私の「野球動作考察歴」と「野球歴」
私の「野球動作考察歴」
始まりの手塚理論
小学校五年か六年の時に、「ゲオ富良野店」の書籍コーナーで「手塚一志の上達道場」を見付けて衝動買い。ピッチング編とバッティング編があったが、どちらかといえばバッティング編がお気に入りだった。思えばこれが、「野球動作の理屈」を考え始めたきっかけであった。
手塚さんの書籍はその後も何冊も購入して貪るように読んだ。
他に読んだのは、「ピッチングの正体」「バッティングの正体」「魔球の正体」「骨盤力 アスリートボディの取扱い説明書」「バッティングの極意 うねり打法」「切れ味バツグン!! 変化球習得メソッド」「安打量産!! 打率アップメソッド」「バッティング戦略論」など。その他、中学野球雑誌「ヒットエンドラン」で手塚さんが持っていた連載も読んでいた。
野球の動作そのものに興味が出てきたので、プロ野球選手やメジャーリーガーの連続写真が載った雑誌も沢山買った。
初動負荷理論との出会い
その後、中学校一年生の時に、富良野の古本屋(かつてのワールドホーム、現在ツルハドラッグが建っている場所)で「奇跡のトレーニング」を見つけて立ち読みし、そのまま衝動買いする。
その内容に感服し、お小遣いをはたいて「初動負荷理論による野球トレーニング革命」も購入。
こちらは明らかに中学生には難解な内容ではあったが、意味が分からないなりにじっくりと一文一文解読しながら読んでいった。この作業のおかげで現代文の読解力が上がったような気もする。
この二冊は、高校生・大学生になっても繰り返し読んでいた。ボロボロになった二冊を未だに大事に持っている。
後述するが、旭川大学高校の硬式野球部にいた頃(高校一年生の夏休み)には、ワールドウィング鳥取本部の三泊四日の合宿に参加。
荒川さんというコーチの方が旭川実業出身で、良くして頂いた。
その後、大学を卒業してから2年ほどの時期にも「ワールドウィング札幌」に通い詰めていた。
かなり熱心にトレーニングしており、初動負荷マシンだけで一日8時間トレーニングする時もあった。なぜ8時間だったのかというと、ワールドウィング札幌の営業時間が合計8時間だったからである。要するに開店から閉店までずっとマシンを使っていた。営業時間が10時間だったら10時間やっていただろう。
当時、トレーナーの方に撮ってもらったのがこちらの動画(今見るとやはり腹圧が抜けている…)。
マシンをひたすらやっていると、
「このマシンは野球のこの動きと同じだな」
「野球のこの動きはサッカーや格闘技のこの動きと似ているな」
「こういう動きを練習したい時はこのマシンだな」
「このマシンはあのマシンに比べて〇〇に特化しているのだな」
「手塚理論や高岡理論とはこういう共通項があるな」
といったことが分かるようになった。
初動負荷マシンでのトレーニングには一種の瞑想のような効果があるのかもしれないし、有酸素運動の要素が脳機能の向上に貢献したのかもしれない。
その後、
「マシンをやり込むとどうも腹圧が抜ける感覚がある」
「初動負荷マシンをどこにでも持っていくわけにはいかない」
「自分の身体ひとつでトレーニングを完結する方法があるのでは?」
などと考えるようになり、ワールドウィング札幌を退会。自重トレーニングの方法を模索し始める。
私の野球歴:選手としては「ぽんこつ」の極み
いささか書き遅れたが、私の野球歴は以下の通り。
小学校時代:部員10人の弱小チームで控え
富良野東小の「東ドングリーズ」で三年間プレー。かなり弱いチームで、26-0、13-0、18-0といたスコアの試合が数多くあったのを覚えている。あまりにも弱かったので、「勝ったら監督の家で焼肉」だった。焼肉は2回ほど行われた。
六年時には部員10人だったが、他ならぬ私が控え選手だった。公式戦でのヒットは3年間を通して1本も出なかった。
中学校時代:三年間ほぼベンチ外
富良野東中学校野球部(軟式)に所属。3年間ほぼベンチ外。中体連は3年間未出場。最後の全日本少年で1打席だけもらって空振り三振だったのを覚えている。
中学公式戦での通算安打数がゼロなのにも関わらず、何を血迷ったか、北北海道甲子園最多出場
を誇る旭川大学高校に進学する。
高校時代:高校野球最終打席で「人生初の公式戦安打」
旭川大学高校の硬式野球部に入部したものの、練習に付いて行けず、1年の11月頃に退部。
練習も生活指導も厳しいものではあったが、下手な選手であってもきちんと面倒を見てくれる野球部だったし、同期も良い奴ばかりだったので、「もう少しだけ頑張れば良かった」という未練がある。
硬式野球部時代の思い出はいくつかあるが、端場監督(現部長)から野球ノートを褒めて頂いたのはとても嬉しかった。全体ミーティングで「これまで見てきた中で一番良いノートだ」と皆の前で褒めてもらったのを覚えている。確か、2つ上の先輩から聞いたバッティングの話をまとめたノートを提出した時のことだったと思う。
