令和に蘇るハイランダーボルコン 構築編【CS準優勝】【全文無料】
初めましてΩMEGA(オメガ)と申します。ハイランダーボルコンが大好きでいつも握っております。この度、その研鑽の成果と運がかみ合ってCS にて準優勝することが出来ました。前回の記事にて「CSの戦績」「各対面の立ち回り」「なぜハイランダーなのか」などまとめさせていただきました。本記事では構築編と題しまして、より詳細なデッキの中身を解説していきます。「デッキリスト」「序盤・中盤・終盤における方針と動き」「カウンター札」など各カードの採用理由とともに綴っていきたいと思います。令和のインフレしたデュエマ環境におけるハイランダーボルコンの光明となれば幸いです。
1. デッキ解説
1.1 デッキリスト
1.2 多色単色割合
単色14枚
多色26枚
となっています。
フェアリー・ミラクル、Disコットン&Disケラサス、獅子王の遺跡を採用している関係上多色の割合が大きくなっています。単色14枚となり色事故が起きやすいというのは否めませんが、多色のうち、2枚はキングセルとなっており、手札からマナに置いた場合、アンタップすることが可能です。そのため序盤の際に重要となるマナチャージから即行動つながる動きとして期待できるカードは16/40となり、初手手札における期待値は2.0となります。これに2t目ドロー、3t目ドローがあるので動きとしてはある程度担保されるようにしています。これ以上多色割合を増やすと動ける確率が減るのでここをギリギリのラインとして構築を組んでいます。
1.3 色配分
火文明:11枚(単色0枚)
水文明:17枚(単色2枚)
光文明:10枚(単色0枚)
闇文明:13枚(単色1枚)
自然文明:28枚(単色11枚)
最低限各文明10枚以上採用し色事故を防いでいます。また序盤の動きとして重要なアナカラー系統の色を少し多めに採用していて、特にブーストして戦うデッキとなるため自然文明のカードは多くなっています。単色カードは水、闇、自然しかなく火、光のチャージから動く際には事前にそれらの文明をチャージしておく必要があります。(セルのアンタップでも補充できますが、すでにハンドにない限り確率としては不安定なので事前にチャージしておくのが望ましいです。)基本的には山上からブーストしていくことが多いので、その過程で色は補充されていくことが多いです。色事故は序盤の課題ではありますが、後半はだいたい気にしなくても大丈夫になります。
2. 序盤
2.1 序盤の方向性
初動となるカードは1~3コストのカードです。インフレした現代においては3コストを初動とは言えないのかもしれませんが、ギリ初動としてカウントします(させてください)。4コストのカードを初動にカウントとする人もいるかと思いますが、今の環境的に何もせずに4ターン目を迎えてる時点でほぼ負けます。つまり、それは構築段階での負けであり、必ず避けなければなりません。必ず初動カードで1~3ターンの間に何かしらのアクションをしましょう。
2.2 何枚積むのか?
