ウルトラマンカップ東京大会 予選完走アークデッキ
初めましての方は初めまして、フォイエと申します。
この度はバトルスピリッツのウルトラマンカップで予選を完走し、20位にさせてくれたアークデッキがなかなかよく組めたデッキになったので記録の意味も込めて書いていこうと思います。
3月にまたウルトラマンカップがあるとのことですのでアークデッキを使いたいと思っている方の参考になれれば幸いです。
環境ふんわり考察
まずはデッキを組む、選定するにあたりふんわりウルトラマン環境の考察をしました。
・環境的に速度はそこまで
・アドバンテージ量がものを言う?
・バーストメタ(破棄、効果封じ)を持つデッキがそれなりに存在するためアタック後、ライフ減少時は評価が下がる。一方、召喚時や手札増加バーストはかなり有効
・京都でベリアルが優勝したことで来た我の採用率減少、ゼロカウンター増加が見込まれるか?
この環境は「来たぞ我らのウルトラマン」が支配している。
考察を回した結果、来た我メタを自然と積めるベリアルとジード、契約に強くブン回りがある初代ウルトラ怪獣、同じくブン回りとわかりやすいゴールを持つ新世代が多くそれらの下に青ウルトラマン、さらに下にウルトラ兄弟と続くと予想。
京都大会ではベリアルがワンツーフィニッシュを果たし、ベスト16の中に初代ウルトラ怪獣が多くいたこと、Xで観測した様子ではジードが多かったことからおおよそ正しく考察できたと思われる。
これらの結果を踏まえ環境に刺さるカードを考えたとき最も有効だと考えたのがウルトラノアだ。
ウルトラマンノアのチェンジ効果は来た我の場に残る効果を無視し、ベリアルや初代ウルトラ怪獣の横並びを否定し、ウルティメイトファイナルに制限されないチェンジであることを考えるとかなり効果的。
このウルトラマン環境はアドバンテージが物を言うものの、自分のアドバンテージを増やそうとするとバーストを踏むリスクが存在する。
だが、相手のリソースを一度に複数削るカードを採用することでそのリスクを回避出来るのではと着想した。
ノアは青トラマンやゼロ契約にしか入っていない印象だがどちらも来た我を入れざるを得ずメタに引っかかってしまう。
よってノアを使えるデッキでも「来た我に依存せず、相手の除去に対して自前で耐性を持ち、ノアを採用できる余裕のあるデッキ」が強いと仮説を立てるに至り、この要件を満たすデッキがアークとウルトラ兄弟の2デッキ。
構築自由度の高さからアークを選択した。
構築について
召喚時効果持ち2枚、メインステップで手札を増やすカード5枚という極端な構成で多くのデッキに採用されることが予想されるキングスコマンドやオーブダークといった強力なバーストを腐らせることにした。
動きが単調と言われることもあるがジードデッキと比較すると拡張性はこちらの方が上だと考えており、相手の攻めに対する除去、妨害をアタックしながら引き込み続ける事が出来れば後半のドロー力、BP、耐性で圧倒することが出来る。
アタッカーとドローソースをアークにほぼ託し、他は防御札、除去、妨害に枠を割きコントロールチックに振る舞いながら序盤からアークのアタックでライフに圧をかけアドバンテージを稼ぐのが基本の戦術となっています。
弱点は引きムラがあることで煌臨を引きすぎても引かなすぎても辛く、バランスの良い手札にするためアタック回数を稼ぐのが重要になってきます。
採用カードについて解説
未来を守る光の巨人ウルトラマンアーク
契約スピリットであり、ドロソ兼アタッカー。
通常環境のグロウのような感覚で使えるシンプルな効果だがBPとドロー枚数がアタックの度に増えて行くのでアドバンテージを稼ぎながらゴリ押しで殴っていける。
どれだけこのカードのアタックでドローとカウントを盛れるかがデッキの動きを左右する点、緑の重疲労が存在する環境である点を踏まえ3枚採用とした。
ウルトラマンアークソリスアーマー
序盤を支える煌臨札
煌臨とアタックでカウントを4も盛ることが出来る。
煌臨で1枚ドロー、除去からのパンプアップで2万を超えて2ドロー都合1ターンで3枚ドローする事が出来る。
後攻1ターン目から乗れるが継続的に殴れるようにすることが重要なので調子に乗って後続がなくなるような展開にしないように。
相手のバーストがある場合はカウントを盛るだけでメインでドローしてはならない、また新世代相手はオーブオリジンで焼かれる可能性が高いのでメインで煌臨してはならないことは覚えておきたい。
ウルトラマンアークルーナアーマー
序盤煌臨札その2
