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デュラララ!!の舞台に男性ひとりで行く不安と準備と心構え

大好きなデュラララ!!が舞台化、日帰り圏内に劇場がある、君沢ユウキくんがドタチンとか最高かよ、男ひとりは不安だけどリアル舞台に行ってみたい。そんなこんなで、人生初の舞台チケットを購入してしまった。
経緯を簡単に書くとアッサリなんだけど、この購入までにはかなりの葛藤があった。プレオーダーの時に悩んで買えず、先行販売でようやく買ったぐらいには。
このnoteには、男性の自分が2.5次元の舞台にひとりで行くことへの不安と、舞台へ行くために何をするのか、何を準備したのかをまとめて綴る。

舞台の世界は女性ばかり

あれだけ男性ユーザーが多いfgoで、舞台観客の男女比は2:8ぐらいだったというのを何かで見た。色々調べてみると、原作が元々男性向けの作品なのに舞台に行っている男性は0に近い人数という情報もあって恐怖しかない。
自分の立ち位置が”彼女連れ”というなら心の支えがあって平気だと思うんだけど、完全お一人様というのが、ものすごく気後れする。
僕は過去にハトプリの劇場版をソロで見に行ったことがある。家族連れ、幼女の集団の中に男子学生ひとりという最高に胃が痛い状況を経験したのは、若かりし頃の苦い思い出だ。すごい話が面白くて引き込まれて途中で気にならなくなったけど、プリキュアを応援する場面で、自分だけ年齢制限から来場者特典のペンライトをもらえなくて、一気に現実に戻ってしまい――

……つまり、あのときのような異物になりたくないのだ。
周囲の観客と一体になって応援したいんだよ! 
身体はおっさん、でも心は幼女さ! 周囲に自然と溶け込みたいの!

――今だったらTPOをわきまえてプリキュアの劇場版に足を運ぶなんてことは控えますが。この控えなくてはいけないTPOというのが、デュラララ!!劇場版にも当てはまりそうで怖いんだよ。でも生で好きな作品の舞台を見られる機会とか滅多にないし、映像媒体とはそりゃぁ刺激が違うだろうし、成田先生の作品原作の舞台なんだ、行きたいんだよ。我慢できねぇ!

観劇の作法がわからない

何事にも初めてがあって、それは当然。色々調べて対策はしていくけど、とりあえずfgo民として記憶に残っていたブケファラスさんの舞台ツイートを漁ってみると②と⑤について不安がでてきた。
(2017年のツイートなのによく覚えていたな、と思わざるを得ない)

女性の盛った髪型より、男性の身長のほうが視界を遮る感がするんだよ……全席指定だから後ろを自分で選ぶこともできないし。男性が早くから座っていると、女性が萎縮してしまうかも。かといって、開演ギリギリ入場ですいません、ちょっと通りますよってのもあかん気がするな、と。自意識過剰と言われればそれまでなんだけど、男性の人数が絶対的に少ないから、迂闊な動きをすると死につながる――確実に悪目立ちするのは間違いない。

配役の受け入れができるか

サイモンが肌の色が違ってもサイモン感があってすごく不思議な感じ。悪意ある第三者の横槍で炎上しないようにこの件は祈るばかりとして……

気になるのは、狩沢絵理華だ。
3次元イメージが、声優の悠木碧さんに固定されてしまっているから無駄に違和感がある。fgoの生放送で初めて姿を拝見したんだけど、すごい狩沢感ある人だなー、と。カレー×ライスだし本当にハマり役。演じてないけど……
それに加えて、狩沢演じる役者さんがアニメで間宮愛海の声を演じている人という謎采配が没入感の妨げになる。なぜここは被せてきたのか、と。外見的には良い感じなんだけど。
ワゴン組の出番はどれくらいあるのか、その間に馴染めるのか……怖い。

腐女子との見解不一致

静雄と臨也のカップリングがものすごく苦手。
解釈違いです。本当に解釈違いです、声を大きくするのはやめてくれェー!
これの感想が多かったおかげで、デュラアニメはリアルタイムで視聴できず、途中ドロップしてしまった程だ。

自分はオタクの入りがCLAMPで、純粋無垢な頃にカードキャプターさくら(桃矢くんと雪兎さん)から始まり聖伝(阿修羅と夜叉王)や東京バビロン(清史郎さんと昴くん)などなど、高濃度の汚染を受けたため、そっち方面にはかなり寛容な側の人間である。
しかしながら、だからこそかもしれないが、静雄と臨也のカップリングは無理。原作厨的にありえない。
臨也に平和島静雄を幸せにできるはずがない! 茜ちゃんとヴァローナ、静雄の側には魅力的な女性がいるのに気づかねぇのか! 目ン玉腐ってんのかオラァ! SH読んどけ、折原臨也シリーズも読め! 先生は新刊はよぉぉぉぉ! 先生は新刊はよぉぉぉぉ! 先生は新刊はよぉぉぉぉおおお!

