尾瀬縦走 - 燧ケ岳・至仏山(2019.09.21-2019.09.22)[1] - 1日目
三連休の内2日を使って、怪我復帰してから初めてのテント泊登山。計量忘れたけど14kgの荷物を背負って、1泊2日で燧ケ岳・至仏山の百名山2つを含む尾瀬縦走にStr登山部A君とチャレンジ。
総距離は35km。
台風も近づいており21日の午後から雨予報だったが、いつものように構わずレッツ登山!!
コースは尾瀬沼下の大清水から山に入り、尾瀬沼を通って「ナデッ窪」から燧ケ岳登頂、見晴新道で降りて見晴キャンプ場で一泊。二日目は尾瀬の湿原を通って山の鼻へ、至仏山に登頂し、鳩待峠へ下山。
尾瀬とは?
尾瀬というと割と関東地方出身だと、子供の時行ったよーという人がちらほらいる自然系観光地の代表の一つだが、私は今回初めて。
福島県・新潟県・群馬県にまたがる約1万年前に形成された日本最大の山岳湿原(標高1400mほど)で、6,7月のシーズンになると花が咲き乱れ非常に美しいと言われている。
今は尾瀬的にはシーズンオフ。水芭蕉やニッコウキスゲなど尾瀬を代表する花の見頃は終わっていて、紅葉にもちょっと早いというタイミングで、天気予報が悪かったのもあり、全体的に空いていた。
北は燧ケ岳(ひうちがたけ)や景鶴山、西に至仏山(しぶつさん)、南は荷鞍山、東に鬼怒沼山といった山に囲まれた盆地となっている。
大変な豪雪地帯で6月でも山にはまだ雪が残っていたりするらしい。景鶴山は通常は登山道がなく雪が残っている時期にしか登れないので4月末や5月頭の雪のある時期に登る人がいるよう。
尾瀬国立公園に指定されており、古くから環境保護に取り組まれていて日本の「自然保護の原点」と言われているそうだ。
初めて行ったが、ほんと素晴らしかった。
次回は花が咲き乱れるいい時期に家族で行きたい。
燧ケ岳とは?
標高2356m。福島県にある東北地方最高峰であり、百名山。
双耳峰で、俎グラ(まないたグラ)2346m、柴安グラ 2356mが山頂。
登るには、「ナデッ窪」「見晴新道」「長英新道」「北の田代の方から」の4つのルートがあるが、基本的には「長英新道」か「北の田代の方から」が良いらしい。
今回我々は、上りにほぼ直登の「ナデッ窪」、下りは道がグズズグの「見晴新道」でおり、なかなか、しんどかった。
大清水から燧ケ岳への標高差は1166m。なかなか大変である。
(写真は、翌日尾瀬ヶ原から撮影した燧ケ岳。池塘に逆さ燧ケ岳が映るポイントなのだけど、風が強くてくっきりは映らなかった。でも美しい)
深夜バスで移動
バスタ新宿を22:00に出発する大清水行きの深夜バスで出発。3:50に大清水に到着する予定。JRの新宿駅南口の駅弁屋で朝飯兼昼飯を買う。もう閉店間際だったので、200円引きだった。
何箇所か休憩をしつつ予定通り、3:50に大清水到着。
まだ真っ暗。
尾瀬の山小屋でauの電波が届くらしい。
三平下へ
小雨が降っていたので、レインウエア・ザックのレインカバーを装着、トイレいって準備体操をして4:05出発。
一ノ瀬に向かう林道に入っていく。
レインウエアは着たものの林の中なのでそれほど濡れず。暑いので一ノ瀬でレインウエアを脱ぐ。
(一ノ瀬休憩所 5:00到着)
