【第二章】行政書士受験で予備校を使うべきなのか?
2024年行政書士試験受験生の振り返りのnoteです。
下記の記事の続きとなります。
勢いに任せて楽しく書いてたら5,000文字近くなっちゃいました…。のんびり読んでもらえると嬉しいです。
行政書士試験は、独学でいけるのか?
YoutubeやXなどでよく話題に上がるのですが
「行政書士試験は独学でいけるでしょ」という意見。
これについて私は、適切なテキストを用いて、時間をかけていいのであればいける、と思っています。
「適切なテキスト」
これは、自分のレベルに合った内容で、かつ行政書士試験を突破するのに必要な内容が詰まっているものです。
これについて、自分で判断できる人がどれだけいるでしょうか?私自身、自分の勉強の実力がどれだけあるのか、正確には分かりません。それを知りたいから、現時点の力試しとして模試を頻繁にLECさんで受けていましたが、自己採点した結果だけで、自分の理解度を本当の意味で正確に把握するのは困難でした。
※LECの模試では、受験2〜3週間後に各問毎の正答率、各選択肢がどれだけの割合で選ばれていたか、などの詳細データがあるので、それを見ることで多少自分の理解度を測ることはできました。
「時間をかける」
お金を払うと言うことは、その対価を得ると言うことです。行政書士の仕事も、行政に提出する書類を代わりに作成・提出することで、お客様の手間や時間を省き、その分の対価を得ていると思っています。
予備校を用いるというのは、合格に向けての最短ルートを得るための手段です。ちまたにはYoutubeや一般書籍など、数多の選択肢がありますが、それでもなお、予備校の確かな情報力、知の集結、サポート力というのは圧倒的だと思います。
本気で受かりたいなら、独学は「やめとけ」
一年試験勉強を走り切ったからこそ、これから受験を検討している人には「本気で行政書士試験に受かりたいのであれば、やめとけ」と言います。巷に溢れる無料のYoutubeの教材は、あくまでも補助的に使うべきものです。試験の全範囲を網羅的に解説してくれるものは基本ありません。各予備校が無料でアップしている動画も、講座の一部の切り抜きであることがほとんど。
Youtube上の講師として人気の方も、バックエンド商材として詳細の動画やテキストを販売しているケースだらけです。
※例外的なのが、佐藤先生の「独学応援応援」のチャンネルです。もちろん試験範囲を完全に網羅した講座があるわけではないのですが、幅広く講義動画を上げており、かなり分かりやすい解説をされています。私もピンポイントで分からない点を補う形で活用させていただきました。有料の講座やテキストなどもなく「良心的すぎる…」と感動するほどです。
時間をかけて独学で勉強を進めるのも一つの方法ではありますが、私自身としては「短い人生の中で、できる限り早く合格して、早く実務家として働きたい。そのための手段に時間をかけている余裕はない」という判断をして、予備校を活用することにしました。
それではなぜ、アガルートを選んだのか
私が予備校を選ぶ際に重視したのは以下の点です。
費用ができる限りかからない予備校
ついていきたくなる講師がいること
テキストの詳しさや分かりやすさ
大手予備校の料金などを見て、その金額を払う余裕は無いなと思ってしまい、できる限り費用がかからない予備校をまずは探していました。必然的に通信予備校を選択することになり、その中で出会ったのがアガルートです。
金欠だけど勉強したい!そこで合格特典の「全額返金」
数十万円かける余裕がなく、できる限り安くてコスパのいいところ…という視点で探している中、出会ったのが「アガルートの全額返金」のサービス。
ざっくり言うと、アガルートの「入門総合フル講座」「中上級総合フル講座」「上級フル講座」のいずれかを受講して、その年に合格を勝ち取った人は税別の料金がキャッシュバックされるというもの。
もちろん、合格体験記の執筆・合格者インタビューの実名顔有り出演をすることなどの条件はあります。
私は、これを見つけた時にすぐに、講座の体験を申し込んでいました。笑
