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社会福祉士の倫理綱領からみる、福祉に向いてる人
私が社会福祉士として大切にしたいことは、倫理綱領前文にある「すべての人が人間として尊厳を有し、価値ある存在であり、平等であること」です。
ときおり、福祉の講師をしていると「どんな人が福祉に向いてますか」と聞かれることがあります。
相手がとりあえず聞いてみたくらいのレベルだと「優しい人ですかね。」と軽く答えますが、深く考えると難しい問題だとおもいます。
やさしさって実は分解できて、やさしい態度ややさしい声かけ・やさしい距離感等いろんなやさしさの総合だとおもいます。
そんなとき、どうやさしい人になれるのかを考えると利用者の「いい所探しが上手な人」だと気づきます。
例えば、障がい者であっても触犯者であっても高齢者や貧困家庭であっても「この人今はこうだけどいい所もあるんだよな。」って本気で思える人がやさしい人になれると思います。
もちろん、僕自身もそうですが「人はダメな所を探す生き物」だと思います。
これってほぼ本能で逆らいようがないのですが、ときおりこの本能がなく「いい所を探せる」達人がいます。
そんな人には、私自身勝てないなと思いますし、専門家として嫉妬します。
私たちはそんな達人にはなれないかもしれませんが、本能に逆らい目の前の利用者に対して「いい所にフォーカスする」努力をしています。
それは、その姿勢がやさしさにつながり、利用者に真摯に向き合う態度になると考えるからです。
相模原障害者施設殺傷事件の例をあげるまでもなく、周囲の同僚に優生思想的な考え方・感じ方をする人がいれば福祉職員として「それはちがうよ」と伝える事を重要と考えてきました。
それらの経験から、私は「すべての人が人間として尊厳を有し、価値ある存在であり、平等であること」にこだわり大切にしていきたいと考えています。