出来事に答えることができませんでした。
それから数年経って、あの老婆がなんだったのか、あの小学生の時の小屋の裏から現れた老婆と同じ人物だった気がしてなりません。では何を訴えたかったのか?
そもそも夢??部活で疲れすぎていて幻覚を見たのか?今となってはまったくわかりません。皆様はなんだと思います?
これが人生第2位の恐怖体験です。というか不思議体験ですね。
これからも第3位の恐怖体験2ついて投稿したいと思います。
前回よりも長文失礼致しました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?