お風呂のお湯が目に入るとしょぼしょぼする理由
4歳の娘に「お風呂のお湯が目に入るとしょぼしょぼするのはなぜなのか?」と聞かれました。小さな疑問ですが、その理由をしっかり整理してみました。
目がしょぼしょぼするのはどうして?
お風呂のお湯が目に入るとしょぼしょぼする理由は、実は目がとてもデリケートで、お湯に含まれる成分が刺激になるからです。目の表面には「角膜」という薄い膜があります。この角膜は目に入ってくる光を調整する大切な部分であり、涙で守られています。涙は目を清潔に保つため、そして乾燥を防ぐためのバリアの役割を果たしています。
お湯に含まれる塩素の影響
水道水には塩素が含まれています。この塩素は、水の中の細菌やウイルスを殺すために入れられていますが、目にはちょっと強い刺激となることがあります。お風呂のお湯に石けんやシャンプーなどが混ざると、さらに目にとっては刺激が強くなることもあります。
塩素の酸化作用とは?
塩素には「酸化作用」という性質があります。酸化作用というのは、簡単に言うと他の物質から電子を奪う力です。塩素が涙の中の粘液層に作用すると、その粘液層が破壊されてしまいます。粘液層が壊れると、角膜を守るバリアが弱くなり、角膜が直接刺激を受けやすくなります。その結果、目が乾燥したり、痛みを感じてしまうわけです。
お湯の温度と涙の蒸発
さらに、お湯が温かいことも問題です。温かいお湯が目に入ると、涙がすぐに蒸発してしまい、目が乾燥しやすくなります。このため、目が余計にしょぼしょぼしてしまうんです。だから、お風呂のときには目をしっかり閉じて、お湯や石けんが目に入らないようにするのが大切です。
純粋な水なら大丈夫?
では、塩素が入っていない純粋な水ならどうでしょう?塩素がなければ目にとっては刺激が少なくなりますが、完全にしょぼしょぼしないわけではありません。角膜はとても敏感で、温度や水の量によっても反応するので、やはり何らかの違和感は残ることがあります。
水道水を飲んでも大丈夫なの?
水道水に含まれる塩素を飲んでも大丈夫なのか、という疑問もあるかもしれません。安心してください。水道水に含まれる塩素の量は厳しく管理されていて、人体に害を与えない濃度です。塩素は体内に入ると胃酸と反応して中和され、無害な物質に変わります。だから、水道水を飲んでも健康に問題はありません。
まとめ
お風呂のお湯が目に入るとしょぼしょぼするのは、お湯に含まれる塩素や石けんが目を刺激しているからです。特に塩素が涙のバリアを壊してしまうことで、目が守られにくくなり、痛みやしょぼしょぼ感を引き起こします。だから、お風呂では目をしっかり閉じて、お湯が入らないように気をつけることが大事です。