諸説有りますが、10枚以上は確保したいところです。
初動3ターン(初手ハンド+ドロー)として考えると
10枚採用の場合 先攻 89.1% 後攻 92.4%
11枚採用の場合 先攻 91.6% 後攻 94.4%
12枚採用の場合 先攻 93.6% 後攻 96.0%
となります。(参考)
GPの予選が9回戦、CSの予選本戦が合わせて9回戦と考えると、だいたい1回事故るかどうかという確率になります。ただ、引けないときは引けないですし、相手が先に動いてハンデスされる可能性もありので、これよりも体感厳し目です。より安定性を求める場合、「初動枚数を増やす」「2t初動を増やす」など対策が可能ですが、全体のデッキパワーと環境におけるスピードと相談しながら決める必要があります。本構築では初動として11枚のカードを採用しています。
2.3 本構築の初動カード
古より使われる初動カード。2→4のマナカーブを形成しゲームレンジを一気に中盤まで推し進める。S・トリガー付き2コストブースト札として未だ唯一無二の性能を誇る。最近の環境ではファイアー・バードのハッタールピアに対してトリガーからブーストすることで手札のガイアッシュを生き残らせる役割もあり採用。
基本的な役割はフェアリー・ライフと同じ。盾から捲れた際のG・ストライクによる最低限の防御手段として採用。
最強の初動札。2→4のマナカーブ、G・ストライク、中盤・終盤における3枚サーチからの1枚ドローは非常に強力。できれば複数枚積みたいのが本音。多色ということで2t目に使用することを想定すると、できれば水文明を1t目に確保できるようマナチャージを意識する必要がある。
2t初動札最後の1枚。最近発売されたデュエキングDreaM 2024にて加入した新カード。初動としての役割はフェアリー・ライフと同じ。中盤以降はクリーチャー面の2ドローが意外と活躍する。後述するヨビニオン・ハルカスで出た際には合計4ドローになるためハンドリソース確保に大きく貢献するカード。
3t初動札。すべての文明がマナにあれば一気に2ブースト。次ターン最大で6マナの動きにつなげることが可能。5c構築における最大の切り札といっても過言ではない。中盤以降もマナがアンタップで入る可能性もあり、細かい部分で真価を発揮する。最近GPプロもになって嬉しい。
デュエキングDreaM 2024にて加入した新カード。出たときに1ブーストするクリーチャー。G・ストライクによる最低限の防御札にもなる。また、ゲンムエンペラー下でも機能するクリーチャーG・ストライクは意外とバカにできない。ターンはじめにシールドを1枚ハンドに加えることができるので、対クライマックスジャオウガや対ループデッキに真価を発揮する。多色事故を減らす意味でもターンはじめのドローが強い。
一気に2ブーストできる、ブロッカー、ディスタスによるタダ出しなど複数の役割を持てるグッドスタッフ。ブーストは以外と外れることもあるので過信は禁物。マナはタップインすることに注意。
3枚見て、1枚ハンド、1枚マナ、1枚墓地と序盤中盤終盤すべてにおいて活躍するカード。マナもアンタップチャージも可能であり非常に強力。現在の構築では意味ないが種族もコマンドを持っていてまさに天災となるカード。
初動と中盤の動きを兼ねるカード。初動として成功率は高くないが、2ブーストできる可能性がありつつ、かつタップインではないので意外と強力。上面のクリーチャーは出たときに3ブーストとして使うことが多いが、グレイトフル・ベンやドルファディロム、プチョヘンザなど強力カードをハンドに加えることも可能。こちらで出した際にはマナはタップインなので注意。またガードマンのため自分のクリーチャーを12000パワーで守ることが可能。忘れやすいが相手のプレミも誘発しやすく結構活躍する。上手く使いこなそう。
初動と終盤の動きを兼ねるカード。初動ではタップインではありつつもマナに必要なカードをおける。足りない色を補充したり、新世界秩序の片割れを補充したり、新世界秩序で出す際のフィニッシャーを補充したりする。またマナ回収カードがハンドにあれば擬似的にサーチカードとしての機能も生まれる。クリーチャー面は16000マッハファイターでバトルに勝った際にマナ以下のクリーチャーを出せる。マナより小さいではなくマナ以下なので結構強力。フィニッシャーであるドリームボルメテウスを出すことはもちろん、大型クリーチャーで制圧することができる。後述するヴェヴェロキラーとのコンボも強力。また、自分のクリーチャーが離れるときマナに置けるので一度出せば返しに倒されてもマナを増やしたり、EXライフを残したままクリーチャーを離したりなど細かい動きが可能。忘れやすいが非常に強力なので覚えておこう。
3つの選択肢から2つを選べるパーフェクト呪文の1つ。現在の構築では「攻撃ブロック不可」か「1枚捨て、2枚ドロー」しか使用しない。初動としてはドローモードで中盤以降の動きをスムーズにする役割を持つ。小技として墓地にクリーチャーを落として蘇生札の有効化にする働きもある。攻撃ブロック不可はトリガーで出た際の複数体止める防御札として、また、対コンプや終盤の大型クリーチャーに対して有効。トリガーを得るには墓地に2枚以上の呪文がないとだめなので、ビード相手には意識して貯めるように動く必要がある。
2.4 序盤の動き
採用カードの通り、基本的にはブーストして行きます。このデッキの勝ちパターンだと基本的には13マナ程貯めることになるので序盤のブーストはその分掛かるターンを減らす動きであると言えます。フェアリーライフは擬似的にexターン理論と似ています。現環境において相手が動かないことはほぼないので当てには出来ませんが、こっちのキルターンを早めるという意味では大きな価値を持ちます。一応コールドフレイムも3コスカードとして機能します。ドローモード2回を主に使うことでハンドの質を高め、中盤以降のスムーズな動きを可能にします。
3. 中盤
3.1 中盤の方向性
中盤は4~6マナ帯の動きになります。中盤はこちらの動きを通すか相手の動きを捌いて行くかの2択になります。順調に相手より早くマナが伸びている場合、継続してマナを伸ばすことで圧をかけていきます。相手が展開している場合、自分の動きを通すか相手の動きに対応するか判断が必要です。これは前回の記事で述べた各対面における立ち回りを参考に判断します。対応札がない場合、余裕がありそうならブースト、早めに対処が必要ならハンドリソースを増やしていきます。
3.2 何枚積むのか?