硬式野球部退部後、相変わらず野球はしたかったので軟式野球部へと移籍する。部員の少なさに助けられて最終学年でようやく準レギュラーになる……が、夏大会1回戦で早速4タコ+複数エラーをやらかし、2回戦はセンスのある二年生に出番を譲りベンチスタート。
その試合の最終イニングに「思い出代打」で出場。高校最終打席でセンター前に「人生初の公式戦安打」を放つ。高校までの野球人生で一番嬉しかった。
大学時代:「教える側」に回った途端に結果が出るようになった
北海道大学硬式野球部に入部。
軟式チームや準硬式野球部という選択肢もあったが、高校で硬式野球部を退部したことへの未練もあって、最もガチ度の高い硬式野球部へと入部。
1・2年時は選手登録だったが、引き続きへたくそだったのでリーグ戦出場は一切無し。1年冬にウェイトトレーニングにはまる。必死にウェイトをしてベンチ105kg、フルスクワット195kgを挙げるようになったが、相変わらず打球は飛ばなかったし、ボールはあまり速くならなかった。同期には176cm68kgの体格で置きロンティーを110m飛ばす人間もいたので、己の野球センスのなさに絶望する。
その後、3年の春秋に半年間休部し、野球の勉強期間に充てる。
3年秋に学生コーチとして復帰。4年秋まで主に打撃面とトレーニングを担当する。
部員一人一人の動画を撮影して全体で共有したり、部員個人個人の打撃相談に乗ったり、バッティングの場合別練習法をまとめて全体ラインに掲載したり、「フィジカルモンスター養成マニュアル」を書いて野球部員に配ったりした。
選手としての実績はご覧の通りゼロに等しかったが、小さい頃から野球動作の理屈や練習方法ばかり調べていたおかげで、指導者側に回った途端に結果を出せるようになった。
私が学生コーチに就任した当初の北大野球部は、(1個上の先輩方には申し訳ないが)札幌学生野球の1部リーグに所属する6チーム中、最も打力の低いチームだった。
前年の本塁打数はといえば、「春秋リーグ戦20試合で1本塁打」だった。
それが、一冬みっちり打撃面を鍛えてみると、「春秋リーグ戦20試合で16本塁打」になった。
おまけに、チーム打率の3分向上、三振数の減少、長打率の倍増、OPSの.240上昇といった思わぬ結果も付いてきた。
……ただ、チーム全体としては圧倒的な投手力不足に悩まされ、打てども打てども競り負けてしまうことが多かった。
打撃力は1部リーグの2位(※1位は現日ハムの今川選手などを擁する強豪・東海大北海道)だったが、投手力は間違いなく1部リーグの最下位だった。
他大を相手にして試合を作れる計算が立つのはエースの2年生投手だけで、彼がひたすら連投を繰り返しつつ、その他の投手が少ないイニングを継投することで何とか目先の試合をしのいでいった。
連戦の果て、秋リーグの終盤になると、一人エースに頼り切ったツケが回ってくる。「野球は投手」という格言がこのときほど身に染みたことはなかった。いくら打ってもそれ以上に失点が嵩んだ。
春先こそ好調だったチームは秋リーグ戦の終盤になるにつれて負けが込むようになり、そのまま入れ替え戦にも敗れた北大野球部は2部降格の憂き目を見た。
大学卒業後:フリーランスの作家&野球指導者
ご覧の通り、私自身は、選手としては残念ながらぽんこつもいいところだ。
「名選手必ずしも名コーチにあらず」と言われるが、「迷選手が指導者に向くこともある」のだなと思う。
大学在学中から野球の記事を数多く書いており、有難いことに多くの人に読んで頂いているので(プロ野球選手でも読まれている方が多いそうだ)、在学中に起業し、卒業後はそのままフリーランスになる。
以上、やや散らかった文章にはなったが、これが2022年末現在における、私の「野球動作考察歴」と「野球歴」である。
今後:首都圏に拠点を移したい
現在は札幌を拠点として、どこのチームにも所属せずに個人で活動している……が、
「せっかくなら首都圏で勝負したい」
「やっぱり指導者をやっている方が性に合ってるんじゃないの」
という思いが日増しに強くなっている。つまり、
ということだ。
現状、最も手っ取り早いのは、首都圏のチームに指導者として雇ってもらうこと。できれば、高校か大学のチームを指導したい。
野球動作への理解度や知識量、指導方法の柔軟さやバリエーションは、学生コーチ時代よりもはるかに向上している。
ただ、残念ながら私は「首都圏のチームとのコネクション」や「首都圏での野球関係の仕事のつて」を持っていない。そのため、自分の方から売り込む必要がある。
幸い、Twitterには野球関係者・野球指導者の方が多くおられるので、もしそういった方から連絡やオファーを頂けるのであれば、この上なく有難い。ご連絡お待ちしております。
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