華アワセ
すごーーーーく久しぶりに乙女ゲームをプレイした。
四本でひとつの作品という形で、トータルプレイ時間は約52時間となった。ゲームと言っても読むことがメインのほとんどノベルゲーで、遊ぶ要素は花札バトルくらい。
他の恋愛ゲームと大きく異なる点は、上に書いた通り四本構成であること。「(キャラ名)編」と分けられており、それぞれのカセットのメイン攻略キャラ以外はすべてバッドエンド。
たいてい恋愛ゲームというのは、ひとつの作品に複数人の攻略キャラが居て、その中に気になる人が居るから買ってみようかな、となるわけだが、かなり特殊な商法だと思う。
「バッドエンドが好き」な層にはめちゃくちゃ刺さるし、この構成のおかげで世界観のボリュームがもりもりなのがとても良い。
設定としては、主人公がとある日に死んでしまうのを阻止するために世界線を変えて繰り返すというタイムリープものかつ、輪廻転生も絡んでくる欲張りセット。だいすきすぎる。
恋愛ゲームの主人公って、結ばれる相手が変わる=主人公そのものが異なるという完全別人設定が基本だが、この作品では主人公はひとり(厳密にはふたりかな)。ただ、「そういう世界線(作中ではツキと呼ばれる)だったのだ」という解釈になる。
この世界子あなたはこの道を選ぶのね……という感じだ。これがまたなんとも居た堪れなくて、更にキャラクターたちの設定(心情)にもしっかり活かされている。
特に最後の「いろは編」では、それまでわたしが感じていたモヤモヤに答えをくれるセリフがいくつかあってとても良かった。
この作品全体で、「恋愛ゲームの概念」そのものを比喩的に描いているなとわたしは思っていて、そこがいちばんの推しポイント。
更に、四本(蛟編、姫空木編、唐紅/うつつ編、いろは編)のそれぞれ……というか、(サブも含む)キャラクターひとりずつにテーマがあって、立ち位置や関係性も異なっているので、どのカセットでも面白さがもりもり。異なっているのに根っこの設定は一貫しているのもすごい。
ちょいグロ/エロもあるし、こんなエピソード入れなくても……というのも正直あったが、やって良かったな!! と思える作品でした。
恋愛ゲーム熱が再燃したので、今度は昔好きだったソフトのリメイクを買おうかな。Switch はリメイクがたくさん出ていて有難い。遊んだらまた感想を書くかも。書かないかも。
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