明確な基準はないですが、だいたい12枚前後です。本構築では13枚採用しています。5Cハイランダー構築では相手の動きに合わせたカードを採用していくことになるので、ここが一番ボリュームゾーンであり構築にも差が出やすいです。序盤・中盤で何かしらのカードは引けている確率(12枚として3-5ターンと考えると93.6%~97.5%)なので、それに合わせて、自分の動きを通していきます。
3.3 本構築の中盤カード
基本スペックは4マナ2ブースト1回収。このカードの真価はバズレンダによる複数マナカーブの補填。6マナで打つと4ブースト2回収、8マナで打つと6ブースト3回収とコスパよくマナとハンドを伸ばすことができ、終盤に向けた動きに大きく貢献する。使いすぎるとLOの危険があるが、非常に強力。ハンドを枯らされた返しのリカバリーとしても機能するいぶし銀的カード。
4コストで一気に3ブーストする可能性があるビッグマナのメインギミック。多色配分を多くしている理由でもあり、キングセルによるアンタップインからの動きも強力。S・トリガーによる逆転の芽を作る役割もある。ブーストしかできないが、一気にテンポを取れるため相手に圧をかけることができる。4→8につなげることができる唯一無二のカードであり積極的に狙っていく。
3コストブーストクリーチャーを山から出すのと自身の効果を合わせてだいたい2ブーストできる。4→7の動きが狙えるのと同時に、必要であればハンドに加えることもできる臨機応変なカード。ヨビニオンは召喚時しか反応しないので注意。クリーチャーとして残ればシステムとして機能を発揮し続けるので非常に優秀。
マルルがブーストに特化したヨビニオンに対してこちらはドローに特化したヨビニオン。コイツ自身の効果で基本的には2ドロー2プリン効果が使えるのとヨビニオンしたクリーチャーの効果が使える。ハズレと思われがちなハルカス→マルルの場合でも2ドロー2プリン+1ブーストor1ドローなので役割としては十分。ハルカス→ワクムテラスだと4ドロー2プリンなのでこちらも悪くない。あまり使われていないが、リソース機能としては非常に優秀。今の環境的にはコンプにも有効。このカードの採用により引きたいカードが引ける確率が非常に上がった。
テキスト確認される率No.1のカード。基本的にこのカード単体で使用することはないが他のカードと使うことで驚くほどシナジーを発揮する。ボルメテウス系の償却を倍に増やしたり、アタックトリガーを2回使ったり、2回ブロックを可能にしたり、また最速5マナスピードアタッカーからのプチョヘンザ革命チェンジなど様々な動きが可能。よく使う動きとしてエースヤマタのマッハファイターからバトルに勝ったあとヴェヴェロキラーを出してアタック終わりに再度エースヤマタをアンタップさせるコンボがある。バトルステップの処理はバトルに勝った負けたの判定(その際の誘発を解決)→攻撃の終わりなので問題なくアンタップすることができる。ジャッジに確認されることも多いが、総合ルールに沿った基本的処理なので覚えておこう。一番の採用理由は、このカードを採用することでボルメテウスの枠を1つ減らしていることにある。悲しいことにドリームボルメテウスが出る前のボルメテウス系カードは現在のカードパワーに追いついているとは言えず、デッキそのもののパワーを落とす要因になっていた。さらにクライマックスジャオウガの登場により、その差は顕著になり、勝つためにハイランダーボルコンを構築するとなればそこに目を背けることはできず、しっかり考える必要があった。ヴェヴェロキラーはボルメテウスと出すことで2回償却ができるので2枚目のボルメテウスといっても過言ではなく、かつ他のボルメテウスよりコストが一番小さい、さらにドラゴンであり新世界秩序から出せるためクライマックスジャオウガともしっかり差別化できる。また、ボードアドバンテージを取れるプチョヘンザへの革命チェンジも可能なためハイランダーにおける複数の役割を持たせることが可能になった。使っている人を見たことがないですが、本当に良いカードです。おすすめです。
