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CO2-食糧生産Cycle:「炭酸水耕」 カーボンサイクルテクノロジー(2)

黒い石=石炭と白い石=石灰岩が、地球誕生の歴史上の二酸化炭素を閉じ込めた堆積岩の一種であることを述べてきた。また黒い水=石油・ガソリンもこの二酸化炭素起源である。火力発電所やセメント工場、はたまた日常のガソリン・ディーゼル車でそれらを利用するとき、大量の二酸化炭が他の酸化ガスと一緒に煙突やマフラーから煙となって大気中に解き放たれている。これが地球温暖化の主要因の一つであることは疑いようがない。そこで、二酸化炭素を分離して回収し、化学変換等で利用する技術(カーボンキャプチャー&ユーティライゼーション CCU)が求められる。

私は生物の炭酸同化作用で、食糧生産に利用するマイクロCCUを考えている。温室の暖房など農業ローカルでは、小規模な灯油ボイラー、薪ボイラーによる熱利用や炭酸ガス施肥が実用化されている。ここで灯油や薪に貯蔵されている炭素のほとんどは二酸化炭素となって大気中へと放出される。これではもったいない。そこで、この二酸化炭素を回収し、炭酸水として水に閉じ込め、食糧生産に再利用しようとするアイデアだ。

すでに炭酸水が水耕栽培植物の根を白くし増やすことによって、植物の生産性を向上することを書いてきた(深呼吸を使用 二酸化炭素の功罪(3))。炭酸水耕技術である。口絵はメロンの炭酸水耕の様子だ。現在はトマトの水耕栽培で研究中である。様々な二酸化炭素の分離回収技術が盛んに研究開発されている。これらを応用して、太古の地球の二酸化炭素を未来の地球の食糧生産に活用しようというのが私の夢である。

どうやら、根で吸収された炭酸は、根に存在する炭酸同化作用に使われているようだ。


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