遠回りを楽しむ人生
僕は今まで無駄が嫌いなタイプだった。自分にとって意味のない事をするのがとても苦痛だった。
特に将来絶対使わないであろう分野を勉強するのは1番嫌だったからブーブー文句を言いながら勉強していた。
それなのに、必死に意味のない事を勉強してまで入った大学も辞めてしまった。
今までしてきた事が全部全部無駄になってしまったように感じる事が多々ある。
とても辛いけど、リスキーなチャレンジをした者には付き物だ。最近こんな人に出会った。
学校の先生をしている人なんだけど、素行不良で高校を中退したけど、独学で高校の勉強をして大学も卒業した。
その後専門学校も出て就職したりバイクで日本一周をしたりした。
その人は専門学校でかなり強い資格を取ったから、大学はそこまで必要なかったかなと言っていた。
本音かは分からないけど。まぁでも、かなり遠回りな人生だよね。この人を見て思った。
あぁ、人生には遠回りが付き物なんだなって。
一切無駄のない効率的な人生を歩もうとしてたし歩める自信もあったけど、どうやらそれは無理みたいだ。
今ここで断言しよう、僕や君が今やっていることが全部水の泡になることだってあり得るし、死ぬときに何かしらの後悔はきっと残る。
僕らに出来ることは、遠回りや無駄を楽しむことだ。僕は今まで他の誰よりも本を読んできた。
だから他人の失敗をたくさん知って自分は絶対大丈夫だと思っていたけど、人生は全然甘くなかった。
ちゃんと自分でも失敗しなくちゃいけなかったみたい。
世の中で1番難しい学問は何かと疑問に思ってこの間調べてみたら、数学とか物理って書いてあった。
もちろん、主観だから意見は沢山ある。でも僕はダントツで「うまく生きること」こそ最難関の学問だと思う。
哲学とも違う。どれだけ本を読もうが偉い人の失敗談を聞こうが、人は絶対人生で選択を間違えるし、無駄なことをするし、後悔もつきまとう。
逃げられない。成功した歌手や俳優だって、過程を見れば必要ないことだらけのはずだ。
だからもう、うまく生きようとするのはやめて、遠回りをゆっくり楽しもうよ。
登山家がヘリコプターで山頂まで行かずに自分の足で登りたがるのは、彼らは過程を楽しみたいからでしょ。
それに、人生は壮大な暇つぶしとも言うじゃんか。
さっき例を出した歌手や俳優も、学校で数学や生物を学んだことを後悔してる人は多分そこまでいないと思う。
それは過程を楽しんだから。「それはそれで良かった」と思えるから。
だから無駄を減らす努力よりも無駄を楽しむ努力。
これを書きながら思う、僕は本当にチャレンジして失敗して苦労してそれでも生きている強い人が大好きだ。