昨夜に仕込んだエビが気になったので。
今日は珍しく朝から料理を。
旦那さんにも、「朝から活動的ですね」と声をかけられる。
自分でもそう思う。
今日のお昼にも少し食べたかったから、冷凍エビを昨日の夜のうちに軽く味付けをして、冷蔵庫に寝かせておいた。
しばらくして気づく。
「あ、背ワタと腹ワタ取る前に味付けしちゃった」
どうもそのことが気になって仕方がなかった私は、そういうわけで朝から料理を始めたのだ。
オリーブオイルとにんにくにまみれたまだ半凍りのえびたち。
下味には意味があったのかと少ししょんぼりするが、もう後の祭りだ、気持ちを切り替える。
背ワタが真っ黒なエビ、背ワタも腹ワタもパンパンに真っ黒なエビ、背ワタも腹ワタもまっさらにキレイなエビ。
冷静になって向き合うと、それぞれのエビの日々の生活習慣がうかがえた。
人間と同じように、同じエビはいないのだなと思った。
自分がエビだとしたら、どんな感じかな、
食いしん坊だし腹ワタはだいぶ黒いかもな、食いしん坊関係あるのかな、なんて考えちゃったり。
とにもかくにも、命をおいしくいただく。
まだ作業の途中に旦那さんのお見送りの時間になる。
油のぬめりは取れたが、にんにくの香りまでは取れない。
おいしい匂いをさせたまま、「いってらっしゃい」をする。
キレイになったエビたちをオリーブオイルで炒め、塩を少々、焼き目がついてきたらバターも入れて絡める。
お皿によけておく。
次はにんにく、その次はパイナップルを。
程よく焼き目をつけたら、火を弱火にしてじっくりじっくり炒める。
いい感じに仕上げたら、彼らが出会うのはフライパンではなくお皿の上。
エビとにんにくとパイナップルの炒め物の完成。
じっくりじっくりが本当にじっくりだったので、気づけば旦那さんを見送ってから1時間も経っていたことに驚く。
レシピなどない、ただ己の勘を信じるのみ。
変にかっこつけたり、過剰に味付けをしたりしなければ、たいがいはおいしくなる。
足りなければ、後から足せばいい。マヨネーズをかければだいたいうまい。
そう信じて、今日のお昼の楽しみとする。