ジャストダイバーブロッカーのコマンドドラゴン。出たときに4以下の呪文を墓地から唱えられるのと同時に手札から呪文を唱えたときにもう一度墓地から唱えることを可能にします。墓地からの呪文詠唱に関しては言わずもがな、CIPで出た際にそのコスト分の仕事をします。さらにジャストダイバーブロッカーのため相手ターン中のS・トリガー呪文を2倍にします。このデッキではブレインスラッシュとのシナジーが強力で青黒のためブレインスラッシュの両方の効果を発動でき、ペディア効果でそれがもう一度打てます。新世界秩序で出したときにはジャストダイバースピードアタッカーになるため最後に選ばれないフィニッシャーとしての役割も持てます。他にもLO対策で呪文空打ちによる山回復など非常に多くの役割をこなしてくれます。
マッハファイターによる小型除去兼プチョヘンザのチェンジ元。出たときに5枚サーチ1枚回収1バウンスと自分の展開とボードアドバンテージを同時に行ってくれます。サーチが優秀でハンドにプチョヘンザがないときにも引っ張ってこれます。赤単やジョーカーズなどビードダウン相手には良く刺さりますし、それだけで勝ちという盤面を作ってくれます。革命2も強力で呪文をロックされた状態でもクリーチャートリガーとして防御札となるため非常に頼もしい存在です。バウンスは自身のクリーチャーを戻せるため、終盤における何回も使えるサーチ手段としても有効です。
山上3枚チェックからマナ、手札、墓地に振り分け、墓地においたコスト以下の相手クリーチャーを破壊できます。自分はリソースを稼ぎながら相手のクリーチャーを破壊してテンポを取っていきます。S・トリガーとして優秀で次ターンにおけるマナ増加、相手クリーチャー破壊、逆転の手札補充と
より防御寄りになったカツキングのような性能を持っています。出たときに2ブーストクリーチャー1回収で、マナに落ちたプチョヘンザをハンドに持ってきてすぐさま革命チェンジすることができます。革命2でトリガーとして出たときには自分の盾が0になると突然の無限ブロッカーになります。デュエマ復帰したときに愛用していたエヴォル・ドギラゴンみたく無限パンチで相手のクリーチャー全破壊したときにはまさにヒーローのような活躍をしてくれます。マナや墓地においておけば何かしらのトリガーで場に出すことでパワー15000未満の相手の攻撃を耐えることがあるので盾でカウンターする際にはあらかじめ防げないクリーチャーを破壊するかGストライクなどで止めておきましょう。
6コストの大型タマシード。タマシードであるがゆえ呪文ロックにもクリーチャーロックにもなんなく返すことができます。出たときに自分と相手のクリーチャーをそれぞれ1対ずつ残して、残りをマナに飛ばします。クリーチャーを選ぶのは自分なので、自分は残したいクリーチャーを残し、相手のクリーチャーは機能しないクリーチャーを選ぶことでアドを取ります。ここで飛ばすクリーチャーは単色ならそのままアンタップでマナに行くので使用可能マナを増やすこともできます。意外と使うので覚えておきましょう。さらに相手ターンには3体目以降のクリーチャーをすべて置換でマナに遅れるので相手の展開を大きく遅らせることができます。コンボデッキに対して相当な威力を発揮するため現環境だと多くのデッキにシルバーバレットとして機能します。所見のデッキでも何かしらヤバそうな相手に出しておいて損はないです。ジウオッチや天門などに対してもカウンター札として一気に勝ちまで持っていけます。エレメント除去を持つ相手には油断は禁物ですが、6コストのタマシードということで対処もされにくく非常に優秀です。現環境おすすめの1枚です。