ソリスアーマーと異なり確定除去が付いているため序盤と言わずいつでも乗せていける。
序盤はカウントが盛れていないことも多いのでBP2万に達していないことも多く、ドローでカウントを盛り2枚ドローするのか、除去でボトムに送るのか状況に応じて選びたい。
ネクサス破壊は主にジードデッキに有効に働く。
新世代ウルトラマンオーブオーブオリジン
このデッキの事故は煌臨札を引きすぎるか引かなすぎるかのどちらかで手札が偏るとスムーズに動けない。
その事故を低減するために妨害兼ドローソースとして採用した。しかし、ウルトラマン名称のネクサスがなければならない点は不安定だった。この2枚は最後まで悩んだが結果的にはキングスコマンドで良かった。
いい点として、このデッキは赤く見えるカードも白が入っているので特空機セブンガーを出されると1枚で詰むという弱点を持つため、セブンガーを除去出来るのは良かった…居なかったが
無幻魔人ジャグラスジャグラー[ウルトラ怪獣2020 ]
通常環境でもおなじみ。
強力なカードには違いないが通常環境よりもガードが上がっていて、効果的に使えないことも多々あった。
だがジードデッキの星雲荘を除去する、ウルトラマンレイガのアタック時にネクサス効果でドローした際出て来て指定アタックをキャンセル、ブロックでコア外しレベルダウンとこのカードにしか出来ない仕事も多い。
ウルトラマンアークサトゥルーアーマー
ほぼ受け専用の煌臨カード、煌臨時とブロック、ブロック時効果で3面止めることも出来る。
だが、メインで煌臨してソウルコアが無いことも多いため2枚に抑えた。
使い切りのノアやジャグラスジャグラーなどを回収出来るのが強力。
ウルトラマンオーブダークノワールブラックシュバルツ
ほぼファラオムなお方
アークに採用されていると思われることが少なく、不意を突くことが出来た。
このデッキは創界神に触れるカードが他に無いため5個ボイド送りは貴重。
白晶防壁を採用していることからライフ調整もしやすく、こちらが殴るデッキのため相手もこちらのアークを処理するため殴るという展開になりライフ3以下になりやすい印象。
ウルトラマンアークギャラクシーアーマー
一応フィニッシャー
このデッキにおいてはおおよそ耐性持ちの3枚ドローと多面除去、ついでにライフバーンという認識でこのカードで決めきるという考えは無かった。
ギャラクシーライジングは確かに面倒だが3枚ドローでアド差を付けながら殴ることが目標なのでさほど辛くも無かった。
ウルトラマンノア
基本的には使い切りの除去札。
ウルティメイトファイナルを除去したり、初代ウルトラ怪獣の軍勢を一掃したりと活躍してくれた。
稀にギャラクシーアーマーからチェンジで重疲労を回避して2枚のノアでループし相手盤面を全滅させたりなんてことも。
怪獣防災科学調査所SKIP
序盤の足場、置くだけでカウント2つ分のBPアップ。
ウルトラマン以外も対象なのでジャグラスジャグラーレベル3でブロックした時相手レイガのレベルを1にしてBP1000勝って返り討ち、という展開も。
指定アタック効果は来た我の残す効果に引っかからない除去という点で強かった。
ウルトラマンキング
赤、白、青とこのデッキに必要な軽減を1枚で満たす最強の足場。
ノアを手打ちする都合ある程度場に残りやすいシンボルを求めた結果採用に至った。
神技はノアの除去やSKIPの指定アタックと相性が良く、レイガやペダニウムゼットンを弱体化して返り討ちに。
ちなみに創界神は配置時の神託をしないことをおすすめする、ハズレが多いこと、デッキ枚数を掘りすぎるとアークのアタック回数が限られる可能性があるため。
ゼットの師匠ウルトラマンゼロ
オーブオリジンのためにウルトラマン名称のネクサスが欲しい、防御札を打つための白シンボルが必要、アタック一辺倒になりやすいこのデッキにおいてブロッカーが欲しいという需要、ベリアルの転神やペダニウムゼットンに対してブロッカーとして活躍出来るのではないかと仮説を立て採用。
回復効果はアークと相性が良く、転神はアタッカーブロッカーどちらにもなれる柔軟性がある。
白晶防壁
皆様おなじみの防御札。
このカードを無理無く採用出来るのがアークの偉い点。
ライフ1になっても回復効果で使うことが出来る。ゼロの時も書いたがアークは回復効果と相性が良く、アタックで引き込んで回復させる展開もあった。
絶甲氷盾
おなじみ防御札その2
青トラマン以外ろくな終了効果メタが無いため安定した防御札として役立った。