――で、舞台に行くのにコレの何が問題になってくるかというと、このシズイザというカップリングがデュラララ!!を嗜む腐った女性の中では(不本意なことに)メジャーであるということだ。
つまり、そこやかしこにシズイザ派が潜んでいて、もしも近くの席の人が終幕後にシズイザサイコー! なんて話をしていたら悲しい気持ちになる、かもしれない。今回のキャストを見る限り、ヴァローナも茜ちゃんもトムさんも登場しない、つまり静雄の人間関係で一番ピックアップされるのが臨也になりそうで……
この二人の関係は大好きなんだよ、描写が多くて困ることはなく、むしろ嬉しい。でも、好きだからこそ解釈違いの大声を聞くことになりそうなのが憂鬱なのだ。
あと、男性は基本ホモ営業だから(偏見)、役者のTwitterでも絶対絡みがあるんだよ、イケメンはファンサービス良いからイケメンなんだよ。
しかし、時としてその良さが逆に欠点となってしまう。やめて、女性ウケを狙うのはやめてくれ、その顔と服で絡まないでェェ――と、こうなる未来は確実。でも役者さんのツイートとか見たいし、貴様、原作を読み込んで役作りをしているな! というのも感じ取ってフヒヒしたい。嫌なら見るなはできないのだ。

fgoのときは円卓がどんな組み合わせでイチャイチャしてもニヤニヤ気持ち悪い顔して見れたというのに。性癖の不一致、これはほんとつれぇわ……
腐女子界隈がカップリング違いで喧嘩をしたり人間の縁すら切ったりしているイメージがあるけど、今の自分がまさにこの状態。
アラサーにもなって他人の好きが尊重できないとか、心に余裕がないし大人になりきれていない感があって、自己肯定感が下がるわな、コレ。

不透明な決済システムは何なのさ

この項目は、ただの愚痴だ。
劇場と映画館は違うんだろうけど、舞台での公演と今まで無縁だった人間からしてみれば比較対象は映画館しかなく、安価な映画館でできていることが高額な舞台でできていないのはどうなのよ? と思ってしまうワケである。

チケット料金:\9,000
サービス料:\550
システム利用料:\220
※店頭発券手数料\110を別途お支払いください。

サービス料やシステム利用料なんてのがチケットに加算される意味がわからなくて、購入の時に疑問符で頭がいっぱいだった。サービス料って何? のようなヘルプが書いてあるようなページもないし。
全席指定で、これだけ高いお金を出しても、悪い席に割り当てられる可能性があるというのも納得しにくい。同じ金額なのに格差が大きすぎる。

イープラスではコンビニ決済せず郵送も可能だったけど、送料は1,100円。なのにチケトレのほうは一律520円という謎。不信感抱く仕様はよしとくれ!

アプリをダウンロードする形式にすればこのあたり違ったかもしれないけれど、1回限りのことであるし、動作に対しても不安なレビューが散見されたので見送った。メールでURL配ってログインして本人確認とかさ、できなかったものか。

服装は最高の装備にしよう

観劇についてのブログなど見た結果、女性の服装には2パターンあり

1.長時間の鑑賞に耐えうる格好をしよう。快適さこそ命。周囲の他人や推しの役者はキミのことなんて全くもって視てないゾ。
2.イメージするのは常に最高の自分だ。推しの前に出ても恥ずかしくない服装で行け、貴様も世界の――、舞台の一部だ。


強引な要約と分類をすると、この派閥に分けられていた。どちらもTPOの選択という意味では間違ってなく、理由に共感もできる。
今回、自分が参加するのは常滑市民文化会館。格式が高くなくカジュアルでも浮かない場所ではあるため、1でも問題はないだろう。しかし、選択するとしたら2しかない。最高の自分でいく。
舞台のために神社でチケット祈願をして当選を祈ったり、推しを意識した配色で服をコーデして髪型とか悩んでいる人のブログとかを迂闊に見てしまった結果、普段着で行くという選択肢は消えさった。趣味に全力全開なのは格好いいじゃねぇか……美容院の日程を調整し、ジャケットぐらいは新調して舞台の日に望んでやるぜ、ヒャッハァ!

荷物は最低限を持ち込もう

観劇に行くとA4のパンフレットの束が渡されるのが常らしい。なので、それを捨てる、捨てないの選択と物販で何かを購入するかで鞄の選択肢が変わってくる。貰ったものをその場で捨てるとか無理なタイプだし、パンフレットぐらいは記念に購入すると思うので自分は鞄を新調する必要がでてくる。
――自宅にあるのはウエストバッグとバックパックだけなので、大きさ的に微妙に小さすぎたり大きいのだ。
ということで、座席の下に置け、A4が入るショルダーバックを買うことを前提に荷物を用意することにした。

①財布
②スマホ
③モバイルバッテリー
④チケット
⑤ハンケチ2枚(涙拭う用、咳抑え用)
⑥オペラグラス(8倍を購入予定)
⑦クリアファイル
⑧胃薬
⑨目薬

これでいけるハズ。劇場に入る前に胃薬はコンビニで水でも買って飲んで、その場でペットボトルを捨てれば完璧さ。これでストレス耐性はOK。
出かける前にくしゃみ、鼻詰まりに効くコンタックZも飲んでいくぞ!

