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太陽エネルギーでCO2を資源に戻す「人工光合成」 カーボンサイクルテクノロジー(8)

光の国からやってきたウルトラマンは、地球上では3分間しか戦えなかったために、エネルギーをチャージしに光の国へ戻っていった。我々人類は、太陽の光エネルギーこそが地球上での唯一無尽蔵なエネルギー源であることを理解した時、未来永劫戦えるのだろうか?その鍵を握る技術が、人工光合成である。

光エネルギーを使って二酸化炭素と水からエネルギーやマテリアルを再生できれば、夢のような話である。光触媒は、光エネルギーで水を電子(水素イオン)と酸素に光分解することができる。さらに特殊な触媒を使えば、電子のエネルギーを二酸化炭素に伝達し、最終的にはメタンにまで還元できる。人工光合成と呼ばれる技術である。しかしながら、触媒には白金やレアメタルなど特殊な金属が必要と知り、愕然とした覚えがある。

2021年4月、豊田中研がエネルギー変換効率で植物を凌ぐ人工光合成技術を開発した。水素イオンを発生する電極にはイリジウム酸化物が、二酸化炭素からギ酸を生成する電教にはルテニウム錯体分子の高分子化合物が使われているらしい。イリジウム、ルテニウム、どちらも聞き慣れない金属だが、レアメタルなのだろうか?調べてみることにする。

何はともあれ、この技術が実用化されれば、ウルトラマンは地球上でも3分間以上戦えるようになるかもしれない。期待大である

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