ライフを高く保っていなければならない対面に対してライフ回復効果がかなりありがたい。
スプラッシュザッパー
この環境唯一のゼロカウンター。
ベリアル優勝の報を聞き2枚だったのを3枚に増やした。
来た我やレイブラッド星人のことを考えると2枚以上ゼロカウンターを構える必要があると考えるとフル投入は正解だった。
キングやオーブダークもあるため素撃ちも可能ではある。
不採用カードについて
試したものの不採用になったカードについて書いていく。
アースガロン
カウントを盛れるのは偉いがコアを増やすだけはカードパワー的に足りないと考え不採用。
シンボル増加も煌臨で動くデッキである以上そこまで必要を感じず、除去が飛び交う環境で安定したシンボルにはならない。
ウルトラマンブレーザー
このデッキの煌臨札を引かずにアタックを継続できない点をカバーしつつ、バースト破棄はかなり優秀。
しかし、バーストがある時は召喚時が使いにくく、バースト破棄のためにアタックすると絶甲で止められたり、破棄出来ないキングジョーにアークを疲労させられカウントも盛れずドローも出来ない展開が想像出来たので次第に抜けてしまった。
アークアイソード
シンボルがあれば採用も考えたがそれもなく、除去とアンブロック効果もノアやギャラクシーアーマーで除去したあとは機能せず、低コストのアークに合体すると早いターンにギャラクシーライジングが飛んできたりとメリットを感じなかったので不採用。
ブレーザーを入れていた時も手札が増えないのでバーストに引っかからないのがブレーザーの強みにも関わらず、このカードがめくれた時だけ「まぁいいか」とは絶対にならない。
ウルトラマンNo.6ウルトラマンタロウ
赤シンボルと継続的なドローを期待したがこのデッキの赤シンボルの価値が意外と低いこと、メインで手札を増やす行為にはオーブダークというリスクがどうしても伴うこと、ジードというデッキタイプが存在しメタ上位にいる環境で安定して4コア貯めることが不可能と考え不採用に。
フォースブライトドロー
リスクについてはタロウと同じ、更地の状態で打たなければならないタイミングが弱すぎて不採用。
双翼乱舞
フォースブライトドローとほぼ同じ理由、どうしてもテンポの悪さが目立った。
新たなウルトラ兄弟ウルトラマンメビウス
元々アークとウルトラ兄弟の合の子のようなデッキを組もうと思っていたのだがウルトラ兄弟のカードが徐々に抜けて最後に残ったのがメビウスだった。
回復効果の相性は散々言った通り良く、コアブーストも強力でビートダウンとしてはかなり良かった。
しかし、コントロールと考えた時アクセルのコストが重いこと、来た我1枚で手札のメビウスが価値を失ってしまうこと、召喚時バーストを踏むのが気になる点から不採用とした。
対面知識
申し訳ないが対面練習をしたのが年末年始に弟と遊んだ程度であとは想像と考察、座学の知識を活かしてアドリブで対処していたことも多いので基本方針と重要なカードについてふわっと書いていく。
ベリアル
この環境最大手のデッキで採用カードからしてかなり対策した。基本的にアークでアタックしながらメタカードを引き込みビートしていく形になる。重要な点は以下
・アーク単体で攻める
バーストスピリットなどは出たあと余計な除去先を作らないようすぐ消滅させること。
ベリアルはメインで複数コアが乗ったウルトラマンアークを除去する手段に意外と乏しくコアを集中させれば継続してアタックに行けた。
しかし、油断すると転醒ベリアルでコアをトラッシュに送られることもあるので白晶防壁分のコアはリザーブ等に確保しておくこと。
・ゼロカウンターを引く
1枚のゼロカウンターは乗り越えて来るが複数枚あればかなり有利に戦いを進められる、1枚目は必ずレイブラッド星人にあてること順番を間違えないように。
・バースト
オーブダークとオーブオリジンがなかなか刺さりが良い、特にオーブダークは警戒されないことも多く予選で当たった2試合とも踏ませる事ができた。
ジード
ジード対面はお互い除去のために殴りあうことになる、こちらは手札増加時バーストや召喚煌臨時バーストが上手く機能するのに対し、ジードのバーストはアークに対しほぼ刺さらないのでその部分で上手く差を付けたい。
・手札増加時バースト
普通にメインで増やしてきた時も使えるがジードのアタック時ドローが強制のためアタック時バーストのように使い、ウルティメイトファイナルがアタックしてきた際の防御札を打つためのコアを確保出来る。頻発するので覚えておきたい。
また殴り合って除去を飛ばし合う都合オーブダークがやたらと刺さる。