10コストですが、自身のBAD4効果で出せるため中盤のカードとして扱います。EXライフ、スピードアタッカー、マッハファイター、出た時2ドロー、相手クリーチャーがタダ出しした時にターンを飛ばせます。現環境だとファイアー・バード相手に有効です。ハッター化でもEXライフで耐えて、プチョヘンザに革命チェンジしたり、ハッターがいなければBAD効果をEXライフで耐えて相手ターン中の展開を止めることができます。10コストというのが相手の除去手段に対して大きく出れるためここぞというときに活躍してくれます。一気にループに入る相手には無力ですが、大量展開後一旦処理が止まる相手には有効です。あとパワー1000欲しいクリーチャーNo.1です。
下面の呪文が4→7のマナカーブを描く非常に優秀な1枚です。終盤にはマナの回収を2枚まで行えるのでハンドを整えて攻めることを可能にします。クリーチャー面は15コストと重いですが、出せれば相手のハンドとマナをからして一気にゲームエンドまで持っていけます。呪文面で唱えておいて、新世界秩序で墓地から出すのが良くあるパターンです。その際には逆転撃などを超次元に送り、マナからはクリーチャーしか回収させないので大まかな逆転の芽を潰すことができます。またボルメテウスが盾に埋まっていたとしてもスピードアタッカーのワールドブレイカーとして一気にフィニッシュまで持っていくことが可能です。
出たときにマナからS・トリガーカードを使えます。呪文でもクリーチャーでも使用することができ、クリーチャーカードを使ったときには召喚扱いで出すことが可能です。よく使うのはブレインスラッシュとのコンボで両方の効果を使用しながらさらなる大型獣を出すことが可能です。他にもクリティカルな場面に天使と悪魔の墳墓を使ったり、ライフゲートなどでカウンターすることができます。ディスタスであることを活かしてグレイトフルベンからタダで召喚することができ、ベン→チョイス→バラギアラでマナアンタップなどの莫大なアドを稼ぐことができます。ブロッカースレイヤーという点も重要で相手の厄介なクリーチャーを止めることができます。現環境だとバルピアレスクなどに有効です。
3.4 中盤の動き
マナリソース、ハンドリソースを伸ばすことがメインの動きですが、どちらかと言えばマナリソースを伸ばして行きます。これは終盤におけるトップ解決力を高めるのとフィニッシュへの近道となるためです。相手への対処としてはボードアドバンテージを取っていくことになります。主に5コスト獣からプチョヘンザへの革命チェンジです。大量展開が多い今の環境だと結構差ささります。同時に自分のクリーチャーもマナに置けるのでマナリソースを伸ばす意味でも有効な手段となります。その他、マンハッタンのメモリーによる面処理と展開ロック、クライアッシュのけん制、デドダム下のブレインスラッシュorアイチョイス→ブレインスラッシュによる早だし展開などを状況に応じて使い分けて行きます。相手のデッキに対する理解度と自分のハンドと相談しながら進める必要があり、この中盤の動きで勝敗が決ると言っても過言ではないです。非常に難しいですが、同時にやりがいもあります。なんとか頑張っていきましょう。
4. 終盤
4.1 終盤の方向性
終盤は7マナ以降(主に8マナ)の動きになります。ここまでくればフィニッシュまでもう少しです。すでに善戦したと言ってもバチは当たりません。最後の一踏ん張りとして今まで貯めたリソースを使って、「ボードの主導権を握る」か「さらなる莫大なリソースアドバンテージ」を実行します。順調に行けば次ターンに一気にフィニッシュまで持っていけます。
4.2 何枚積むのか?
