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森山満穂 mitiho moriyama
2019年8月10日 18:54
苦痛の中、空は青く綺麗だった。白い鳥が一羽、旋回しながら飛んでいる。この状況で空を見ているなんておかしいのだが。頬にかたくぬるい拳が触れる。骨と骨がぶつかる鈍い音とともに景色は暗転した。 目を開けると、空は夕焼け色に染まっていた。放課後の体育館裏、僕はいつものように地面に転がっていた。 高校入学以来、不良に目をつけられ、不運は始まった。殴られる、蹴られるは日常茶飯事。この場所に連れてこら