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空気や排ガスからの二酸化炭素直接回収 カーボンサイクルテクノロジー(6)

空気や排ガスから二酸化炭素を直接回収し、利用する取り組みが盛んになってきた。二酸化炭素を回収する方法には様々あるが、多孔質物質とりわけ活性炭に吸着させたものを取り出すという方法が私の興味を惹いている。

二酸化炭素は光合成を介して、樹木の細胞壁に固定化される。細胞壁はセルロース、ヘミセルロース、リグニンなどの有機炭素高分子が網の目状に繋がってできている。これを二酸化炭素を高濃度に溶解した酸性の水溶液中で圧力をかけながら水熱反応させると、ミクロフィブリルに沿った無数の裂け目(ナノクラックと呼ぶ)が観察された(口絵)。樹皮の師部繊維でも同様のナノクラックが生じていた。このような処理をしなくても、単位体積当たりの比表面積が大きい生体材料である木材が、さらにその面積を拡げているのだ。これを木炭化し、表面積を賦活化した活性を製造すれば、二酸化炭素が吸着できるサイトはさらに広がるのではないだろうか?

村木風海さんは、子供のころから夢を追い続け、「ひやっしー」という二酸化炭素回収装置を産み出した。一般社団法人 炭素回収技術研究機構を創立し、代表理事・機構長を務める。未だ大学生である。Missionは、地球温暖化を止め、空気中の二酸化炭素から有機製品を合成し、火星移住を実現することだ。なんとも凄い!!

空気や排ガスから二酸化炭素を回収し、炭酸水として水に閉じ込め、植物や藻類の力で、食糧問題やエネルギー問題の解決に貢献すること、これからもNoteを書きながら、残りの人生どのように人間社会と関わっていけるのか自問自答する毎日である。

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