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勉強における、過去の苦い経験
実は数年前に、某F社の講座を用いて中小企業診断士にチャレンジしようと勉強をしたことがあります。一通り講座を受けて一周勉強をしてみたのですが、当時の某F社の講座の完成度は低く、テキストをただ読み上げているだけで解説はほとんどない部分もありました。
中小企業診断士という学習範囲の広い性質上、講師の得意分野・苦手分野があったのだと思います。その苦手分野だと思われるもの(全7科目中3科目)については、テキストの朗読を聞くだけの講義で、理解の促進にはつながらず、そのままモチベーションもダウンしてしまい、受験すらしなかったという苦い経験があります。
※実際問題、その講師は翌年以降は中小企業診断士の予備校講師をしていません。某F社の講師も別の人に切り替わっていました。
※私だけでなく、他の受験予定者の意見も聞いた上で上記の通り記載していますが、主観が強い点ご了承ください。
そこで、慎重に講師のことを調べるようにしました
だからこそ各予備校の実績だけでなく、講師の体験授業、講師の経歴や人となりなどをもとに、本当に信頼してついていける人なのか?を調べるようにしました。たまたま私はアガルートの存在を「全額返金制度」で知ってしまい、すぐに資料請求をしていたので「まずはアガルートの豊村先生のことを調べてみよう」となったのです。
くだけた解説、確かな知識と分かりやすさが魅力の豊村先生
アガルートの豊村先生は、2か月の独学で行政書士試験に合格、大学卒業後は普通に一般就職ののち大手予備校のLECに転職し、そこで人気講師にまで上り詰めた経歴をお持ちの先生です。
民法大改正の際に「改めて法科大学院で学びたい」と思っていたところで、対面ではなく通信であれば仕事と学業を両立できる、と考えてアガルートへ移籍をされたとのこと。
アガルートに申し込みをする前に、下記の動画を見たのを今でもなんとなく覚えています。
実際にサンプル動画・サンプルテキストを用いて授業を受け始めたのですが、話口調も柔らかく、ふざけすぎたりくだけすぎたりというわけではなく、本当にちょうどよく楽しめる講義、というのが第一印象でした。
分かりやすい具体例、テキストに「<>」など記号や線を引くことで、重要なところと重要でないところの緩急をつける進め方などが本当に良かったんです。
以上のように、講義のわかりやすさ、行政書士受験講師としての確かな経歴と評判をふまえ、アガルートの講座に申し込みました。
ネットでたまにみつかる「アガルート行政書士のテキストは厚すぎる」という口コミ
アガルートのことを調べる過程で、各種予備校を紹介してアフィリエイト報酬を得ようとするブログをいくつも見つけました。アガルートもアフィリエイトからの集客をしているため、それ自体は何も気にしていません。ただ、そういったブログの中にこのような意見があったんです。
「アガルートは、テキストが分厚くて授業も多く、消化できない」
これについては、受験を終えた今であれば
「何甘いこと言ってんだボケ!!!!」
と声を大にして叫んでやりたいです。
行政書士の試験範囲を確実に理解して、合格レベルに持っていくためであればこの程度の量であればこなさないと話にならないと思います。
実際にこの1年間、各テキストを何度読み返したか、チェックを入れたか、回数を覚えていないほどやってきました。
優先度の下がる商法・基礎知識の政治経済社会の範囲は2周程度しかできていませんが、それ以外の主要科目はインデックスをつける必要がないほど、どのあたりにどの内容が書いてあるか、すぐに引っ張り出せるほど読み返しました。
当時の自分にとっても、この「テキストが厚い、授業が多い」という点はネガティブには一切感じておらず、むしろ楽しみにしていたくらいでした。
予備校選びでちょっと後悔していること
アガルートの講座、豊村先生には大満足しています
アガルートのテキストや豊村先生の講義、に大きな不満もなくとっても満足しています。ただ、予備校選びの際にもっともっとやっていればよかったなと思うことがあるんです。
