どんなクリニックならまた行きたいですか?
受付とは、クリニックの顔である。
良くも悪くもクリニックの印象はそこで決まる。
ただでさえご自身の様々な不安を抱えている上に、初めて行くクリニックとなれば緊張するでしょう。
一人暮らしでつらくて動けずにいながら、どうにかここまで辿り着いた人もいるでしょう。
なかなか人に話せない不安を抱えながら、話す決心をしてくれた人もいるでしょう。
心も体も健康優良児。
そんな方はクリニックにはやってきません。
患者さんはさまざまな事情を抱えてやってきます。
そこではじめて出会うのが受付事務員です。
クリニックでは、組織もシステムも小さく受付作業から、電話応対、カルテ運びなど受付事務員が担う仕事も多いのが現状です。次々に来院される患者さんの受付作業に追われ、電話が鳴り響く状況で、どれだけ患者さんに寄り添った対応ができるかがクリニックのファーストインプレッションです。
寄り添った対応ってなに?
混雑時にはそこまでしていられない!
そんな声を多く聞きます。
そこで私が伝えるポイントは2つです。
・仕事に優先順位をつけてください
第一優先を来院された患者さんの受付業務としてください。
やっと辿り着いたクリニックに、緊張しながらやってきたクリニックに、受付事務員が座っていなかったら?患者さんの不安は大きくなると思います。
いくら座っていても話している途中で、電話に出てしまったら伝えたかったことが言えなくなるかもしれません。
・一人ひとりの目線に合わせて話してください
患者さんの状況は千差万別です。
自分が同じ状況の場合どんな対応を求めますか。
大きな声で言えない悩みを抱えた方との問診を、ひとつ前に受付した耳の遠い方と同じ大きさの声で行ったら患者さんはどう感じるでしょうか。
目の前の患者さんの受付業務はもちろんですが、受付を待っている他の方の状況はどうですか?立っているのがつらそうな方や、お薬を取りに来ただけの方はいませんか?
医業といえど、立派なサービス業です。
患者さんは医師に求めるサービスも去ることながら、来院時・帰院時に受付事務員に求めるサービスに重きを置くと感じています。
日本の風習というのでしょうか。
やはり『お医者様』という文化は今も残っています。医師には"みていただいた"という印象が強く残るのです。
どんな名医がいようとも、入り口の印象が悪いクリニックにはだれも次回行こうとは思いません。
だから良くも悪くも、事務員の応対によってクリニックの印象が決まると私は思っています。
そんな私も忙しさにかまけて、自分の気持ちが先行してしまう時があります。
時には自分について見つめ直し、どんなときも患者さんにいちばんに寄り添える受付事務員でありたいと思っています。
そして、
ほんのささいなことでもに気軽に相談に行ける。
そんなクリニックの雰囲気作りをこれからも大切にしていきたいと思います。
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