ソフトエンジニアがApple Studio Displayをレビュー!買う価値はある?
Apple Studio Displayが発売されてから2年が経過しました。パンデミックになってから仕事がフルリモートになり、ソフトエンジニアとして外部モニターは必須だったのですが、今までAcerのFull HD(1920x1080)で頑張っていました。
きっかけ
最近、転職をして週3オフィス勤務という形態になり、オフィスでApple Studio Displayが支給されて、会社と自宅の仕事環境のギャップがあまりにも大きく感じ始めたのがきっかけです。仕事柄、ディスプレイは常に使うものであり、仕事道具でもあるので、ある程度、投資してもいいのかなと思い始めました。作業効率が上がるのであれば、高価なディスプレーも視野に入れて考えました。
比較
オフィスでApple Studio Displayを触る前は、LG UltraWide Curved LED 38WK95C-W (UWQHD+ 3840×1600)を購入する予定でした。特徴として
ワイドに長いため、3つウィンドウを同時に開くことができる。
カーブしているので、モニターの角まで画面が見やすい。
高さも通常の1440ピクセルよりも大きいため、コードの表示領域が多い
まさに自分の作業環境にはピッタリのモニターだと思っていました。しかし、LGモニターのレビューを見ると、不安要素も散見されました。
AppleのmacOSに最適化された解像度で表示できないので、Macでは若干文字などが滲んで見える。
Macを繋いだ時たまに接続がうまくいかず、何回かケーブルを差し直す必要がある。
自分に合ったApple Studio Displayのオプション
Standard glass vs Nano-texture glass
外部の光が沢山入ってくる環境のオフィスでStandard glassを使ってみたのですが、反射は気になりませんでした。Standard glassの方が画面が綺麗に表示されるのと、お手入れの用意さも考慮して、Standard glass一択でした。
Tilt and height-adjustable standの必要性
高さ調節できるスタンドはプラス$400ですが、ほぼ一日中作業するので、Ergonomicsを考慮するとここを妥協すると後で後悔すると思いました。VESAマウントもApple Studio Displayの美しさの半分が失われてしまう気がしたので、考慮から外しました。
購入の流れ
Apple Studio Displayは高価なので、中古で探したのですが、あまり出回っていませんでした。尚且つ、Apple Studio Displayのオプションは、購入後に変更ができないこともあり、自分が欲しかったモデルに絞ると、かなり根気よく待ち続ける必要があると感じました。また、みんな強気の値段だったので、保証もあるアップル整備品を第一候補にして、根気よくアップルのホームページを毎日チェックする日々が始まりました。
約1週間後、自分の欲しかったモデル(Apple Studio Display, Standard glass, Tilt and height-adjustable stand)がアップル整備品ページに出現しました。すぐに購入をしました。
ちなみに、自分が購入したら、すぐにアップルのホームページからなくなると思っていましたが、どうやら、ある程度の整備品が揃ってから、一気に出しているみたいです。
購入した、翌日にOntario, Californiaから発送が始まりました。5月1日の夜に購入して、5月6日の昼に私の住んでいるTorontoに到着しました。
Apple Studio Display整備品モデル開封画像
開封画像をシェアします。一番興奮する瞬間ですね。整備品モデルの化粧箱は新品購入のデザインと違います。
1週間使ってみて
シンプルにしてくれるThunderboltケーブルの凄さ
Macとの接続が電源供給を含めてThunderboltケーブル1つで完結するので、作業デスクがスッキリしました。オンライン会議もStudio DisplayがWebカメラとスピーカーの役割を担ってくれるので、余分な機材をくっつけて発生するケーブル周りのごちゃごちゃ問題もありません。USB-Cポートがディスプレイの後ろに3つありますが、今のところ、キーボードとマウスの充電のためLightningケーブルを一本垂らしているだけです。ケーブルをディスプレイに沢山つけると、モニター周りがごちゃごちゃするので、Appleはあえて外部接続端子を沢山設けていない気がします。自分もデスク上のケーブルまわりはシンプルにしたい人なので、少ないと言われている外部接続端子に対する不満は一切ありません。
センターステージについて
Webカメラの画質も自分の用途であれば問題ありませんでした。センターステージの恩恵を受けることは今のところなく、今後もないと思っています。
サウンドクオリティについて
音の評判が良かった理由がわかりました。ベースサウンドがここまで出れば、普通使用であれば十分すぎるクオリティです。巷の数万円のスピーカーのクオリティーと同じくらいかそれ以上だと思います。
高さ調節できるスタンドについての後悔は?
高さ調節できるスタンドはプラス$400ですが、自分の好きな高さに微調整できるアビリティはやっぱり妥協しなくて良かったと思います。整備品でこの差額は回収していると自分の中で思っています。標準スタンドにしていたら後悔していたと思います。
5KのRetina画質は唯一無二
高解像度なので作業効率が上がるのはわかっていたけれど、まさにその通りでした。また、Retina画質なので、フォントも滑らかなので、コードがとても見やすいです。私はMacBookなどの標準解像度は大きすぎると感じている人なのですが、Apple Studio Displayの標準解像度も同じく大きすぎると感じたので一つ上げて2880 x 1620で使用しています。作業領域もかなり確保できます。ちなみに、3200 x 1800はPPI(Pixels Per Inch)の観点からも最適レンジ外になります。試しましたが、文字が小さすぎて目が疲れました。
圧巻のデザイン
Apple Studio Displayは、外部モニターなのですが、そのフォルムは芸術の域に達しています。高さ調節する構造は、Over engineeredとよく言われていますが、今ある最新技術を最大限に取り入れた上で、ここまで美しいデザインに仕立て上げることのできる会社は地球上でAppleだけだと思います。Apple製品全般に言えることですが、オブジェクトの大きさも相まって所有欲をかなり満たしてくれます。デザインがカッコ良すぎて、常にモニターで作業したくなるので、仕事のモチベーションもかなり上がりました。LGのモデルと最後まで迷いましたが、Apple Studio Displayを選んで正解だったと思います。
おすすめできる人
Apple Studio Displayは、一般的な外部モニターの価格帯を考慮すると、決して安くないと思います。また、価格の割に接続端子も限られていて、他の高価格帯の外部モニターの機能と比べると見劣りする部分も多いです。例えば、電源ボタンもないくらいシンプルで輝度などもMacで操作することが前提でデザインされています。そのため、かなり人を選ぶ製品だと思います。もし、それを理解した上で、購入する意義が見え出せる人には、かなりおすすめできる製品だと思います。また、一般的にモニターは買い替えサイクルがパソコンと比較しても長いため、最初の投資さえできれば末長く使えると思います。
今回の記事が参考になっていただけたら幸いです。