RASにおけるTroutlodgeトラウト

再循環式水産養殖システム（RAS）は普及が進んでおり、従来のフロースルー方式のレースウェイやネットペンに代わる選択肢を提供しています。従来の屋外システムでは、環境条件が大きく変化することがあり、特に温度と光周期が季節によって変化するためです。一方、RASシステムは一般的に安定しており、急成長に最適な条件を提供するために操作することができます。このようなシステムが業界全体で普及するにつれ、私たちはRASにおけるトラウトロッジ・トラウトの成長性能を評価したいと思うようになりました。

比較のために、標準成長プロファイルプロジェクトの一環としてTroutlodgeのRock Creek施設で収集した成長データを、小規模なRAS施設で収集した成長データと比較しました。

表1：各コホートとロケーションの生育条件を説明するパラメータ

比較に使用した魚は、TroutlodgeのSpring 2020 Steelhead生産グループの2倍体の雌で、これは商業的に流通する卵の遺伝子構成を直接反映するものである。

生産システム間の温度差は1℃未満であったが、照明戦略はフロースルー方式では環境照明、RASでは24時間の照明と大きく変化した。フロースルー方式のレースウェイでは2種類の魚群が飼育されたが、唯一の違いは給餌率で、一方はメーカー推奨餌の120％、もう一方は150％を与えられた（詳細は8月のニュースレターを参照のこと）。RASでは、平均サイズが1kgになるまで150％、それ以降は100％の餌を与え、両グループとも2kg以上に成長させた。

異なる温度での成長を直接比較できるように、図1では累積温度単位（度日（DD）または熱単位（TU）としても知られる）に対する成長を示している。予想通り、メーカーの推奨する餌の150％を与えた魚は、120％を与えた魚よりも成長が早く、4900ATUで2kgに到達した。RAS条件では、成長がやや速く、4750ATU後に2kgの平均サイズに達した。

図1：掛け流し式レースウェイにおけるスプリングスティールヘッドの成長性能（2種類の給餌量）、　　および再循環式水産養殖システム（RAS）の比較

トラウトの養殖の大半は、従来のフロースルー方式のレースウェイかネットペンで行われているが、RASシステムの普及が進んでいる。多くの場合、トラウトはRASで大型（2kg以上）に成長し、フィレットとして高値で販売される。

この試験から、トラウトロッジ・トラウトはRASでの急速な成長に適していることがわかった。適切な管理のもと、成長速度はより伝統的なシステムを上回ることができ、トラウトロッジの卵はRASシステムにとって論理的な選択肢となる。

出典