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現役教師✖️フリーランス!「先生がクリエイティブを学ぶと生徒の未来は広がるのか?」研究報告書

◆実験の目的と背景

最近の教育現場では「動画」の活用が多くなっていると思います。
自分自身も授業や学校行事や学校のアピールなどに動画を作る機会が年々増えてきています。
でも、「こんな動画を作りたいなー」と思っても技術がなく、妥協して「できることをやればいいやー」と諦めていたことがたくさんありました。
生徒から質問されても「ごめん。できないや。」と答えていました。
今まで自己流でやっていた動画編集をプロの方々に教わったら、やりたかったことができるんじゃないか!と思ったんです。生徒のやりたい!にも答えられる。

◆スケジュール

前期(6月〜8月)
フリーランスの講師から教師が動画編集・リテラシー講座を学び自身の技術を高める。
後期(9月〜11月)
教師から生徒が動画編集を学び技術を高める。
教師はわからないところをフリーランスに質問する。
発表(12月24日)
掛川城プロジェクションマッピングで作品を披露する。

◆活動概要

前期
動画編集の課題を解決するため、自分自身の技術向上を図るため専門的な知識や技術を持ったフリーランスのクリエイターから講習を受けた。週一回オンラインで説明を受けながら4本の動画を作成した。
 ・自己紹介動画
 ・学校紹介動画
 ・授業動画
 ・自己紹介動画改訂版

強化合宿
夏休みに参加メンバーと講師の方々で1泊2日の合宿を行った。撮影講座や後期に向けての方針の話し合いなどが行われた。

後期
当初の計画では教師から生徒が動画編集を学ぶことになっていたが、前期と同じように生徒もフリーランスのクリエイターから直接指導を受けることになった。私は企画の方向性やスケジュール管理などを行った。
 ・企画作成講座
 ・動画撮影講座
 ・動画編集講座

発表
第11回掛川城プロジェクションマッピングで作成した動画を投影した。
今年のテーマは『掛川3城物語』という歴史を意識した動画を作成することになり、本校は二の丸御殿での『日常』、三の丸広場での『高天神城攻防戦』、同じく三の丸広場での『掛川城プロジェクションマッピング広告動画』の3本の動画を担当した。

◆成果

前期
今まで、学校紹介、学科紹介、文化祭などの動画や掛川城VR動画など色々な動画を作成してきたが、全体的にぼやけた内容になってしまい、もう一度見たいと思える動画を作ることができなかった。
今回の講座では、動画編集の技術より、
 ・動画の趣旨
 ・動画の⽬的
 ・何を感じて考えて欲しいのか
 ・何を伝えたいのか
といったことを明確にする事のほうが大切であると学んだ。
今まで作った動画の何処か納得いかなかった事がハッキリして、次回はこんな動画にしようというビジョンができた。

後期
生徒は直接フリーランスのクリエイターの方から学び、動画編集の技術を高めることができた。しかし一番の学びは、学校以外のフリーランスの方などの大人や同じ企画に取り組んでいる他校の生徒達との交流をする中で、自分たちに何ができて何ができないのかを見極め、できないことを解決するには何が必要で、何をすれば良いのかを考え、行動することができたことである。後期は校務が忙しくなる時期で、この企画に割く時間がなかなか取れない状況を生徒達が理解してくれて、私が不在の中でも自分たちで企画を進めていってくれ、本当に有り難かった。

発表
掛川城プロジェクションマッピングでは、『歴史』というテーマが決められたことでどのような動画を作るのか考えた。まず、歴史のイメージとして、難しい、つまらない、興味がない、というネガティブな意見が出た。そこでプロジェクションマッピングを見に来てくれた人が歴史をポジティブに捉えてもらえるにはどうすれば良いのかを考えることにした。客層を家族連れと決め、大人も子供も楽しめる様に、動画内容は掛川城で配布しているパンフレットの内容を入れることで、大人が勉強になる様にした。さらに出てくる戦国武将をネコのキャラクターで描き可愛さを出すことで子供も楽しめるように工夫した。マッピング映像も入れることで、ただスクリーンに動画を映すだけのものにしないように考えた。
この様なことは今回の企画に参加しなければできなかった事なので、生徒の成長を見る事ができた。

◆まとめ

現役教師✖️フリーランス!『先生がクリエイティブを学ぶと生徒の未来は広がるのか?』というテーマで取り組んだ今回の研究の私の答えは、『未来は広がる!』である。動画という媒体を利用して自分の伝えたいことを表現することはとても効果的な学びであると考える。工業高校の生徒は作文や小論文が苦手な事が多いと言われていたので、小論文対策の講座や模試を受験していたが、劇的な変化はなかったと思う。今回、生徒の自己紹介動画を見たときに、講座の前と後での変化に驚いた。正直、『これは使える!』と思った。GIGAスクール構想により一人一台端末の導入が始まったことで、よりクリエイティブな教育ができるので、今回の研究の成果をこれからの教育活動に活かしていきたいと思う。
この様な機会を与えていただいたランサーズ、Creative LABをはじめ、日本HP、Adobeの皆様に感謝します。ありがとうございました。

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