・ウルトラマンノア
ウルティメイトファイナルではチェンジを拘束出来ないため普通に除去として使える、なにがなんでも引き込みたい。
・ギャラクシーライジング
ギャラクシーライジングが採用されている型相手の場合は低コストアークで攻め、ギャラクシーライジングとデルタライズクローを手札で腐らせる。
仮に出てきても複数枚ゼロカウンターがあればきた我も超えて除去することが出来るため恐れることはない。
問題なのはデルタライズクロー[1]とベリアロクを採用している型で相手ターンに出されると破壊不可も含めて防御出来るのが白晶防壁のみなので安易に切ってはならない。
・星雲荘
星雲荘がレベル2で配置されているとノアで来た我を貫通して除去しても手札に戻されてしまう、ジャグラスジャグラーやルーナアーマーでなにがなんでも処理すること。
初代ウルトラ怪獣
前提としてブン回りはどうしようもないとしてそうでない場合は基本的に盤面を積極的に除去し息切れさせる。
こちらはキングスコマンドを踏まず、アーク単体で攻めるためバルタン星人のドローも1枚になってしまうことが多く結果息切れしやすい。
・メフィラス星人
展開札だがゼロカウンターが刺さるためそこまで問題ではない、問題はコアロック効果の方でこちらを忘れると致命傷になりかねないので注意。
・ウルトラマンノア
複数除去札、これで相手盤面を壊滅させアド差を開いていく。
早めにギャラクシーアーマーに煌臨出来ればノアにチェンジし、ノア2枚のチェンジビートで除去しながらライフを取ることも視野にいれる。
新世代ウルトラマン
新世代との戦いはスピード勝負になり、フィニッシャーのレイガ着地より前に対応策を用意する必要がある。
・ギャラクシーアーマー
対新世代の最も簡単な対処法はデカいアークのみを立てて置くことにある、BP3万超えのアークがいればおおよそ指定アタック出来ず動かしにくいことになる。
ただし、少数派ではあるがリバイバル前白晶防壁を防御札に採用している場合退かされてしまうので油断大敵。
・ジャグラスジャグラー
新世代側がネクサス新世代ウルトラマンを配置していればジードと同じくアタック後バーストのように使える。
耐性がなければ直接除去してもよし、指定アタック先を消してブロック→コアを外し防御札を使うも良しである。
・ウルトラマンキング
3つ目の対処法は単純にキングの神技で小さくして返り討ちにするというもの。
いち早く引き込んでコアを貯めたい。
青トラマン
ゼロと契約している型もあるがほぼ同じデッキだと認識している。
長期戦なら有利だが短期決戦はこちらに引きムラがあると防御札が無く負けてしまうこともある、来た我を安定して引き込めるデッキのため2枚以上引かれるとノア以外の除去は価値が無くなることに留意したい。
環境の変化によって数を減らす、と考えていたが予選7回中2回も当たったので根強く存在するデッキタイプとして警戒を怠らないよう。
ウルトラ兄弟
相性的には悪いと認識しており、ブン回られると速攻でかたをつけられる。アークの耐性もメインのアクセル除去で意味をなさず、マントによる装甲やゾフィーのミラージュでノアも効かない。
こちらはアタックしなければならない都合バーストタロウを先攻1ターン目にセットする動きはほぼ切らなければならない。一応ゼロカウンターで対処は可能。
若干安定感に欠ける点、トップメタと考えていたジード、ベリアルに無色化がある点からマッチング機会やそもそもの母数が少ないと考えたため存在自体切り気味だった。
終わりに
予選で当たったタイプとしては以下の通り
R3の初代ウルトラ怪獣はノアの除去先を間違え負け、最終戦はお相手の見事な判断で速攻を仕掛けられこちら防御札無しで負けという結果でした。
ジードが普通に来た我を置いてきたり、青トラマンが思ったよりいたりと考察を外した部分もありましたがトップメタのジード、ベリアルに負け無しなのは考察の正しさをおおよそ証明出来たのかなと考えます。分からん殺しももちろんあったでしょうが。
不甲斐ないミスでまたもやベリアルに優勝を譲りましたが次機会があれば優勝を狙いたいところです。
下馬評はあまり高く無かったアークデッキでここまで戦えたのは嬉しかったですし、バトスピ、ウルトラマン双方好きなコンテンツなのでこの大会を戦えて非常に光栄でした。
この記事がウルトラマンアークを使いたいと思っている方の参考になれば何よりです。なにか質問等あればお気軽にコメントしてくださいませ。
長文散文失礼致しました、それでは。