「楽しい」を軸にした開発環境で、最新テクノロジーを活用
2025年の上場を目指し、急成長・急拡大している辻・本郷 ITコンサルティング(以下、ITC)。
システム事業部では、会計事務所の業務効率化を実現するためのツール開発を中心に行っています。
そんな同部署のマネージャーとして、RPA(Robotic Process Automation:業務自動化ソフトウェア)などの最新技術を駆使しながらツール開発をリードしているのが飯野洋平さん。SEや税理士法人での業務経験を積んで現在に至ります。
なぜITCに入社したのか。どんな開発をして、何に魅力を感じているのか。マネージャーとして意識していることとは――。インタビューの様子をお届けします!
年12,000件の利用実績を誇る「業務効率化ツール」を開発
――システム事業部のマネージャーとして活躍する飯野さん。現在携わっている業務について教えてください。
メインの業務は、「業務効率化するためのツール開発」です。具体的には、地図、登記、株価の情報の自動取得、遺産分割協議書の自動作成など、辻・本郷 税理士法人内の会計事務所が行う相続関連の作業を、RPA(Robotic Process Automation:業務自動化ソフトウェア)によって効率化できるツールを開発しました。
現在は保守・運用のフェーズに入っており、新たに「法人を対象にした申告期限の一覧化・リマインドをしてくれるツール」も開発中です。
――もともと辻・本郷 税理士法人内で税務顧問業務に携わっていたそうですが、一見、税務顧問と開発業務には隔たりがあるように感じます。どんなきっかけで開発が始まったのでしょうか?
決算業務や申告書作成業務などの税務を経験していくなかで、アナログで非効率な業務が多いことに気づいたのがきっかけです。
これまで会計事務所の業務では、一つひとつのデータを手作業で確認・入力を行わなければならず、膨大な時間を要していました。それらの作業を自動化していけば、大きな生産性向上につながるのでは――。実務経験を通じて、そう感じました。
そこから証券会社でシステムエンジニアをしていた経験も生かしつつ、税務顧問業務と並行して開発をスタート。上司も同僚も、そして会長も、新しいテクノロジーや挑戦に対して非常に前向きなので、「いいね、やってみてよ!」と言ってくださる環境で開発に取り組むことができました。
成功するかどうか未知数だったにもかかわらず、背中を押してもらえたのが大きな励みになりましたね。
――ローンチまでにはどれくらいの期間がかかったのでしょうか?
税務顧問業務と兼務していたのは2、3年ですが、実際の開発期間は1カ月ほどです。現在はチーム体制になっていますが、当時は私一人で開発しました。
リリース後は想像以上に良い反応で、感謝の言葉もたくさんいただきました。「自分が開発したツールで、多くの人の仕事を効率化できたんだ」と実感し、うれしくなりましたね。
利用してくださる人は右肩上がりで増えていき、今では年間12,000件ほどの依頼をいただいています。ニーズはあることは感じていましたが、まさかここまで使ってもらえるとは……と自分が一番驚いています(笑)。
「やりたい」という意志を後押ししてくれる環境
――その後、2022年にITCに転籍されたんですね。どういったきっかけがあったのでしょうか?
法人顧問業務に従事していたときは中小企業を20社ほど担当しており、とくにITに関する提案は自分の強みを生かせることもあって大きなやりがいを感じていました。
でも、業務効率化ツールを開発しているなかで改めて思ったんです。「やっぱり自分は開発が好きだ。最新の技術をもっと勉強し、より多くの人に使ってもらえるツールをつくるために、開発にフルコミットしたい」と。
その思いに会社側も応えてくれて、ITCでシステム事業部のRPA部門のマネージャーとして業務改善の開発に専任できることに。「やりたい」という意志に耳を傾けてくれるだけでなく、新たなキャリアに挑戦させてくれた上司やチームメンバーにはとても感謝しています。
――開発・運用では、うまくいかないことも多々あると思います。失敗から学んだことは何でしょうか?
