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カレーの事情

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高校生・松井広は、目を覚ますと今日一日の記憶を忘れていた。養護教諭と友人たちとともに記憶を取り戻すカギを導いていくが、それは彼の過去の事情が関わっていた。カレーにまつわる過去の事…
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2021年6月の記事一覧

【改稿版】カレーの事情《4》「僕に救いをくれる人たち」

 目の前で光が散って、ざあと風が吹き抜ける。途端、充満していたカレーの味が一掃され、喉の…

【改稿版】カレーの事情《3》「僕とカレー(真実編)」

 それから中学をなんとか卒業し、高校に入学すると、僕は髪色も少し明るくして、一人称も「俺…

【改稿版】カレーの事情《2》「カレーと僕(過去編)」

 僕は昔から臆病者だった。自分から話しかけて友達を作ったことが生涯一度もないし、話しかけ…

【改稿版】カレーの事情《1》「僕が記憶をなくした理由」

 鼻孔に香ばしい匂いが広がった。ターメリック、レッドチリ、クミン、コリアンダー。さまざま…