特別な人間になんてなる必要ない
子供あるある
正直に言うと、僕は自分が特別な人間だと思っていた時期が長いことあった。自分は周りとは違う、もっとできる人間なんだって。
周りはモブキャラで自分はこの世界の主人公になれると本気で信じていた時期があった。中2病にも程がある。
え?君もそんな時期があったって?仲間じゃん。そりゃああるよね(なかったらごめんね)。
漫画やアニメを見てたら誰だって主人公に自分を重ねるから。
でも年を重ねるにつれて段々と重要な事実に辿り着いていく。
僕たちは特別じゃないってこと。
自分がどこにでもいるありふれた人間であることに気付いてしまう。
それを知った日は少しショックだったけどまぁそれなりに受け入れられた。
悪い意味の特別だったら結構可能性はあるけどね。
以前京都に行ってきた。めちゃくちゃ人が多かった。
僕が住んでいる所もそこまで田舎じゃないけど人の量が全然違う。
特に京都は若い人が多かった。
学校を辞めてしばらく経つから自分と同じくらいの歳の人がこんなにたくさんいるのは久々だった。
少子化なんて嘘じゃんと思ってとても嬉しかった。
なんだ日本にも笑顔が溢れてる場所があったんだって。
でも同時にこうも思った。こんなにたくさん人がいる中で、自分が特別な人間である確率ってどのくらいなんだ?って。
ヤバっ!限りなく低いじゃん!僕ったら全然特別じゃないじゃん!
そう、彼らが笑っているのは僕のおかげじゃない。
僕がいなくたって彼らは幸せになれる。
というか特別な人間ってどういう人間だ?
何かしらの才能持っていて運も良くてみんなから尊敬されるような人のことを想像してたけど、
こうして改めて言葉にしてみると自分がどうして特別だと思ったのか不思議だ。
まぁ平凡だと気付いただけまだマシか。
特別な人間を思い浮かべてと言われて真っ先に思いつくのはアーティストかな。
僕の大好きなアーティストは僕と同い年ですごい若いのにすごい売れてる。
歌も良い。ハンパない才能だ。
こんな風にたくさんの人を何かで魅了できたら特別な人間って言えるよね。
君にもなれそう?絶対無理だよね。そうして自分は世界には必要ない人間だと気付いていく。
期待しすぎ
でもさ、世界に必要とされてない事が分かったのは別に悪い事じゃない気がする。
確かに特別な人間になって大勢の注目を浴びて気持ちよくなったり、人の役に立ったりしたいという思いは叶わないけど、それでいいじゃん。
だって特別じゃないのは僕だけじゃないもん。
京都で視界に入った数百万人の人達も全然特別じゃないから。
彼らはもしかしたらTOEICで満点を取る人たちかもしれないし、歌がめちゃくちゃ上手いかもしれない。
東大の人もいたかもしれない。才能に溢れてるかも。
でも彼らが僕を1度でも幸せにしたか?いやされた覚えはない。
彼らがいてもいなくても僕にはなんの影響もない。君にもない。
彼らも世界には必要ない人間なんだ。
性格悪すぎ?
いや、落ち込む必要はないよと言いたかっただけなんだ、許してくれ京都で出会った人達!
たからこそ
自分が特別だと思うなんて僕はどうかしてた。
何にでもなれる!なんてもう思っちゃいない。
良い意味でも悪い意味でも現実主義者になれたんだ。
というか自分に期待しすぎだったな。
自分に期待しすぎたばっかりに理想と現実のギャップに苦しんだ。
もうこれからはそんな事はない、自分自身のハードルを下げて生きていこう。
これが出来なくたってあれが叶わなくたって自分の人生なんだし。
でも自分が特別じゃない事で良いことも実はあるんだ。
僕が幸せになったって、挑戦して失敗して恥をかいたって誰の人生にも良い影響はないけど悪い影響もない。
せいぜい身内ぐらい。
僕が何か失敗や恥を恐れて挑戦しなかったとしよう、それは挑戦した時よりも誰かを幸せにするか?
いやそれはない。もう忘れた?僕は特別じゃないんだ。
誰の人生にも影響を与えられない。
だったら挑戦したって良くない?リスクはそれなりにあると思う。
でも挑戦しなくたってどうせそんなにいい人生じゃないから、だったら一回くらい派手にミスってもいいよね。
気になってる人がいる?よし、じゃあ今度会ったら声をかけてみようよ。
身だしなみを整えて髪も整えてセリフを練習したら準備OKだ。
どうせ最初から仲良くなれる訳はない。嫌な顔されたって全然平気。
そんな奴価値ないし代わりはいくらでもいる。
それに嫌な顔されたという事実は誰も不幸にしない。そこが大事だ。
デブだけどジムに通いたい?よし行こう。例え君が痩せてからジムに通うことになっても特に誰も喜ばないよ。
つけあがらないで。
失敗して後ろ指を刺されたり、魔が差して悪い事をしても有名人ほどダメージはない。
良くも悪くもね。それは平凡である僕たちの才能とも言える。
平凡な人だけが持てる、「挑戦したときのリスクが冷静に考えればそんなに大きくないよ券」。
活用しない手はない。
ふぅ、自分が特別な人間じゃないと気付けてよかった〜。