雨かと思ったら川の水量がなかなかだった。
滝。
木道と階段続きで結構きつい。
5:55 三平峠到着。休憩はせず三平下まで行く。
6:20 三平下到着。尾瀬沼のすぐ横。尾瀬沼山荘があり、トイレも水場もあります。普通の山小屋に慣れてると、尾瀬沼山荘がでかくて立派でびっくりする。ベンチもあるし時間的にもちょうどいいので、昨日買っておいた駅弁の河豚の寿司を食べる。
その前に・・・
この手前の木道で足を滑らせ、思いっきり尻餅をつく。ヘルニアでやった腰椎にわずかにダメージ、左足太腿にいやーな感じの痺れが出て悪化したらどうしようとちょっと焦ったが、結局1日歩いて大丈夫だった。よかった。
ちょうど転ぶ瞬間GoPro回してたので、こちらどうぞ・・
沼尻へ
ここから尾瀬沼を時計回りで沼尻に向かう。
道はほぼ平地で1時間15分ほどの道のり。右手に尾瀬沼を見ながら進む。
残念ながら雨もポツポツの曇天のため風景はベストではないかもだが、ちょっと幽玄な感じでもある。
沼尻に近づくと湿原になり、尾瀬らしい湿原の木道を歩くようになる。
いまいちピントがあってないが、多分、反魂草(ハンゴンソウ)。
名前かっこいい。キク科。
7:45 沼尻休憩所到着。おしゃれカフェ風の綺麗な建物。
2018年に再建した新築とのこと。その前のは火事でなくなったらしい。尾瀬沼東岸にある長蔵小屋管理で、早朝にもかかわらず、長蔵小屋のおじさんが店番をしていて、燧ケ岳のルートや状況、あと熊情報なども教えてくれた。
ナデッ窪から登ると言ったら、「岩登りだから気をつけて、岩の隙間にヒカリゴケがあるよー」とか。見晴新道で降りるといったら、「あそこは一度廃道になって2,3年前に復活したのだけど、今日は特に足元ぐちょぐちょで滑るから気をつけてねー」とか。だいたいの人は長蔵小屋側からの長英新道を登るらしい。
おじさんの言う通り、ナデッ窪は岩登りは言い過ぎだが、かなりハードな枯れ沢の直登ルート。天祥寺原から蓼科山に登るルートに似てるが、蓼科山のほうが斜度はきつかった。
見晴新道は道ぐしょぐしょ、泥沼みたいなのにハマって右足ぐちょぐちょになった。暑かったけど我慢してレインパンツ履いててよかった。ナイス情報!
休憩所の東にある桟橋。昔は尾瀬沼をめぐる船を出してた時期もあったそうだ。国立公園化してやめたって言ってたかな?忘れたけどとにかくもう船では渡れない。
ピントがいまいちだが、蝦夷リンドウ。尾瀬のいたるところで木道の間から顔を出していた。まだ咲いてない。
トイレ行ったり、おじさんと話したり、燧ケ岳の登山バッジ買ったりしたのち、沼尻休憩所を8:00に出発。
燧ケ岳
というわけで、燧ケ岳に向かう。この写真のど真ん中あたりに燧ケ岳が存在しているはずなのだけど、雲に包まれまったく見えない。木道をしばらく歩いた後、取り付きに。登山開始。
枯れ沢を登っていくので、まぁこんな感じの岩の道。
そしてガスって視界は50mほど。
ハクサンボウフウだと思うが、自信なし。割と高山でよく見る花だと思う。
山頂方面を撮ってみたが、うん、わからん・・
オゼヌマアザミかな?普通のアザミと違いがわからないけど、ここ尾瀬だし、オゼヌマアザミということにしておこう!
