見出し画像

欧州旅行記⑤:アントワープ

2005年に欧州4ヶ国を旅した時の記録です。目次はこちら
------

0824発の列車でルクセンブルクを離れ、3時間ほどかけてベルギーを目指す。ベルギーに入ったあたりから雪がちらつき始めて、途中からかなりの吹雪になった。まだまだ春は遠い。

1115ブリュッセル北駅に到着、すぐ1130アントワープ行きに乗り、鈍行でまったりと、1時間くらいでアントワープに到着。アントワープの駅構内は「Theヨーロッパの駅」という感じでよろしかった。我ながら貧弱な語彙に悲しくなるが、そう思ったのだからしかたがない。

アントワープは、現地語では「アントウェルペン」という。「フランダースの犬」で、ネロとパトラッシュが見に行ったルーベンスのイエスがある教会は、この街にある。

ともあれ、宿を確保すべく「地球の歩き方」に載っていたホステルに向かう。1軒目は満室だと断られ、2軒目、

「女の子と同室だけどOK?」

ノープロブレム。二十四歳にして惑わず、二十四歳にして心の欲する所に従えどものりをこえず、である。一泊2,000円くらい。

さて、いざ市内観光。日曜市場を歩いてみたかったので、「小鳥の市場」という市場に向かう。小鳥はどこにいるのかしらん。

魚介野菜肉チーズなどなど様々な店が立ち並び、往来も活気があってとても良い雰囲気だ。トルコ風春巻きを売っていたので試してみた。不思議な味だが、なかなか美味である。現地の方々の生活の様子をしばし見学。

ここからノートルダム大寺院を目指すが、例によって道に迷う。迷うのはいいが、なぜ地図を確認しないのだろう、自分は。あっちこっちさまよった挙句、寺院についたのは1500過ぎ。すでにルーベンスの公開時間は終わっていた。ぼくはもうダメだよ、パトラッシュ…。

寺院の内部はギリギリ見学することができた。荘厳な作りに圧倒される。

しょっぱい夕食をとったあとホステルに戻ってみると、同じ部屋に日本男児がひとり。

「お、おんなのこと一緒の部屋なんですね…」

と落ち着かない様子だ。ちょっと散歩してきます、と出たきり帰ってこない。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?