舞台はこんな感じで見てやるぜ!

舞台は全体を俯瞰するか、キャラに注視するかで楽しみ方が変わってくると思う。自分は原作者の成田先生を信仰する存在なので、一番大切にするのはストーリー、さらには群像劇になる模様を楽しみたいのでキャラ同士の絡みに着目したい。オペラグラスで表情まで見てんほぉぉぉするのもありなんだけど、そうすると周囲のキャラの反応とか見えなくなるし、悩ましい。気に入った舞台に何度も行く人の気持ちは、きっとこういう所にあるのだろう。
少数のキャラが注視される状況にならん限りは、オペラグラスは使用しないのが無難かなと思っている。


【個人的な注目:1】君沢ユウキくん

舞台にまったく興味がなく、キャスト陣の名前が分からない中で、唯一知っているのが彼である。
僕は仮面ライダーWが好きでBD-BOXを買ったり風都探偵を買ったりするぐらいの信仰を持っており、Wがデビュー作の菅田将暉くんはワシが育てたと勘違いしている精神異常者なんだけど、その菅田くんと仮面ライダーWで共演したイケメンが君沢ユウキくんだ。彼は劇中で園崎霧彦/ナスカ・ドーパントとして風都を心から愛した男を好演し、さらに美尻を魅せてくれた魅惑の存在で、大勢のおっさんを虜にした。

――この笑顔、守りたい。そしてあの頃から10年経ったのに良い尻している。さすが尻彦さんだ。ファンサも素敵、本当にありがとうございます。風都探偵の巻末インタビューすごい良かったです。
ドタチンが彼と聞いて、しょうじき服が破損して腹筋とか尻がパァっとなるシーンを期待せざるを得ない。エッッッろいんだよなぁ、男性から見ても。
原作厨の僕だけど、ドタチンをユウキくんの方向性に寄せた結果キャラが崩壊してもたぶん許せる。
ああ、これが中の人を知ってる、推してる効果なんだなーっと。
物販でドタチンが脱いだブロマイドがあったらその場の勢いだけで買うね、間違いない。そして置き場所に困るまで既定路線だ。

贔屓目になって冷静な視点が失われるって怖いね。

【個人的な注目:2】佐野夏未さん

セルティを演じてくれるスーツアクターである。そう、俳優ではなくアクター、スタントウーマンなのだ! 活動されたのが最近らしく、残念ながら特撮での活躍はご存じないのだが(近年はオタ趣味を減らすためニチアサなどハマりそうなものは初めから見ないようにしている)、仮面ライダージオウでアクターを担当されている実力派! これはもうめちゃくちゃアクションが楽しみで仕方がない。
静雄や臨也の中の人はアクション面で喰われないように頑張って欲しい。ライダーの中身をやれるようなJAEの人は普通にパルクールができる(臨也のアニメや原作での逃げの動きが再現できる)超絶ハイスペックな身体能力と超絶技巧をお持ちであると思われるので。
舞台が人気でたら、次回作ではぜひとも葛原金之助を登場させバイクアクションして欲しい。

【個人的な注目:3】矢霧誠二&張間美香

ここは原作でもセット。まとめて紹介する組み合わせ。見た目最高セット。
まず、誠二くん。これ、セルティを除くと最高にビジュアルがキャラに合っている。原作押絵よりも3次元のほうがイメージ的に再現度が高いという稀有な例だと思う。ちょっとサイコな行動をしながらも、友人の帝くんを心配するような良識を見せる、そんな顔をしている。この顔が良い。矢霧誠二をGoogleで検索すると、サジェストに「きもい」が出てくるようなキャラだけど、それを見事に再現している。すごく良い。イケメンなのにそこはかとなくキモさがある。このキモさがくせになる。
誠二くん嫌いな人が多いみたいだけれど、僕は好きだ。成田先生作品ではおなじみの、強くないのに精神はぶっちぎってる感がすごいでてるキャラ。ミヒャエルとか、エルマーとか、その系列。好き好き。

次に、張間美香。可愛いな、おい。と思いました。セルティの首だと考えるとちょっとロリすぎるかな感はあるけども。見た目が良すぎる。

中の人のTwitterをみた感じ百合営業ガチ勢で笑う。この見栄えの良さよ。
この髙石あかりさんの何がすごいって、鬼滅の刃やおそ松さんのような女性人気が高い原作の舞台に出ているのに、ちょっと検索かけたぐらいでは悪評がでないことである。(テニヌヒロインが叩かれまくるのをリアルで見ていた世代の感想)演技が良いのか、立ち回りが上手いのか、パーフェクトコミュニケーションなのか、そういう面でリアルな俺TUEEEEEE感がでていてすごく良い。強キャラほんと好き好き好き。

おわりに

僕は原作が好きだから舞台に行くけれど、役者が好きだから舞台に行くという人も大勢いると思う。そんな人は、ぜひ原作の1巻を手にとって欲しい。
きっと、2冊めも手に取りたくなるハズだ。

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hucyou
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