明確な基準はないですが、だいたい4-6枚くらいです。環境のスピードに合わせて調整することが多いです。パワーカードをたくさん入れたいとこですが、間に合わないと意味がないです。本当に必要なのか自問自答することが必要です。序盤・中盤でカードは引けていることが多いので全く絡まないということは殆ど無いです。
4.3 本構築の終盤カード
基本は中盤に革命チェンジで出していくカードですが、デッキ構築の際には終盤のカードとして枚数調整しています。ファイナル革命が非常に強力で12500未満のクリーチャーをすべてマナに送れます。さらに相手ターンに自分のマナより小さいコストのクリーチャーをタップインさせることで展開を遅らせます。これは自分がフィニッシュを決める際にも有効で、ブロッカーを出されてもタップインさせることで機能停止させることができます。チェンジ元のアタックトリガーとファイナル革命はどちらを先に使うか選べるので状況に応じて使い分けましょう。例えばジョーキングアタック時コットン&ケラサス出して2ブースト→プチョヘンザファイナル革命をすると一気に3マナ増やした状態でタップイン範囲を増やせます。逆にファイナル革命から処理するとブロッカーを残したりといったことが可能になります。このイラストが一番好きです。使ってみな、飛ぶぞ!
単色破壊と相手の単色呪文封じを同時に行ってくれます。またEXライフが離れた際にも単色破壊を行えるので、単色デッキには無類の強さを誇ります。赤単やジョーカーズ、キャベッジ、ドリームメイトなどに刺さります。今流行りの逆転撃も止めてくれるので助かります。ドラゴンは持ってないので新世界秩序からは出せないです。ドラゴンが欲しいクリーチャーNo.1です。
アドバンテージの塊のようなカード。出たときに墓地のカードをタップしてマナに、各ターンに一度マナからクリーチャーを召喚できます。しかも、ディスタスならタダというおまけ付き。序盤中盤の呪文カードをそのままマナに変換することができ、次ターンフィニッシュまで持っていきます。またアイチョイスからバラギアラを出すとタップインしたマナがアンタップします。これにより一気に新世界秩序を唱えることができたり、なくても擬似EXターンのような役割を持ちます。タダ出しできるディスタスは現状アイチョイスとコットン&ケラサスしかいないため、盤面には干渉しにくいですが、ベンでリソース確保しながらディスタスブロッカーを立てて、EXライフもあるのでそれなりの防御力があります。アイチョイスを出せれば墳墓などで盤面も破壊できたりするので制圧力はそれなりにあります。
召喚で出た際にマナがすべてアンタップします。さらにそのまま呪文面を唱えることが可能なので実は腐る場面が少ないカード。呪文面は-4000しながらコスト5以下のクリーチャーを墓地蘇生でき、そこからハンドを確保して残ったマナを使うこともできます。残っている限り呪文詠唱が可能になるので新世界秩序へのフィニッシュに持っていけます。S・トリガーとしても優秀で最近の5コストクリーチャーの強化も相まっておすすめです。また前述のベン→チョイス→バラギアラ→新世界秩序コンボは相手も意表もつけて非常に強力です。
4.3 終盤の動き
基本的には相手にすでに動かれている場面が多いので大型クリーチャーで制圧していきましょう。なんとかここでボードアドバンテージを取り返しておくか、相手の動きを牽制しておく必要があります。どちらもできそうになければ盾に祈ってさらなるマナブーストを行い、新世界秩序のカウンターを狙います。
5. フィニッシャー
令和に蘇ったボルメテウス。スピードアタッカーの3枚償却は未だ超強力ギミック。さらに出たときに1枚ハンデスと1枚ドロー、アタック時1体盾送りと盛り盛りな性能に。かのクライマックスジャオウガと同程度のアドを稼ぎながらこちらの盾はそのままというスペックに進化。ボルコンデッキでなくともフィニッシャーとして十分な性能です。地味にパワーが12000以上のサポートも受けられます。ガイアッシュとのシナジーは1級品、4軽減とハイパーエナジー2軽減で中盤に出すことも可能。同盟のDMPは2つ以上出ない制限もハイランダーなら問題なし。ヴェヴェロキラーと合わせて1ショットを目指そう!!
