未来を見据えた育種

Troutlodge は、養殖産業におけるニジマスの有精卵の単一サプライヤーとしては最大規模を誇っています。年間4億5000万個以上の卵が、様々な条件や生産システムでトラウトを孵化・育成する顧客へ、世界中に送られています。生産技術の進歩、環境条件の変化、新しい管理戦略により、繁殖プログラムはトラウトが育つ環境を考慮することが非常に重要です。

Troutlodgeは、製品の性能を常に向上させることを目標としています。パフォーマンスには様々な意味がありますが、大まかに言えば、魚の成長が早く、餌を効率的に利用し、収穫まで生き残り、良い収穫が得られる場合、その魚は良いパフォーマンスをしていると考えています。魚の遺伝はもちろんですが、環境（温度、酸素濃度、餌の配合、密度、生産システム、水質、光のサイクルなど）も性能に大きく影響します。

パフォーマンスを向上させ続けるためには、すべての指標を評価し、どの魚が最も良いパフォーマンスをしているかを特定する必要があります。これは、Troutlodgeの卵が世界中に送られ、農場ごとに大きく異なる条件で育てられている可能性があることを改めて考えてみると、簡単なことであることがわかります。また、環境条件がパフォーマンスに大きく影響することもわかっています。

このため、異なる環境下でのパフォーマンスを監視することが重要です。Troutlodgeでは、「センチネル」個体群を用いてこれを実現しています。この個体群には、顧客が受け取る一般的な生産卵よりもはるかに広い範囲の遺伝物質が含まれています。これらのセンチネル集団を使って、さまざまな環境下で、さまざまな家族グループの完全な兄弟（姉妹）のパフォーマンスを比較します。多くの場合、1つ目の環境で良好な成績を収めた家族は、2つ目の環境で良好な成績を収めた家族とは異なることがわかります。この場合、家族の遺伝的構成の違いが、環境間で異なる成績結果をもたらすのです。

近年、Troutlodgeはセンチネル集団の利用を増やし、どの遺伝子が異なる環境で良い成績を上げるかを評価しています。このような多様で変化する商業的な生育条件に直面して、どのように性能向上のための選抜を行うかを理解するために、この情報は非常に重要であり、新しい世代ごとに改善を行うことができるのである。

出典