それは、「もっと予備校をたくさん比較検討すれば良かった」ということ。
これから受験する方はぜひ「たとえお金が無いとしても大手予備校・通信予備校問わず資料請求・検討をする」という点を大事にしてほしいです。
実際にアガルートの契約をして授業を受けながら、Youtubeや模試の解説講座などを通して、さまざまな素晴らしい予備校・講師の皆様に出会いました。
LECの横溝先生、野畑先生
アガルートの豊村先生、林先生、田島先生
辰已法律研究所の山田先生
伊藤塾の平林先生
エクスタディの寺本先生
それぞれの先生は、教え方のスタイルや大切にしている点が異なります。もちろん行政書士の受験という同じゴールに向かうので、大きなずれはないのですが、各先生の教え方の特徴、話し方、講義の方針は向き不向きが大きく出ると思いました。
だからこそ、無料で受けられる講座、テキスト、配信などはできる限り短期間で全て触れて、その中で自分が本当に信じられる先生を見つけ出して受講するのをおすすめします。これについて「絶対の答え」はありません。
人の口コミを参考にするよりも、自分自身できちんと一次情報として得て体験して、その直感を大切にすべきだと思います。そのためにもまずは、各予備校の資料請求からスタートしてほしいです。
実際私は、上記の先生のYoutube配信やSNSなどを見つけると、基本的に覗くようにしていました。そこから日々情報を吸収して、学習の知識だけでなくモチベーション維持にも活かせたと思っています。
アガルートの次にお世話になった、LECの横溝先生
この後悔を感じるいちばんの要因が、LECの横溝先生です。LECの横溝先生については、豊村先生の口から名前が出たり、たまにYoutubeのおすすめで流れてきたのをきっかけに知り、配信を覗くようになりました。
行政書士受験界の重鎮、そしてカリスマ講師である横溝先生の配信でのアドバイスや、行政書士受験に関する知識や指導は圧倒的で、すぐに惹きつけられてしまいました。
それからというもの、無料で受けられる配信や模試の解説でお世話になっていたのですが、その後、転機がおとずれます。
それは、模試の結果に満足できず、対策を検討した時です。
「民法が9問中3問しか取れなかったとき」と「行政法が19問中13問しか取れなかったとき」がそれぞれありました。この時に自分の知識の体系化、よく試験で問われる範囲をきちんと整理・比較できていないことに気付かされました。
そこで藁にもすがる思いで、横溝先生の「56点アップ道場」の民法を購入し、その後行政法については妻からプレゼントをしてもらうことで、それぞれの有料講座を受けることができました。
※プレゼントの件も含めて、受験期間の色々思い出エピソードは別記事でも書こうと思っています。
民法の講座は、受験上重要な範囲に絞ったケーススタディ型のもの。行政法の講座は、知識の総まくり確認に役立つ、知識のシャワーを浴びながら確認するようなもの。それぞれの科目に合わせたスタイルの講座は、受験勉強後半に差し掛かる自分にとって、本当に必要なものがぎゅっと詰め込まれた最適解となるものでした。
また、日々横溝先生が更新されているブログやLECの動画など、学習面で参考になる点やモチベーションアップにつながる熱い言葉と、毎日の勉強がより楽しくなるものばかりで本当にありがたかったです。この場で改めて感謝を伝えたいと思います。本当にありがとうございました。
ここまで読んでいただいた方であれば、私の後悔が分かると思います。笑
「横溝先生のLECの講座を初めから受けていたら、もっとより良い勉強になったのかもしれないな」というものです。
こんなことを言っていても仕方がないのですが、ちょっと心残りな点もあるので、これから予備校選びをする皆さんには同じような経験をして欲しくないので「必ず幅広く予備校の資料請求・相談・お試し受講をする」というのを心がけてほしいなと思います。
次回は、1年と2ヶ月の大まかなスケジュール感、勉強内容について振り返ってまとめてみたいと思います。引き続き読んでいただけると嬉しいです。