マナか手札に揃っていれば合わせて13コストで唱えれる超合体呪文。唱えたときにドラゴン以外をバウンスし、マナと墓地から好きな数ドラゴンを出せます。メタクリーチャーをどかしながら大量展開ができ、圧倒的状況を作り出します。唱えた時点で95%勝ちます。ドラゴンのメタクリーチャーや耐性のあるクリーチャーはどかせませんのでそこは注意です。ドラゴンを出しすぎるとLO負けするので出すクリーチャーはしっかり考えましょう。クリーチャーの出た時効果はすべて問題なく使えるので、グレイトフルベンを出すと、唱えた新世界秩序をまたマナに送り次のターン唱えることができます。なので耐えられたとしてもさらなる新世界を魅せることができます。最近入ったエースカラスにより相手のハンドを超次元に送り、さらにフィニッシュがしやすくなりました。サイクルペディアのジャストダイバースピードアタッカーも強力なので忘れずに出しましょう。
6. S・トリガーおよびカウンター札
6.1 S・トリガーの採用基準
最強のS・トリガーって何でしょうか?個人的にはヘブンズ・ゲートだと思います。コスト指定なく光の大型ブロッカーを出してきます。しかも2体も…これほどのパワーカードが許されているのはどうかと思いますが、そこは今回目をつむります。それでは最強のS・トリガーの条件とは何でしょう?様々な意見があると思いますが、筆者の考えとしては踏ませたら勝てるトリガーではないかと思います。一度踏んでくれさえすれば次のターンと合わせ勝ちまで持っていける、そんなS・トリガーが理想です。デッキごとに選択肢があり、自分のデッキと向き合いながら選定しなければなりませんのでいつも迷うとこです。
現在の構築では除去と展開を同時に行えることを基準にしています。除去することで最低限の防御機能を持たせつつ、展開することで次ターンに勝ちにいきます。しかしながら、そんな都合の良いトリガーは多くなく、似たような動きができるカード達を採用しています。
6.2 本構築のS・トリガー
相手クリーチャーを1体マナ送りに、その後そのコストより小さい進化ではないクリーチャーをマナから出せます。最低限クリーチャー除去としての側面もありながら、あわよくばマナから展開していきます。現環境だとジウォッチやゲンムエンペラーに刺さります。
8コスト以下破壊か8コスト以下墓地蘇生ができます。また鬼タイムで両方使えるので、除去と展開を同時に行えます(しかも除去から先)。クライマックスジャオウガを出された際には必ず両方使えるので、覚えておきましょう。8以下蘇生で本構築における大体の大型クリーチャーを出すことができるので、非常に頼もしいS・トリガーになります。
3枚引き1捨てか8以下墓地蘇生を選べます。また青黒のクリーチャーがいれば両方できます。本構築ではデドダム、サイクルペディア、アイチョイスが主なシナジー先です。上手くコンボさせると大型クリーチャーを早期に展開でき相手に対するキーカードを展開できます。不利対面には積極的に狙って行きましょう。
クリーチャートリガーでありながら、1体マナ送り、1体マナより小さいクリーチャーを展開できます。ダンテの召喚ロックにも刺さらない範囲で出せるので強力です。このデッキは呪文を止められることが多いですが、スカイソードがトリガーし勝つことがたびたびあります。諦めず、マナを貯めて、逆転できるクリーチャーをマナに置いておきましょう。
まさに悪魔的カード。ハイランダーの必殺技。相手のマナに同名カードがあればそれらすべてを墓地に、バトルゾーンに同名クリーチャーがあればそれらすべてを破壊します。逆転の一手として非常に強力で、最近の大量展開のデッキには非常に刺さります。同名クリーチャーは残しておいて他のクリーチャーを捌きながら、墳墓のトリガーに期待するプレイも勝利を掴むためには必要です。細かいし、無駄に終わるかもしれませんが、それが勝敗を分けます。中盤以降手札から撃っても相手のマナを飛ばすことができるので非常にテンポを稼げます。隙あらばどんどん撃っていきましょう。わざと相手とマナを被せてお互い破壊する手もありますが状況は見極めましょう。また相手のマナをよく見ていないとこっちのマナが減ることがあるので注意が必要です。意外とよくやってしまいます・・
6.3 カウンター札