毎日が失敗と勉強の連続なのですが、とくに記憶に残っているのが「社内で使用する事務書類をRPAで自動作成できるツール」での経験です。
それまでは必要事項をすべて手入力(手書き)しなければならなかったため、「データベースから情報を読み込めるようになれば入力を効率化できるはず」と考えたんです。
でも、いざ運用を始めてみても、利用してくれる人は多くいませんでした。あとから気づいたのですが、おそらく原因はアナウンス不足と実際に使うまでの導線がわかりづらかったことだと思います。
この経験から、「たとえ自分は便利だと思っても、本当に使ってもらえるかはリリースするまでわからない」ということに改めて気づかされました。また、独りよがりにならず、さまざまな人の意見に耳を傾けて、適切なアウトプットや伝え方を考える「マーケティング力」も求められる仕事だと再認識しましたね。
――開発者として、とくに求められていることはなんでしょうか?
とりわけITCの開発者に必要なのは、大きく2つあると考えています。
1つ目は、「新しい知識を積極的に学ぶこと」。いろいろなところで言われているように、イノベーションは既存の技術・知識の掛け合わせから生まれます。私が開発したツールも、地図の取得サービスや株価の情報サービスなど、ネットの既存サービスとRPAを掛け合わせることから着想を得ました。掛け合わせるものの数はインプット量と比例するので、好奇心をもって新しい情報に触れ続けることが大切だと思います。
2つ目は、「粘り強さ」です。私たちのチームでは、他にはない独自性が強いツールを開発するため、わからないことやうまくいかないことで作業が中断するのは日常茶飯事。そんなときでも投げ出さずに、一つひとつ調べて予測を立てPDCAを回していく胆力も求められます。
わからないことは、むしろ良いことだとだと思います。調べて理解できれば新たな知識になり、成長を実感できるからです。また、極度の面倒くさがりで、同じ作業の繰り返しが苦手という性格も、開発モチベーションにつながっていると感じますね(笑)。
「楽しさ」や「好奇心」を大切にする開発現場を
――マネージャーとして意識していることを教えてください。
「わくわく、いきいき、楽しく仕事をすること」です。
開発者というと、パソコンの画面に向かって黙々と仕事をしているイメージを抱くかもしれません。もちろんその時間も必要なのですが、先ほどお伝えしたように「新しい知識を積極的に学ぶこと」は非常に重要です。自分だけの情報源に頼っていると、どうしても偏った考え方になりがちですし、新たな学びの機会やビジネスチャンスを逃してしまうかもしれません。
そうした理由から、マネージャーとしては「気軽に、楽しく、会話できる環境をつくること」を意識しています。つい先日も、メンバーとChatGPTをテーマに「こんなことができそうですよね!」といった雑談でかなり盛り上がりました。ちょっとした雑談からアイデアが生まれたり、問題解決につながったりすることも多々あるんです。
――システム事業部には、どんな人が向いていると思いますか?
「もっと効率的に、もっと便利にしたい」「新しい技術を勉強して開発に取り入れたい」といった好奇心・探究心があり、自分で仕事を見つけようとする行動力がある人には、これ以上ないくらい充実している職場だと思います。「これを開発したい(すべきだ)」という個人の発案から動くケースもたくさんあります。
逆に言えば、ITCのシステム開発では、主体性が強く求められるということ。そのため、受け身の姿勢で「指示されたことだけを黙々とこなしたい」という人は少しつらいかもしれませんね。
――最後に、ITCへの入社を考えている読者にメッセージをお願いします。
税務や会計の知識があるに越したことはありませんが、入社時点ではなくても大丈夫です。開発もローコードやノーコードが多いので、特定のプログラミング言語スキルもなくて構いません。
日々更新されるテクノロジー関連の情報を交換しながら、楽しく開発していきたい、そのモチベーションがあれば十分です。そんな方と一緒に新しいチャレンジに取り組みながら、成長していきたいです。システム開発や業務効率化に興味のある方、ご応募をお待ちしています!
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