謝ってもダメ! 中国版「陰陽師」、過去のパクリ疑惑で上映中止に
盗作疑惑によって映画関係者から非難の声が上がっている、若手監督のグオ・ジンミン(郭敬明)とイー・シャオシン(易小星)。それぞれがメガホンを取った映画「晴雅集」(原題)と「沐浴之王」(原題)の上映中止が明らかになった。
上映スケジュール等を管理する映画館チェーンの発表によると、この2本の映画の上映を1月4日から中止し、販売されたチケットは払い戻し、専門スタッフが上映の状況をチェックするとのこと。
グオ・ジンミンは2006年に荘羽の小説「圏里圏外」を盗用したとされ、北京の裁判所から20万元(約350万円)の賠償命令が下ったことがある。その後も被害者に謝罪することなく活動を続けてきたが、業界内の評判はかんばしくない。
一方、イー・シャオシンは当初、中韓共同で制作する韓国漫画の実写化映画「沐浴之神」の監督を務める予定だったが、中国の制作会社が手を引いたことにより計画は白紙に戻った。そこで、ストーリーや人物などを書き換えた「沐浴之王」を制作し、韓国側の抗議を押しのけ、昨年12月11日の劇場公開にこぎつけた。
すでに「晴雅集」は4億2300万元(約67億円)、「沐浴之王」は4億300万元(約64億円)の興行収入を収めているが、今回の上映中止という厳しい処罰で、監督本人だけでなく出演者らにもマイナスの影響が出ているという。
グオ・ジンミンと、もうひとり疑惑の渦中にいる脚本家兼プロデューサーのユー・ジョン(于正)は、昨年12月31日、盗作被害にあった作家に相次いで謝罪している。しかし、著作権侵害問題に対して厳しくなりつつある現在の中国において、「対不起(ごめんなさい)」だけでは済まない状況になっている。
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