カウンター札はニンジャストライク、ストライク・バック、革命0トリガー、マッドネス、逆転撃、などの手札から誘発するカウンターカードになります。トリガーとの差別化点として読まれにくいことがメリットですが、手札に抱えておかないと行けないこと、何らかの条件やコストがかかったりすることはデメリットです。トリガーと上手く合わせて鉄壁の布陣を敷きたいとこです。
6.4 本構築のカウンター札
新しく出た逆転撃ギミック。他の逆転撃と違い、アタック中のクリーチャーも除去できる点と、マイナスによる除去が強力なため採用。EXライフ持ちのキーナリーなどに刺さる。返しにマナが溜まってないとジリ貧になるのでマナはしっかり貯めましょう。ペディア下でもう一度唱えることができるので、コンボできると非常に強力です。
現在のパワーカード。相手がタダ出しやタダで呪文詠唱していると相手ターンエンド時に出せます。現環境でもガイアッシュ覇道や5C蒼龍が活躍している部分の大半を占めるカードだと思っています。もちろんハイランダーにおいても無類の強さを誇ります。2ドローによるキーカードの呼び込みや、プチョヘンザとの革命チェンジなど活躍の場は多いです。さらにドリームボルメテウスとの相性は最高で、ガイアッシュ軽減とハイパーエナジーで4コストでドリームボルメテウスが出せます。怒りの鉄槌をお見舞いしてやりましょう。
ドリームメイトなど大量展開相手に刺さります。4体以上差がないと出せませんが、出せれば強力です。ガイアッシュと出すタイミングは同じなので必ずガイアッシュより先に出して条件を満たしておく必要があります。焦らず処理しましょう。呪文面も3体バウンスと強力です。
マナに緑と白があり、盾がないとタダで出すことができブロッカーです。またマッハファイターを持っているので中盤の面処理とプチョヘンザへの革命チェンジを行えます。アタックトリガーで4以下のクリーチャーかタマシードを出せるのでデドダムやコットン&ケラサスなどでブーストすることもできます。あまり使われていないですが、ハヤブサマルのように防御札として信頼の置ける強さはあります。ちなみにダンテの召喚ロック時にも出せます。
6.5 S・トリガーおよびカウンター札の割合
S・トリガー 10枚(別:条件付き+3枚)
Gストライク 5枚
カウンター札 4枚(ジョニー含む)
S・トリガー10枚の中にはフェアリー・ライフと獅子王の遺跡も入っているので実質的な受け札は8枚となり、条件付きで+3枚となります。またカウンター札としてのブルーインパルスはS・トリガーで2回カウントされているのと、ガイアッシュは妨害できるわけではないので実質的な防御カウンター札は2枚となります。まとめると、受け札として期待できるのは8枚+5枚+2枚=15枚に条件付きで+3枚となります。
だいたい盾に2枚ほど埋まっているかどうかという割合です。
先に動かれることがほとんどなので受け札の枚数は多くしたいとこですが、自分の動きも通さないと勝てるものも勝てないので現在はこのような割合になっています。
7. おわりに
思ったより長くなってしまいました、申し訳ございません。
ここまで読んでいただき誠にありがとうございます。
構築に関しては人それぞれ考えがあると思いますし、日々環境によっても変化するのでこれが「一番強いハイランダーボルコン」というつもりは全くありません。「こんな感じでデッキ構築の方針を取っているんだ」と、少しでも参考になりましたら幸甚です。
5Cハイランダーの強みはすべてのカードを採用できることにあると思います。いろんなカードとのシナジーを考えることができますし、環境であまり見ないカードの強さも引き出すことができます。最強の1枚を見つけていきましょう!!
今後、自分自身も試行錯誤しながらデッキを進化させて行きたいと思っています。他の方の視点も取り入れたいですし、デッキは集合知だと考えていますので、いつでも皆様のアドバイスお待ちしております。
ご助言、ご指導何卒よろしくお願いします!
ボルコン最高!!
※この記事はファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の認可/許諾は得ておりません。
題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。
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