あるキャンペーン
町の駅近にあるパン屋さん。
毎日おいしいパンを売っていた。
300円以上買うと1枚のシールがもらえた。
そのシールを集めて1枚の金券となった。ある日急な仕事になり、細かい金額がなかったせいか金券を数枚、こどもに渡して「お昼はパン屋さんでパンを買ってね」子供は「いいよ」と言ったので、安心して出かけた。
ところが
帰宅すると、子供はべそをかいていた。
パン屋に行ってパンと交換しようとしたら、「今日はキャンペーンで金券は使えないって! だから、僕何にも食べていないんだ・・・」胸がいっぱいになった。
悔しさと申し訳なさで、二度とこんなパン屋にはゆかない!
そんな気持ちになった。
だがしばらくしてから思い切って店の中に入った。当時いた女子販売員に罪はないだろうが、その中の一人に伝えた。
その担当者は思わず口を押えて、申し訳ない・・・
そう言って涙ぐんだ。
私がきちんとお弁当を作ってあげればよかったんだ。
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