というわけで全身使って岩地帯を上り、稜線っぽいところまできた。
11:15、俎グラ到着(2346m)。この漢字「俎」を「まないた」って読むの初めて知ったし、ピークをグラっていうのも初めて聞いたけど、グラって地図だとカタカナで書いてあるのだけど「嵓」なんだね。
もう一つのピーク、柴安グラ(2356m)へ向かう。
俎グラと柴安グラの間のコル。柴安グラは見えぬ・・・
だが、まぁ無事到着。11:45。百名山17座目登頂。
柴安グラは結構広かった。が、まぁホワイトアウトしているのもあり、この日燧ケ岳に登っているのは7,8人といったところ。我々も簡単に昼飯を食べ、見晴新道へ下山。
見晴へ
本日の下山開始。
この先が尾瀬ヶ原のはずですが、何も見えない。
と、思っていたら・・
突風が吹いて
キター!!!
ちょっとですが、雄大な湿原が見えた。
地面ぐちょぐちょで、下ること3時間。
長い・・・15:55。ようやく見晴到着!
行動時間12時間、えぐい。長いわー。
風呂・晩飯・睡眠
尾瀬はテント泊できるのが、見晴キャンプ場・山ノ鼻キャンプ場・尾瀬沼キャンプ場の3箇所。山小屋も主にこの3箇所に集まっている。
山小屋がどこも立派だ。おしゃれカフェみたい。
とにかくクタクタの我々は、パッと目についた原ノ小屋の休憩所に入って私はなっちゃんを、Aくんはコーラをぐびぐび。休憩所の店員さんにキャンプ場を管理してる小屋を聞くと「燧小屋」とのことなので、そちらへ移動。
受付してお金を払い、テント場へ。
一張800円。お風呂は別料金で500円。
お風呂は時間指定あり、我々が行った時は17:30-18:45とかそんな感じだった。
とりあえずテントを張り、水場で洗ったタオルで体を拭き汚れた服から寝る用の服に着替える。結構寒くてFinetrackのポリゴン2ULも着込む。これマジ愛用。むっちゃ軽いし暖かいし。今年のモデルは胸ポケットついててうらやましい。(自分のは古いのでポケットがない)
今回もテントはFinetrack カミナドーム2。
風呂入れるまでまだ時間があるので、燧小屋が整備している無料休憩所で置いてあるパンフレットや写真などを見ながらストレッチ。
立派な建物。17時に閉館になるため一度外に追い出されたが、19時から尾瀬の自然関係の上映会があると教えてもらった。
その後、お風呂に入り、晩飯。だが、お風呂が失敗だったかもしれない。翌日、かなりの筋肉痛だった。水シャワーだけにしてお風呂入らなければこの炎症具合は少し収まっていたのではないかと思う・・
今回の晩飯。燧小屋前の机で食べる。
アルファ米にアマノフーズのなんとか丼の素、チーズハンバーグ、チョリソー、味噌汁、チーズ、酒。
タンパク質多めを意識した。他にAminoVitalなども数袋飲んだ。
チュリソーは直接ガスバーナーで炙って食べたが、箸も少し溶けた・・・
満腹になったあと、尾瀬の自然関係の上映会を聞きに休憩所へ。
Aくんは力尽きてテントへ。
今咲いてる花や、動物たちの暮らし、自然環境保護の現在とか、色々聞けて大変面白かった。以前、八ヶ岳縦走するときに、ガイドさんお願いして一緒に歩いてもらった時も苔の名前だったりとかシラビソの森の成り立ちだったりとか教えてもらって、それで八ヶ岳に愛着が湧いたように、こういう話を聞くと尾瀬が好きになるし、山行が充実する。
2日目は5:30から行動開始の予定だったが、7:00からガイドさんが湿原を案内してくれる自然観察会があるとのことだったので、予定変更。
自然観察会に参加してから、至仏山に向かうことにした。
21:00前ぐらいに寝て、23:00ごろ一度目が覚めるも、すぐ再度寝て爆睡。起きたのは5:00だった。
いつもなんだかんだあまり寝れないのだが、テントでこんなに爆睡したのは初めてかも。
前の夜もバス移動だし、12時間も動いたし、疲れMAXだったのだろうなと思う。
2日目へ。
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